658 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/12(土) 11:58:21.37
俺の結婚を振り返ってみた。

学生時代に近所に安くて上手い家庭料理の店が有り、俺は毎日のように通っていた。
そこはばぁさんがほぼ一人でやっているような店だったが、土曜日の昼時に時々若い娘が手伝いに来ていた。それがばぁさんの孫で当時高校生の嫁だった。
そのうち、嫁が俺に話しかけてくるようになり、年が近いこともあってよく相談に乗っていた。大抵は進路のことで、親は大学に行けというけど私は調理師専門学校に進んで、将来はばぁさんの店を継ぎたいという内容だった。
俺はなんとなく大学に進んだ口だったので、高校生にして明確に将来の目標を持っている嫁がまぶしかった。最初の家は大学も言いもんだよとか答えていたが、
徐々に嫁を応援する気持ちが強くなり、「自分を信じて進めば、きっと道は開ける」のような臭いセリフをいったような気がする。
俺の言葉に後押しされたらしく、嫁は結局大学には行かず専門学校へ。そして並行してばぁちゃんによる嫁へのスパルタ調理実習開始。ばぁちゃんは料理については実の孫でも非常に厳しく、嫁の悔し泣きを慰める係は俺だった。
しかし、それ以上に問題だったのは嫁の実習結果を俺が喰わされることだった。当初はマズメシだったけど、徐々に上手くなっていき、ばぁちゃんには負けるけど十分合格点をコンスタントに出せるようになっていった。



659 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/12(土) 11:59:06.20
あるとき、実習で2週間ほど出かけていた。旅行先で食べる食事はまずくは無かったけど、帰る頃には嫁の飯じゃないと満足できなくなっていた俺の胃袋に気づいた。
実習から帰ると速攻で嫁のところに行って、なだ二十歳前の嫁にプロポーズした。「一生俺の食事を作ってくれませんか?」。
嫁は「ずっとこの店の常連でいてくれるんですね、嬉しいけど大事な人ができたらその人の料理を食べてあげないとかわいそうですよ」。全然伝わってない。そのあと必死で説明したら、嫁は顔を真っ赤にして奥に隠れてしまった。
その日はばぁちゃんに言われて帰ったけど、翌日嫁さんからOK貰った。そのまま普通に付き合って結婚といく予定だったけど、嫁両親への挨拶するときが大変だった。
嫁父はそこそこ有名な創作フレンチのシェフ、嫁母は高級中華飯店経営。料理も出来なければ経営もできない俺との結婚は猛反対された。
どうしようもなくて困っていたけど、結局はばぁちゃんの鶴の一声でOKになった。嫁両親の結婚の時にばぁちゃんに世話になっていて頭が上がらないらしい。
その後は、俺がばぁちゃんの店から少し離れたところに就職、嫁は無事に調理師免許を取得。毎日ばぁちゃんに代わって仕入れや手伝いに精を出す毎日。

以上、嫁と幸せと脂肪(40kg)を手に入れた俺の餌付け結婚報告を終わります。