鳥も交通ルールを守っている ―制限速度を守って車との衝突を回避
カナダのケベック大学・リムスキー校で行動生態学を研究するピエール・ルガニュー氏らはこの度、「カラスやツバメといった野生の鳥が道路の制限速度を認識して車との衝突を避けている」とする論文を、科学誌Biology Lettersに発表しました。
ルガニュー氏は、研究を始めるきっかけとして、車でフランス西部でアヒルの群れを追っていた際に1羽の鳥と遭遇したエピソードを挙げています。彼は鳥との衝突を避けるためにブレーキを踏みましたが、その時に鳥が車という存在をどのように捉えているのか気になり、この研究を始めたとのことです。
彼は、カラスやツバメをはじめとする21種の野鳥について調査を実施。制限速度が時速20km〜時速110kmである複数の道路で、正面からやってくる車を避けるために鳥たちが飛び立つタイミングなどを分析しました。より具体的には、鳥が飛んで逃げたら時間の測定を開始し、実験用の車がその地点を通過したら停止するという方法により経過時間を計測。この時間と車の走行速度から、鳥が逃げた時の車までの距離を計算しています。
その結果、道路の制限速度がより高いほど、鳥が車を見つけてから逃げ始めるまでの距離が長いことが判明しました。また興味深いことに、走行する車そのものに対しては警戒心を抱かなかったとのことです。
つまり、車が実際にどんな速度で走っていようと、鳥はその道路の制限速度に応じた距離で逃げ始めているのです。ルガニュー氏はこの点について「特定の道路の制限速度に合わせて行動を一律化した方がより効率的であることを鳥が学んでいる可能性がある」と述べています。
研究チームによると、この結果には2つの可能性が複合的に作用しているとのことで、1つは道路の制限速度に「順応」できなかった個体は回避に失敗して轢き殺されてしまうため、自然淘汰が働いて順応に成功した鳥のみが子孫を残し続けたというものです。
2つ目としては鳥が走行している車を見て道路ごとに速度が異なっていることを学習している可能性が挙げられており、生物学者のダニエル・ブラムスティン氏は「そのような学習が行われる過程は容易に想像できる」として、次のように説明しています。
例えば、鳥が道路の端で餌をあさっている時に横を車が通り過ぎた場合、その車が一定以上のスピードを出していたら巻き起こる風で鳥は吹き飛ばされてしまうでしょう。そして、車によって死の危険にさらされたことを学ぶはずです。これを複数回経験すれば、特定の道路では車の速度が速く、よりそのリスクが高まることを学習するものと考えられます。
ルガニュー氏は、「似たような景色の道路に細かく制限速度を設けていたら、その違いを知る術がない鳥に危険を及ぼす可能性が高い」と、野生動物保護の観点から警鐘を鳴らしています。
私たちには認識しづらいですが、野生動物にとっては道路や都市などの人工の場所こそが真にサバイバル能力を必要とする環境なのかもしれませんね。
本能的な部分が大きい気がする
反対車線側車道を、ライトも付けずに無思慮に走ってくる自転車乗りに、
この記事を読ませてあげたい
が、画像の鳥はその後ちゃんと逃げられたのだろうか……。
渋滞中っぽい映像だし、そんな中鳥の後ろに車がないこと見るに、このトラック減速なり停車なりしてるんじゃないだろか?
してるといいけど。。。
前提としてすべての車が制限速度を守ってるってのが必要にならないか?
速度超過してる車だと避けられないの?
単純に向かってくるものに対してそのスピードに合わせて毎回避けてるってのじゃダメなの?
>つまり、車が実際にどんな速度で走っていようと、鳥はその道路の制限速度に応じた距離で逃げ始めているのです。ルガニュー氏はこの点について「特定の道路の制限速度に合わせて行動を一律化した方がより効率的であることを鳥が学んでいる可能性がある」と述べています。
車の実際の速度ではなく、制限速度に応じているとはっきり書かれている。
大部分の車が制限速度を大幅にオーバーしていなければいいだけで、全ての車が制限速度を守っているという前提はこの実験に必要ない。
今丁度稲刈りしてるんだが作業中のコンバインの目の前とかに鷺がカエルを食べに来ていて
全く気を使わなくて急にスピード上げたり下げたりしても完璧に避けてて全く轢かれないな
速度も含めて交通の流れを把握してるってことなんだろうな。信号で車が止まったの確認してから
横断歩道を歩いて渡るカラスを見たことある。飛べよ!