21世紀のタイタニック・Costa Concordia(コスタコンコルディア)の船体直立が完了…事故から1年8ヶ月で
昨年1月にイタリア・ジリオ島付近の浅瀬で座礁・転覆し、その巨大さゆえに撤去作業が難航していた巨大客船「コスタ・コンコルディア」ですが、先ほど船体を直立させる作業が無事に完了しました。
The #parbuckling operation has been completed. The wreck is now upright and resting safely on the specially built artificial sea bed
— Parbuckling Project (@InfoParbuckling) September 17, 2013
船舶が座礁した場合、通常であれば遺棄されるか、解体してパーツごとに収容するといった措置が取られます。しかしコンコルディア号の場合は、船が極めて巨大であることや、座礁ポイントの周囲にサンゴ礁が広がっているといった事情があり、船体を破壊せずに回収する必要がありました。
今回実施された作業は、転覆したコンコルディア号の船体を直立状態に戻すというものでしたが、海難事故の復旧作業としては史上例を見ないほど困難な作戦だったとのこと。先ほど開かれた会見では、プロジェクトの責任者が「まだ余談を許さない状況は継続しているが、最大の山場を超えたことに間違いない」とコメントしており、今後のプロセスについても慎重に進めてゆくとしています。
こちらのサイトで現地の様子をライブ配信していますので、興味のある方はチェックされてみてはいかがでしょうか。
2013/9/17 14:45 現地で陽が上って船体が見やすくなったため、写真を何枚か追加しました。
撤去プロセス
座礁した直後、同船は浅瀬の斜面に絶妙なバランスでひっかかっているだけの非常に不安定な状態でした。
まず最初に、滑落を防ぐための鎖を船底にひっかけて固定。これにより、船体が斜面を滑落してゆくことを防ぎます。
次に、斜面上に船体を安定させるためのプラットフォームを建設。
ここで、海上に出ている船体の側面に巨大なフロートを取り付けます。この時、重量変化によって船体がバランスを崩さないよう、海底のプラットフォームとフロートを鎖でつなぎ、必要に応じて張力を調整してゆく必要があります。
ここが、今回完了したプロセス。ポンプを使用してフロートに少しずつ海水を入れて重心を変化させてゆき、徐々に船体を起こしていきます。長期間にわたって海水に浸かっていた部分は腐食がすすんでおり、重量も変化しているため、非常に慎重なコントロールが要求されます。
船体は無事に直立したものの、まだ半分以上は海中に浸かった状態です。今後は、船体のもう一方側にも海水の入ったフロートを取り付けてゆき、全体が自律安定するように重量バランスを調整。バランスが取れたら、両方のフロートから徐々に海水を抜いてゆき、船体を浮上させます。
[The Parbuckling Project] [BBC News]
[引き上げプロセスの画像はCNNより引用]
うまいことやるね!
福一も簡単に片付くといいのに。
福一は猛毒物質の塊だからな…
実作業が始まったら早いな。
まあ本格作業はこれからだけど。
真っ先に逃げた船長ってどうなったんだっけ?
まだ公判が続いている。
ガジェット速報ってこんなのも記事にするんですね。おもしろいけど。
なるほど。よく考えられた方法ですね。これってこの事故のためだけの方法なんでしょうか?
今ググったらフツーにgoogle mapに写ってますね…。
しかし、遺棄すれば廃虚マニア歓喜のスポットになったろうに。
ムールマンスクも撤去されてしまうし。
船体がでかいだけに大変そう
それよりも札幌と同じくらいの緯度の海にサンゴ礁があることにびっくりだ
地中海性気候って温暖なんだな
この船は再利用されるんだろうか
見た感じはしっかりしていそうだし
浸水しちゃった側は、錆だらけじゃん。
外板ですらこんな状態なら、内部はもっと浸食進んでるんじゃないか?
自分にはほとんど関係のないことだけど、あのニュース聞いた時は腹が立ったな
つまりまだ綺麗に沈んでる状態だと
あーあったなこの事故。
船長が真っ先にトンズラしたあげく言い訳しまくって猛批判浴びたやつ。
必要に応じて特殊工法を考えるのはどこにでもある話だが、これは手のかかる…