毎年英国グリニッジ王立博物館が主催する天文写真フォトコンテスト。今年も素晴らしい作品が集まったようだ。受賞者の写し出した遥か彼方の世界を堪能してみよう。
太陽部門
第2位:太陽のそれぞれの暗斑は地球と同じ大きさ(アラン・フリードマン)
最優秀賞:太陽のコロナ(マン=トゥ・ヒュイ)
深宇宙部門
佳作:大熊座のM81とM82銀河団(イヴァン・エーデ)
佳作:地球から800万光年のところにある彫刻室座の棒渦状星雲NGC253
(マイケル・シドニ)
1999年、宇宙望遠鏡チャンドラのX線が、NGC253の中心付近で異常にX線が集中している場所があるのをとらえた。これら4つの箇所は太陽より何万倍も大きく、銀河の中心から3000光年離れている。このブラックホールは、重力によって銀河の中心に吸収され、いずれはひとつの超特大質量のブラックホールになるという。
佳作:球形のオメガ星団(イグナチオ・ディアス・ボビーロ)
オメガ星団は地球から18300光年離れている
第2位:へびつかい座の連星であるロウ星の色のついた星雲
(トム・オドノギュー)
夜空でもっとも明るい星のひとつ、巨大な赤いアンタレス(さそり座)が、黄色と赤の雲を照らしている。ロウ星は右側の青い星雲の中心にある。アンタレスのすぐ下遠くに、丸いM4星団が見える。
最優秀賞:星雲(アダム・ブロック)
こうした銀河の様子は、人間の言葉で永遠とか不変を思わせるが、これの星たちはいずれ宇宙を通り過ぎていく。数千年、星雲の星が硬放射線を放出し続けた結果、銀河の姿形は前とは見分けがつかないほど変わってしまうのだ。
若い天体観測者部門
佳作:月(ヤコブ・マーキオ)
第2位:さよなら、太陽。こんにちは、月(アリアナ・バーナル)
最優秀賞:天の川(ヤコブ・マーキオ)
地球、太陽系、肉眼で見える星々のひしめきあう銀河。棒渦状星雲を参照。銀河の直径は約3万パーセク(およぼ10万光年)、厚みは1000光年。銀河の中には少なく見積もって、約2000億もの星が存在する。
人と宇宙部門
第2位:人と天の川(ベン・カナーレ)
最優秀賞:現れる月を背にしたシルエット(マーク・ギー)
最優秀新人部門
最優秀賞:太陽を横切る金星(サム・コーンウェル)
ロボット望遠鏡部門
最優秀賞:オリオン大星雲の中のトラベジウムの散開星団
(ラズロ・フランシクス)
地球と宇宙部門
佳作:ペルセウス座流星群(デイヴィッド・キングハム)
年に一度8月に現れるペルセウス座流星群。ペルセウス流星群の母天体であるスイフト・タットル彗星からの塵粒子が、地球への通り道を作る。砂粒ほどの小さな塵粒子が地球の大気圏に侵入すると燃え上がり、雨のように降り注ぐ星のシャワーになるのだ。
佳作:月の後光(ダニ・キャシート)
四重になっているスペイン上空の月の後光。大気中に落ちてきた氷の結晶が巨大なレンズになって、太陽や月のまわりに虹や虹色の後光をつくる。写真の上部のひときわ明るい天体は月。月光が六角形の氷晶に屈折して、月の周囲に後光をつくっている。
第2位:ノルウェー、オーロラグリーン(フレドリック・ブロムス)
最優秀賞:星へ導く光(マーク・ギー)
via:photovide・原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
素晴らしい
2. 匿名処理班
無限の彼方にさぁ行くぞー
3. 匿名処理班
この世には悲しいことがたくさんあるのに、どうしてこんなに美しいの(´;ω;`)
4. 匿名処理班
宇宙って体内とあまり変わらないっていうけど
たしかに似てるなぁ〜
5. 匿名処理班
天体写真は月ぐらいがいいな。何千光年とか言われると気が遠くなってなんか怖い
6. 匿名処理班
きれいだなぁ〜
7. 匿名処理班
一度で良いから肉眼で見てみたい…
8. 匿名処理班
銀河って肉眼で見ても色付きなんだっけ?
遠すぎる銀河の場合は着色で再現するんだっけ?
分かんなくなっちった