従業員を解雇しやすい「雇用の流動化を促す特区」(以下「解雇特区」)の成立に向けて、
政府が秋の臨時国会で法案を提出する検討をしていることがわかりました。
画像:【産業競争力会議での安倍首相】
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201309/20sk_kaigi.html
「解雇特区」では労働時間の規制がなく、残業代をゼロにすることも可能な特別地区で雇用側が働かせ方
について自由に裁量を持つというもので、政府が進める成長戦略の柱の一つ。
ベンチャー企業や海外企業の進出を狙い、「世界で一番ビジネスのしやすい環境」を作るのが目的とされ
ています。
安倍首相は20日、産業競争力会議の課題別会合で
「国家戦略特区は規制改革の突破口だ。実現する方向で検討してほしい」
と発言しています。
「解雇特区」については、開業5年以内や外国人労働者が3割以上の事業所に限る、解雇手続きや条件を
明確化するなどの検討をしている最中ですが、これに関し、大阪府と大阪市が共同で「チャレンジ特区」を
提案。
一定額以上の年収がある従業員を対象に、現在法律で規制されている労働時間の上限(1日8時間 週
40時間)を撤廃し、雇用側が解雇するまでの課せられている義務も除外するというアイデアが盛り込まれ
ています。
なお、政府の提案について、厚生労働省は
「そもそも雇用は特区になじまない。
労働者の公平、企業の公正競争にも関わるので全国一律でなければならない」
「雇用側が労働者に対し、無期転換権(期限を定めずに雇用される権利)を破棄するように強要する可能性があるので、提案は採用できない」
とする見解を示していましたが、政府側は
「不当労働行為や契約強要・不履行などに対する監視機能強化を特区内で実行できるなら、検討は可能だ」
と反論しています。
今回の件に【ネットの声】は・・
- 人材の流動化は進むけど労働者の権利がないがしろにされる怖さもある
- 「雇用特区」作る前にまずはブラック企業への対抗策が効果を示してからだろ
- 「チャレンジ特区」には賛成。高い給料もらっている割に仕事しないのが多いから。
- ブラック特区=「ブラッ区」
- ワタミさん、出番です
- 漫画みたいな世界だ
- 使えない社員を特区に飛ばしてクビか
- アベノミクスは企業側優先だから
- 「雇用の流動化」はいいけどやり方間違うととんでもない方向へ行くぞ
- 解雇規制緩めても結局人材が安定しないで流れっぱなしになるんじゃ?
などがあるようです。
雇用が流動化し、働きやすくても解雇されやすいとなると、よほどルールを明確化し、それに沿って労働
環境が整えられなければ、若者や低収入で止む無くという労働者が増えそうな気がしますが、 どうなる
んでしょうね・・?
労働者の使い捨てが進まなければよいのですが・・