幕張メッセで開催中の
CEATEC 2013 より。
ソニーはワイヤレス給電規格
Qi (チー) の次期バージョンをデモしています。2014年第1四半期に仕様が固まる次期バージョンでは、給電性能はこれまでの倍にあたる10Wになる予定。
無接点充電技術として、国内ではドコモの「おくだけ充電」や、パナソニックの ChargePad などで採用されるQi規格。現在の規格では、5Wまでの給電が可能です。CEATEC 2013 では 10W対応のGALAXY Note II を展示しており、充電時間の短縮に繋がるとアピールしています。
単純にコイルを太くすれば給電性能は向上しますが、製品への実装上、現実的ではなくなります。また、電力が大きくなると、発熱の影響も大きくなります。これは流れる電流(A)が大きくなるからで、放熱しにくいモバイル機器では致命的な不具合になる可能性もあります。
今回のデモでは、電流を抑えて電圧を上げることで、細いコイルでも10W受電を実現しています。説明員は、コイルと磁性シートで1mm以下を目指すと話していました。
なお 現在の5W規格は、Qiの規格化を行うWPC(Wireless Power Consortium)のLow Power Working Groupによって策定した規格。10W版は、Medium Power Working Group によって進められています。下位互換するため、5W版の充電台に10W対応の製品を置いた場合や、10W版の充電台に現行の5W対応製品を置いた場合、いずれも5Wで給電します。