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橘純一「つかさちゃん?」つかさ「うん」



コナン「おい光彦、短パンからハミチンしてるぞ」阿笠「わしじゃよ」
兄「妹抱き枕を使わないと熟睡できなくなった」
スザク「風邪ひきはじめには~ルルが効くっ♪」


1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:28:11.60 ID:ahS4pjx50 [1/9]
純一「そうなのか、つかさちゃんって名前なんだね」

つかさ「…」

純一「えっと、ここには一人で来たのかな?」

つかさ「…」

純一「もしかして迷子だったりする?」

つかさ「ねえ」

純一「うん? どうかした?」

つかさ「こどもあつかいしないで」

純一「…うん、ごめん」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:30:39.69 ID:ahS4pjx50 [2/9]
つかさ「…」てくてく

純一「あのー」

つかさ「なあに」

純一「あはは、やっぱり気になっちゃってさ。どうしてこんな所に一人でいるのかなって」

つかさ「ひとりでもへいき」

純一「そう言う問題じゃあ…」

つかさ「…」てくてく

純一「あ、待って待って」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:33:58.31 ID:ahS4pjx50 [3/9]
つかさ「ちゅるる」

純一(ジュースをあげたら止まってくれたよ)

つかさ「ぷはぁ」

純一「ねえ、つかさちゃん。迷子じゃなかったら、どうしてこんな所に居るのかな」

つかさ「しりたいの?」

純一「そうだね、お兄さんはちょっと気になってるかも」

つかさ「…」ごそごそ

純一「?」

つかさ「もしもし、けいさつですか」

純一「ちょっと待って! 判断が即決過ぎるよ!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:37:50.30 ID:ahS4pjx50 [4/9]
つかさ「うそ。にせもののでんわよ」ひらひら

純一「うっ…」

つかさ「こんなのにだまされるなんて、それだとしょうらいふあんだね」クスクス

純一(なんだろう、凄く手玉に取られてる感が)

つかさ「…」くいくいっ

純一「ん、えっと。どうかした?」

つかさ「みてて」

純一「あ、うん」

つかさ「…」とととっ

つかさ「えいっ」ぽいっ

かこーん!

純一「おお、カンが綺麗にごみ箱に」

つかさ「ふふん」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:42:16.89 ID:ahS4pjx50 [5/9]
公園 砂場

純一「…」

つかさ「…」ザクザク

純一「楽しい?」

つかさ「しょうじき」

つかさ「びみょう」

純一(正直な子だ…)

つかさ「そっち、てつだって」

純一「こっち?」

つかさ「うん」

純一「よいしょっと、えっと、つかさちゃんは何を作ってるのかな」

つかさ「…」

つかさ「えんまんなかてい…」ザクザク

純一「将来有望だね」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:45:39.74 ID:ahS4pjx50 [6/9]
つかさ「できたわ」

ジャーン!

純一「おお! なんだかすごいけど、良く作れたな僕たち!」

つかさ「ふふん」

純一「つかさちゃんはモノを作るのが上手だね」

つかさ「ものだけじゃないわ」

純一「うん?」

つかさ「きっとそうなってみせる」

純一(よくわからないけれど、凄まじいオーラを感じる)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:50:24.75 ID:ahS4pjx50 [7/9]
つかさ「…」てくてく

純一「…」すたすた

つかさ「あなたは」

純一「うん?」

つかさ「あなたは、こうこうせい?」

純一「そうだよ、輝日東高校に通ってるんだ」

つかさ「ふーん」

純一「良い学校だよ。つかさちゃんも将来は受験してみたらどうかな?」

つかさ「かんがえとく」コク

純一「そっか」

つかさ「でも」じー

純一「?」

つかさ「…やっぱりなんでもない」

純一(一瞬こっちを見てたけど、どうしたのかな?)

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:52:25.28 ID:ahS4pjx50 [8/9]
ブランコ

つかさ「…」

キィーコキィーコ

純一「あはは、どう? 楽しい?」とんっ

つかさ「たかい」

純一「そうだね、高いね。じゃあもっと高くしてあげよう」とんっ

キィーコキィーコ

つかさ「…」

純一「どうっ?」

つかさ「ふふっ」

純一「あはは」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/03(日) 23:54:59.52 ID:ahS4pjx50 [9/9]
鉄棒

つかさ「…」

純一「おー昔よく遊んだなぁ」

つかさ「これ、いい。やらない」

純一「え? やりたくないの?」

つかさ「…うん」

純一「どうして、結構楽しいよ?」

ぐるんっ

純一「ほら、逆上がり」

つかさ「!」キラキラ

純一「……、一緒に練習する?」

つかさ「っ!」びくっ

つかさ「へ、へいき」ぷいっ

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:02:36.00 ID:qEacZ/y70 [1/32]
猫「にゃー」

つかさ「…」

純一「野良猫だね」

猫「にゃーにゃー」

つかさ「…」

純一「なつっこい猫だな。どれ…」なでなで

猫「ぐるる~…」

純一「可愛いな、お前」

つかさ「…」じぃー

純一「つかさちゃんも触ってみる?」

つかさ「う、うん」

純一「うん、じゃあゆっくり触ってごらん。そうそう…ゆっくりね」

つかさ「…っ」そぉ~

猫「にゃおん」

つかさ「…あたたかい」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:04:13.88 ID:qEacZ/y70 [2/32]
猫「にゃー」

つかさ「にゃー」

純一(さて、どうしたものか…こうやって遊んでみたものの…)

つかさ「ふふっ」なでなで

純一「……」

純一(もう少しだけ様子を見ておこうかな、うん)

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:08:08.98 ID:qEacZ/y70 [3/32]
猫「にぁーん!」

つかさ「ばいばい」フリフリ

純一「……。これから何処に行きたい?」

つかさ「?」

純一「まあその、せっかくこうやって出会えたんだしさ」

純一「…僕が連れていける限りの場所なら、何処にだって連れって上げるよ」

つかさ「けいさつ?」

純一「危ない所にはつれて行かないから、安心してね!」

つかさ「ふふふ、うそよ」くすくす

純一「そういってくれて、安心したよ…」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:11:36.12 ID:qEacZ/y70 [4/32]
デパート

純一「ここでいいの?」

つかさ「ていばん」

純一(…一体なんのだろう)

つかさ「あ。あれみて」

純一「うん? ガチャポン?」

つかさ「やってみたい」

純一「よし、いいよ。どれどれ…うっ、最近のは300円の奴とかもあるのか…」

つかさ「これがいい」

純一「こ、これ? こっちの100円とかもあるよ?」

つかさ「こっちがいい」

純一「…了解」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:13:16.54 ID:qEacZ/y70 [5/32]
つかさ「きれいね」

純一「指輪か。けっこうデザインも綺麗だ」

つかさ「…その」ちら

純一「うん?」

つかさ「あ、ありがと…」

純一「……。どういたしまして」にこにこ

つかさ「……」テレテレ

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:15:54.37 ID:qEacZ/y70 [6/32]
つかさ「ふふん」

純一(ほう左薬指につけるか。おませちゃんだなぁ)じぃー

つかさ「!」びくっ

純一「? どうかしたの?」

つかさ「…か、かんちがいしないでよねっ」ぷいっ

たたたーっ!

純一「……」

純一「え? どういう意味だろう?」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:19:37.83 ID:qEacZ/y70 [7/32]
食品売り場

つかさ「…」

純一「あ、居た居た。探したよつかさちゃん」

つかさ「…」

純一「急に走って言ったら駄目じゃないか、ん?」


「ねーねーお母さん! あれほしいー!」

「だめよ、我慢しなさい。お姉ちゃんだって我慢してるじゃない」


つかさ「…」

純一「つかさちゃんどうかしたの?」

つかさ「…がまん」

純一「え?」

つかさ「なんでもない」とてとて

純一「…?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:25:57.29 ID:qEacZ/y70 [8/32]
ゲーセン
純一「どうだろう、ここが僕の遊び場だよ?」

つかさ「…」キラキラ

純一(興味津々のご様子)

つかさ「あれ、やってみたい」くいくい

純一「どれどれ。ufoキャッチャーか」

チャリーン

純一「いいよ、つかさちゃん」

つかさ「うんっ」

つかさ「っ…ん~! ん~!」ぷるぷる

純一(一生懸命に中を覗き込もうと頑張ってる…可愛い)

つかさ「んっ!」げしっ

純一「痛い!」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:29:30.94 ID:qEacZ/y70 [9/32]
純一「よいしょっと」ぐいっ

純一「高さはこれぐらいで大丈夫?」

つかさ「へいき」

純一「よし、じゃあ頑張ってみようか。何を取るつもりなのかな?」

つかさ「えっとね、これ」

純一「…なんだろう、赤ちゃんの人形?」

つかさ「これがほしいの」コク

純一「そっか。頑張れ頑張れ」

つかさ「がんばる…」ぽち ウィーン

純一「…」どきどき
つかさ「…」どきどき

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:33:12.15 ID:qEacZ/y70 [10/32]
つかさ「…」ショボン

純一「そんなに落ち込まなくても。初めてだったんだし、ね?」

つかさ「でも、ほしかった…」

純一「…」ゴソゴソ

純一(今月のお小遣い…く、これもまた運命か…)

純一「ちょっと待っててね。僕、お金崩して来るから」

つかさ「…」

純一(聞こえたかな。ふぅ、そんなにもアレが取りたかったのかなぁ)スタスタ

つかさ「…」

つかさ「! あ、あれ…?」きょろきょろ

つかさ「……どこいったの…?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:36:56.56 ID:qEacZ/y70 [11/32]
つかさ「はぁっ…はぁっ…」たったった

つかさ「んっ…えっと…」

つかさ「あ、いたっ…!」

てくてく…

つかさ「……」くいくいっ

俺「ん、誰?」

つかさ「っ!?」びくっ

くる! たたたた!

俺「?」

~~~

つかさ「はぁっ…はぁっ…どこ…んんっ…」

つかさ「どこにったのっ……あっ!」

どて!

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:41:58.44 ID:qEacZ/y70 [12/32]
つかさ「いたい…」

つかさ「……っ…」

つかさ「がまん、がまんしなくちゃ…」

つかさ「ないたら、だめ…」

つかさ「わたしは…ないちゃだめ、だから…ぐす」

つかさ「いいこの…わたしはっ…ないちゃ、だめ…ひっく…だからっ…」

つかさ「でも、やっぱりっ…わた、わたしっ…!」

つかさ「うぇええんっ…! どこぉおっ…! どこにいるのぉっ…!」

つかさ「あぁんっ…! やぁあだぁ~…! ひっく、ぐしゅっ…!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:45:22.45 ID:qEacZ/y70 [13/32]
つかさ「やだよぉ~っ…! ひとり、はっ…やだぁっ…!」

つかさ「びぇえええっ…!」

「──あ、こんな所に居た!」

つかさ「ひっくっ…えぐっ……え…?」

純一「探したよっ…! もう、何処に行ったのかと思ったじゃないか!」

つかさ「ひっぐ…ぐしっ…」ごしごし

純一「あーダメダメ。そんな風に擦っちゃ、目元が真っ赤になっちゃうよ」ゴソゴソ

つかさ「ぐすっ…」

純一「僕が拭いてあげるから、ね? ほら、もう大丈夫…安心して…」フキフキ

つかさ「…っ」

ぎゅっ!

純一「おっとと…」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:49:48.38 ID:qEacZ/y70 [14/32]
つかさ「……」ぎゅううっ

純一「あはは。怖かったの?」

つかさ「…こわく、なんか、ない」

純一「そっか、つかさちゃんは強いね」

つかさ「……」

純一「でもさ、いいんだよ。こういうときは」

つかさ「…なにが、いいの」

純一「うん? それはね、つかさちゃんが泣きたいって思った時は…」

純一「…別に泣いても良いって事」なでなで

つかさ「…」

純一「強がらなくてもいい。僕は別に強いつかさちゃんが、みたいわけじゃないんだよ」

つかさ「…」

純一「そのままでいいんだ。そのままで、ね」

つかさ「……」ぎゅっ…

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:53:36.30 ID:qEacZ/y70 [15/32]
つかさ「…」ぎゅっ

純一(全く離れなくなっちゃった。仕方ない、抱っこするか…)

つかさ「ぐす」

純一「これからどうしようっか、つかさちゃん」

つかさ「…」

純一「あはは。もういっかい、ufoキャッチャーやってみる?」

つかさ「…うん」

純一「よし。今度は僕に任せてみてよ」

つかさ「とれる?」

純一「もちろん。とって見せるよ」

つかさ「…ありがと」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 00:56:38.72 ID:qEacZ/y70 [16/32]
うぃーん かしょん

純一「……」

つかさ「……」

かすんっ!

純一&つかさ「あー」

純一「だめかぁ…そろそろ残金が底をつきそうだ…」

つかさ「…」

純一「ごめんね、あんだけ豪語しておいてさ」

つかさ「いい、へいき」

純一「…そう?」

つかさ「こういうのなれてる、から」

つから「だから、へいきなの」

純一「……」

純一「よし! そしたらもう全部使っちゃおう! 小遣いなんて豪快に使っちゃおう!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:00:41.78 ID:qEacZ/y70 [17/32]
つかさ「え…」

純一「今度こそ此処で待っててね、つかさちゃん。直ぐに戻ってくるからさ!」

つかさ「でも」

純一「いいってば、全然大丈夫さ!」なでなで

つかさ「…」

純一「…だからさ、平気だなんて言わないでね」

つかさ「っ…」

たたっ…ぎゅっ!

純一「おっとと。一緒に両替に行く?」

つかさ「うん」こく

純一「よし、とことんやってやるぞ!」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:03:12.98 ID:qEacZ/y70 [18/32]
つかさ「っ…っ…!」アタフタ

純一「そこ! そこだ!」

つかさ「そこ!」

ぴた!

純一「よし! 次は奥だよつかさちゃん!」

つかさ「う、うんっ!」ぽち

うぃーん!

純一「…っ」

つかさ「…そこっ!」ピタァアア!

純一「おおっ! ぴったし!」

つかさ「まだ…これから…」ドキドキ

うぃーん!

かちん!

純一&つかさ「!」

ガタタ ゴトン!

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:08:55.14 ID:qEacZ/y70 [19/32]
純一「うぉおおおっ!!?」

つかさ「っ~~~~!!?」


「やったぁあーーーー!!!」

~~~

つかさ「やわらかい! おっきい!」

純一「あはは。そうだね、よく取れたよ」

つかさ「ふふん」

純一「…良かったね、頑張ったよつかさちゃん」なでなで

つかさ「うんっ」

純一「……」にこにこ

チャラン

純一「おっと、そういえば残金が少し残ってたな。300円ぐらいか…」

つかさ「…」

純一「何かお菓子でもかって食べようかな、つかさちゃん。何か食べたい?」

つかさ「…」ふるふる

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:11:35.48 ID:qEacZ/y70 [20/32]
純一「遠慮しなくても良いんだよ。もう、これで僕の懐はからっぽだからね!」

つかさ「…」くいくい

純一「うん? どうしたの?」

つかさ「こっちきて」とててっ

純一「わ、わかったよ」

ガチャポン

純一「これ?」

つかさ「そう、またやりたい…だめ?」

純一「これでいいのなら僕は構わないけど…」

つかさ「おかねかして」

純一「ど、どうぞ」ちゃりん

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:16:16.95 ID:qEacZ/y70 [21/32]
つかさ「これ、もってて」ずい

純一「う、うん」

つかさ「よいしょ、よいしょ」チャリンチャリン

純一「……」

つかさ「ん~っ!」ギリギリ

コロン!

つかさ「んっ…ん、んんっー! っはぁ…」ギリギリッ…

つかさ「あけて!」

純一「わ、わかったよ」ぱかっ

つかさ「かして!」

純一「どうそ…」

つかさ「…」ごぞごぞ

純一「おお、また指輪か」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:19:48.14 ID:qEacZ/y70 [22/32]
つかさ「これ…!」すっ

純一「うん?」

つかさ「…その、つけてあげる」もじもじ

純一「え、僕に?」

つかさ「そお……だめ?」ちら

純一「……」

純一「いいよ、つけてくれるかな?」すっ

つかさ「! ひだりて!」

純一「ひだりて?」

つかさ「うん、そっちじゃなきゃ…だめ」

純一「お、おおっ…じゃあお願いします」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:22:25.54 ID:qEacZ/y70 [23/32]
つかさ「…」すっ

純一「…」

つかさ「はいった」

純一「そうだね、入ったね」

つかさ「っ! おそろいだね!」

純一「おお! おそろいだ!」

つかさ「……ひだりて、くすりゆび、ふふっ」によによ

純一(本当にわかっててやってるんだろうか、この子)

つかさ「その、ね」

純一「うん?」

つかさ「っ…あの、ね」もじ

純一「どうかしたの?」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:25:15.26 ID:qEacZ/y70 [24/32]
つかさ「……」

純一「…?」

つかさ「ありがと、おにいちゃん…っ」

純一「うっ…うん! どういたしまして!」

つかさ「っ~~!」てれてれ

純一(あはは、普通に照れてしまっている僕は一体…)

つかさ「……」すたたっ

純一「ん、あれ? つかさちゃん?」

つかさ「……」くる

純一「? どうしたの、急に離れて……あっ」

つかさ「みつけたの」

純一「そう、なんだ。お母さん? お父さん?」

つかさ「……」

つかさ「…どっちも、かな」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:27:55.95 ID:qEacZ/y70 [25/32]
純一「どっちも? じゃあ君を心配して探しにきてたんだよ、きっと」

つかさ「…」

純一「えっと、それじゃあね。また今度、何処かで会えたら」

つかさ「へいき」

純一「えっ?」

つかさ「すぐにまた、あえるから」

純一「うん? えーっと、それはどういう意味?」

つかさ「ふふん」

純一「つかさちゃ───」

~~~
~~


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:30:27.89 ID:qEacZ/y70 [26/32]
純一「──ハッ!?」がばぁ!

純一「………」

純一「あ、あれっ? ここはっ?!」

「何を寝惚けた事をいってるのかしら、この人は」

純一「えっ? あ、あれ?」

絢辻「なあに、わたしの顔に何かついてる?」

純一「い、いや! そうじゃない、けど…」

純一(夢だったのか…今の…?)

純一「ってああ! そうだったぁ!」

絢辻「…」

純一「あやつ──じゃなかった、詞! どうなの体調はっ!?」

絢辻「大丈夫、平気よ」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:34:17.14 ID:qEacZ/y70 [27/32]
純一「で、でも!」

絢辻「あなたが心配したってしょうがないじゃないの」

絢辻「…そんなに心配なら、あなたが生んでくれるの? わたしの変わりに?」

純一「うっ、それは出来ないけどさ…」

絢辻「だったら男は黙って見守ってる事。いいわね」

純一「りょ、了解しました…」

絢辻「よろしい」

純一「…えっとさ、詞」

絢辻「ん」

純一「さっきさ、変な夢…を見てたんだ」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:38:08.01 ID:qEacZ/y70 [28/32]
絢辻「変な夢?」

純一「うん。こう…なんていうか、どこかで見た事のあるような女の子と一緒に」

純一「ずっと遊び続けるような、そんな夢を」

絢辻「ふーん。それで?」

純一「その子はね、言うんだ。なれてるからって…こんなことは平気、だなんて」

純一「そんなに沢山会話する事はなかったけれど、彼女は、なにかずっと我慢していたように思ったんだ」

絢辻「へぇ、そうなの。そこで貴方は何をしてあげたの、彼女に」

純一「…うーん、とにかく笑ってもらえるように頑張ったかな」

純一「それに泣いても良いよって、そう伝えたかった」

純一「彼女は自分自身を、ものすごく抑え込んでたんだ。あんなにも小さいのに…一人で…」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:41:30.71 ID:qEacZ/y70 [29/32]
純一「我慢なんてしなくていい。君はそんなにも頑張らなくても良い、僕は…」

純一「僕はそういう風に、彼女に伝えたかったんだと…なんとなく、今はそう思ってる」

絢辻「…ふふっ、なんだかそれって、あれじゃないかしら?」

純一「…あはは、そうだね。本当にあれだよ」

純一&絢辻「何処かで聞いたことのあるような、話」

絢辻「ふふっ」

純一「あはは」

絢辻「なぁーに、夢の中でもわたしに恋しくなってるのかしら?」

純一「かもしれない。けれど、僕は何だか違うような気がするんだ」

絢辻「うん?」

純一「…夢で会えた彼女は、確かに見覚えのある子だったかもしれない」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:45:34.82 ID:qEacZ/y70 [30/32]
純一「けれど、僕はそんな彼女を…何処か新しく思えたんだ」

絢辻「どういうことかしら?」

純一「…わからないよ、でも、最後に彼女からのプレゼントをもらった時に」

純一「──また直ぐに会えるって、言ってくれたんだ」

絢辻「……」

純一「ねえ、詞。生まれてくる子は女の子だよね?」

絢辻「そうね」

純一「それはもう、君にそっくりな可愛い女の子だと思うんだ」

絢辻「当たり前じゃない」

純一「うん。だけど、僕はきっと信じてるんだ」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/04(月) 01:49:37.23 ID:qEacZ/y70 [31/32]
純一「君にそっくりな可愛い女の子であっても、仮に君そっくりな性格だったとしても」

純一「──僕ら夫婦から生まれてくる子に、我慢なんて絶対にさせないって」

絢辻「……」

純一「そう、信じてる。そして、僕はそれを叶える」

絢辻「断言したわね。期待してるわよ、アナタ」

純一「もちろんだよ。当たり前じゃないか!」

絢辻「ふふ。そうね、わたしだって信じてるわ」

絢辻「この…お腹の中にいるこの子が、本当に良い子に育つって事を」

絢辻「アナタと、わたしと、ずっとずっとね」

純一「うん!」

おわり

八幡「雪ノ下を一発ぶん殴ったらめちゃくちゃ従順になった」
響「まだまだむしゃくしゃする」
阿笠「できたぞ新一!光彦君がバキキャラっぽくなるスイッチじゃ!」