穴

84 :本当にあった怖い名無し:2007/03/30(金) 21:56:32 ID:6xJPoudD0
確認の電話
10年ぐらい昔。


日曜の朝の9時35分。
父親はパチンコ、母親はクリスチャンなので日曜礼拝、妹はたぶん睡眠中、俺はTVゲーム中だった。
突然電話が掛かってきたのだが、母方の祖母からだった。
母親と同じで婆さんもクリスチャンなので、日曜礼拝のことだろうと思っていたら、
どうやら誰宛とかじゃないみたいだった。

内容は、『みんな大丈夫?誰も亡くなってない?怪我してない?』。
親は出掛ける前に「行ってくるわ」と顔を出したので、いつも通りなのは確認済み。
妹は知らんが、昨日の晩は一緒に飯食ったし元気だろう。
そもそも『亡くなってない?』なんて電波な質問に対して、「あぁ元気元気」と適当にあしらった。

婆さんは、そんなこと言うタイプではない。
気味の悪さからゲームに集中出来ず、確認した方がいいのかなぁと引っかかりつつも、
考えるほど嫌な予感がし、恐怖で確認できないでいた。

9時45分。
起きたらしい妹がパジャマ姿で部屋に入ってきて、とりあえず妹は安心。
しかし一言、「ゴンタ死んでる」。
寒気がした。

死んだ人が別れの挨拶をするって話しはありがちだが、
愛犬でも似たようなことがあるというのを身を持って知った。

愛犬と婆さんの面識は3回もないと思う。家族旅行の時に預けたぐらい。
電話の内容から察するに、何かが亡くなったのを感じたんだろうか。
不気味だ。



855 :添い寝:2007/03/29(木) 15:30:36 ID:RJO9BJ3Y0
ごうち
ある新興住宅地で起こった出来事です。


そこはバブル期初期に計画ができ、既存の鉄道路線に新駅を作り、
広大な農地を住宅地へと造りかえて、
駅の近辺には、
高層マンションやショッピングモールなどできるはずでした。

しかし、そのうちバブルもはじけてしまい、
新駅を中心に住宅こそそれなりに造られたものの、

高層マンションやショッピングモールなどは建設が中止になってため、
住宅地と住宅地の間に農地や空き地が所々に見られる、ちぐはぐな街となってしまいました。

小学校以来の仲で、今は不動産業を営んでいるやつがいるんだけど、
仮にそいつをアキバ(アキバ氏)としておく。
で、そいつに飲みに誘われたとき、その席で言われた。
「うちで分譲した新Q地区の区画なんだけど、
そこの建売買った人やその家族が相次いで死んでるんだよね。
数日前にも一人死んだ」

新Q地区とは、この住宅地がある場所で、Q町の新街区だからこう呼んでいる。
どんなような死に方をしているかと言えば、アキバいわく、
「分譲が全部終わって、一年かそのくらいは何ともなかったんだけど、
それから事故死、病死で2人が立て続けに死んだ。
それからさらにひと月ほどして、4人まとめて自動車事故で一家全滅。
まあ、このくらいなら偶然とも取れなくはないんだけど、
その後三月足らずの間に、更に2人が事故や病気で死んでいる。
病死の中にはそれなりの年齢の人もいたけど、異常だろ?」
約30軒のうち半分近くが、わずか半年足らずの間に葬式を出しているという。確かに異常。


856 :添い寝:2007/03/29(木) 15:31:23 ID:RJO9BJ3Y0
「今では『何かの祟りじゃないか』と、その区画の人は全員といってもいいくらい怯えている。
クレームも多くなってきてね。で、何やら怪しげな話が好きなお前に、相談しようと思ったわけだ」

確かに俺は怖い話は好きだけど、霊が分かるわけじゃないし、
ましてやお祓いや除霊の類はできない。

でも興味があったから、一応一通りのことは聞いてみた。

「その分譲地に、何か曰くはなかったのか?」
「詳しくは分からないが、無かったと思う」
「地鎮祭はやったのか?」
「もちろんやった」
「そのとき神主は何も言わなかったのか?」
「その場にいなかったので分からない」
「死亡が相次いでいるのはそこの区画だけなのか」
「その通り」
「前の地主は何も言っていなかったのか」
「俺は特に何も聞いていない」
「亡くなった人の共通性は?」
「今は分からない」
「おまえの親父さんが亡くなったのは偶然か?」
「それは全く分からない」
アキバの親父さんは、1年ちょっと前に癌で亡くなっている。

まだ60歳前で、現代なら十分若死の部類に入るだろう。
その区画を分譲したのは、まだ親父さんが社長をやっているときで、
分譲が終わってから程なくして亡くなった。

それまでは普通だったが、ある日突然立てなくなり、
病院に行ったところ頭に大きな腫瘍が発見され、

その後三月と持たずに亡くなってしまった。

既に癌が体中に広がっていたのだという。
もちろん俺も葬式には参列している。
その後、親父さんの後を継いだのが彼であるが、
その区画を分譲しているときは他の物件を扱っていて、
そのときの様子はよく分からないのだそうだ。




857 :添い寝:2007/03/29(木) 15:32:36 ID:RJO9BJ3Y0
「俺よりも、地鎮祭をやった神主に相談したほうがよっぽど頼りになるんじゃないか」と言ったが、
「その神主、死んでしまっている」
「なんだそりゃ」と思わず突っ込んだが、冷静に考えるとかなり怖い。
「でも神主、かなりの歳だったからな。
それで、うちが檀家になっている寺に頼もうかと思ったんだけど、
そこの住職、どうも胡散臭いし、俺とも折が会わなくてね。誰かお祓いできる人知らないか?」
「『自称』霊能者ってやつは俺も知っているんだけど、そいつもかなり胡散臭くてね…」
「それでもいい、紹介してくれ」
そんなやりとりがあって、『自称』霊能者である人間を紹介することに。(彼を仮に『オオツカ氏』とします)

そして数日後、アキバ、俺、オオツカ氏の3人で現地へ。
到着して界隈を一通り歩いたあと、オオツカ氏が言う。
「確かに何か感じます。しかし、何か違うというか、何かおかしいというか…」
やっぱり、こいつ怪しいなと思う。

誰だってそのくらいのこと言えるだろ、と心で突っ込みを入れてアキバの顔を見ると、
彼も胡散臭いものを見ているような目つきをしている。
「対処できそうですか?」
アキバが恐る恐る聞く。
「うーん…」と首をひねったあと、オオツカ氏は「無理そうです」と一言。
まあね、できないのにやった振りをしちゃうよりは良心的かな、と思ったりする。

しかし、それからオオツカ氏は、ある人物を紹介してくれた。
その人物は近くの市に住む50代の女性で、オオツカ氏とは長い付き合いとのことだった。
ただ、その人に会う前にまた死者がでた。
ある家の高校生の息子が、急性アルコール中毒で死んだ。
引越しを検討している一家も少なくないとの噂もでてきた。



858 :添い寝:2007/03/29(木) 15:33:38 ID:RJO9BJ3Y0
さらに数日後、その女性(ウエノさんとします)を含め4人で再び現地へ。
件の区画を歩いたあと、「近くの土地も見てみましょう」と、区画から外へ足を向ける。
あいにくの小雨模様だったが、傘もささずに早足で歩きだした。後を追う。

ウエノさんは隣の区画を回ったあと、今度は反対に向かった。
そこにはとても小さな公園があり、その向こうは荒地となっている。
さらにその荒地に隣接して、また別の区画があった。
荒地の前まできて、ウエノさんは足を止めた。

「ここみたいだね」
「ここ、ですか?」
アキバが怪訝な顔で聞く。
「そうよ。ここがおかしい。あなたも何か感じる?」
振られたオオツカ氏も、「確かにじゃぁ、書きます
ちなみに、高校生の書く文なので読みづらいところや至らない点が多いと思いますがご了承を

アレは今年の六月の初めかな?
友達三人
仮にI,S,Kとする
Iと俺は元中で別の高校
Sは同じ高校の友達
KはIの後輩

まぁその辺はどうでもいいんだけど
そいつらと神奈川の七沢にホタルをみにいったんだ
で、結局行ったはいいんだけどホタルは見れず
ズンダバってとこでラーメン食うだけになっちまったんだよ
それではツマラネェと思ったオレはみんなに「山神トンネル」に行こう
って提案したんだ

山神トンネルってのは七沢に心霊スポットのこと
でも、そこでSとKはビビって「帰る」って言い出した
まぁ、強制するのもなんだからオレはそいつらは帰してIと二人でいく事にした
んで、実は最初っからいく気まんまんなオレはで準備して持ってきてた仏像を念のためにI渡しておいた

ちなみに
オレの装備
銀の十字架、メリケン、木刀 小(Iの物)、ライト(iPhone)、充電器

Iの装備
仏像(オレの物)、木刀 大、iPod


続く



172:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:32:29.68 ID:DEHR4wY1I
続き

そして、iPhoneのGPSもあるし「迷ってもよゆーっしょw」って感じで9時頃から自転車で山神トンネルにむかったんだ
その道中で色々山神トンネルについての噂を話したんだ
「女の人が公衆トイレで強姦され殺された」
「作業着姿の男の霊が現れる」などなど
「その作業着姿の男、実は阿部さんじゃね?」
「アッーーーーー」や
「もし、山の神様にあったらなに願う?」
「無事に家に帰れるように願う」
なんてやり取りしたのもいい思い出だ

そんなこんなしてたら辺りが真っ暗になっていた
でも意外と先は見えるもんでスイスイ進んでいった
でも、一行につくきがしないんだ
地図ではかなり近くに感じたのに
しかも時間的には本厚木の駅から七沢に来たのと同じかそれ以上である

Iは少し飽きてきて「帰る?」的な雰囲気をかもし出してたけど
諦めるのも癪だから「あと十分」ってのを何度も繰り返して進んでいった
そんなこんなしてたらとうとう電波が来ないような山奥まできてしまった
で、最初っからなんだけどオレだけ妙に体が重くて息苦しかったんだ
それをIに言ったら「坂もあるし自転車は押して行こう」って事になった

その頃にはさらに暗くなり
オレらも流石にすこしビビってきたのでBGMを流す事にした
「空の境界」のハァーイヤーエェーみたいなやつ
で、それがさらに恐怖に拍車をかけるんだ
「もっと明るいのにする?」ってIが聞いてきたが
オレは「こっちの方が気分出るだろw?」ってすこし強がってそのまま進むことにした


続く



173:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:36:59.90 ID:DEHR4wY1I
続き

川を渡ったあたりかな
坂が急に急斜になったので自転車はそこにおいて置くことにした
そこから徒歩で歩いていると
「一般車通行禁止」
っていうすごく落書きされた看板を見つけた
「あぁもうすぐだ!」
オレはテンションが上がりそこからすこし早足で山神トンネルに向かって行った

すると次にまた看板を発見した
それは山神トンネル付近の地図だった
そしてそれが立っている場所にはだだぴっろい空間に仮設トイレ三個ほどおいてあった
オレらは
「多分ここが女の人が殺されたところだ」
っと勝手に決めつけて足を進めた
するとすぐに山神トンネルが姿を表した
ここについた頃には体の重さも嘘だったかのようになくなっていた

オレは軽く写真をとって
「よっし!いくぞ!!」
iPhoneのムービーを回して先に山神トンネルに入りそのあとをIがついてきた
トンネルの中は真っ暗で数メートル先すら見えなかった
それと涼しくて少し落書きされた壁が湿っていた

そんな落書きを見ながら
「てらDQNw」
「オレらも人のこといえねぇしw」とか言いながら進んで行った
そんなこんなしてたらトンネルを抜けて向こう側についた
長かったような短かったようなそんな奇妙な感じがした

続く



174:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:38:21.62 ID:DEHR4wY1I
続き

ムービーを止めてこちら側も写真をとり「今度は写真を取りながら帰るか」
そう言いトンネルに足を踏み入れた瞬間

ぴちゃ、ぴちゃぴちゃ

っと水滴が落ちる音がきこえた
トンネルだから反響してビビったけど
元々壁が濡れてたし水滴でも落ちただけだろ
自分にそういいかせて少し進んでいくと、水音にまざり


ザザッザザザザッ

何かが地面をするかのような音
そして





女の笑い声がこだました

続く



175:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:40:17.33 ID:DEHR4wY1I
続き

オレはすぐさまファイティングポーズをとり
Iは脱兎のごとく逃げ出した
数秒で10メートルは走ってたね
こういうのってすごく性格がでるよね
「おい!ちょ!!おまえ!!!」
流石にオレも一人でトンネルに残されるのは怖かったので
あとを追う

その時、後ろを振り返ると遠くに人の影が見えた
二人して絶叫しながらトンネルを抜けすぐにムービーに切り替えて今の現状を残すことにした
残念なことに水音しか入らなかったけど
それで、オレらはそこで少し議論をした
アレはなんなのか?幻聴ではないか?
実際二人で聞いたし幻聴ではない

そして、オレは逃げる時に見た人影を思い出し
「オレらと同じでここにスポット巡りしにきた人達じゃね?」
その時は本当に頭が回っておらず二人で
「それだ!」
ってことにしてトンネルに戻り抜けることにした
生憎、その道中にはなにもなかった

まだ続く



176:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:45:09.27 ID:DEHR4wY1I
続き

11時頃だろう
トンネルを抜けると今度は別の集団が現れた
10人ほどだったかな?
男だけの集団で「これから山神トンネルにいくんですか?」
オレが話しかけると
「そうだよ」っと気さくに答えてくれた
そしてオレらの格好をみて「どうしたの?」

なんせオレらは十字架にメリケンに木刀というよくわからない物をもっていたからな
その反応は当たり前だろう
「いやぁ~こわくて護身用に」
「あ~そんなんだ」「そうだ!もう一度オレらといかない?」
なにを思ったのかオレらに再度あのトンネルにいこう
と誘ってきたのだ

オレらは「別にいいですよ」っとこたえて同伴することにした
そこで稲川淳二の親戚と言う人物がいたり
「大学生で思い出作りできた」とか「え?高校生なの!?」など「下にあった自転車は君たちのか!!よく来れたね!!!」
などそんな感じで会話を楽しんでいるた

そこでIは気づいてしまった
オレらに結論付けた事のおかしな点に
「あの~ここに来る途中で女性のグループにあいませんでしたか?」
その言葉をきいた瞬間にオレはIが言わんとしてる事に気がついてしまった
「いや?みてないよ」
オレらはそれを聴いた瞬間に鳥肌がたった

もうすこし続く



177:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:50:22.82 ID:DEHR4wY1I
続き

オレは確かにあのトンネルで女の笑い声をきいた
それをオレらと同じ巡回者だとするなら途中でオレらと鉢合わせにならなければおかしい
もし途中で引き返したなら、この男性のグループに会わなければおかしい
でも、この人達は女性などあっていないと言った
それにオレは遠くに人影をみた
数メートル先すら見るのが怪しいトンネルの中で?

じゃぁ、あの声は一体……?

オレらは男性グループと共にトンネルを往復して帰路についた
その帰り道でオレらは一つの結論をこじつけた
アレは山の神様である
オレは「無事に家に帰れるよう」願ったか帰れたのでは?
じゃぁ、他の事をねがってたら?

その帰り道は行きとは違いそんなに時間も掛からずに家に帰れた
そして帰った二人、そして来なかった奴にLINEでその時起きたことを話した
反応はまちまちで
「帰って良かった~」とか「うそだろw」とか
そんなこんなしているとIが「山神トンネル 女 声」で、調べてみろというので
調べてみた

それで知ったんだけど


山神トンネルでは度々女性の声が聞かれているらしい



終わり



178:本当にあった怖い名無し:2013/09/26(木) 01:53:42.70 ID:DEHR4wY1I
いやぁー意外と疲れるもんですねぇー
受験勉強の息抜きで書いたつもりだったけど
ご静聴感謝します
iPhoneからだったので見難かったらすいません


後日談っといちゃあなんですけど
オレは学校の一時間目に途轍もない吐き気に襲われトイレで吐いた
ちなみにオレは朝はなにも食べないから胃の中は空っぽだったのが不幸中の幸いだった
そしてなぜか吐いた胃酸の色が赤みがかってたは気の所為だろうか?


ってなわけで本当に終わり



299:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:52:39.97 ID:ZxcSIuG40
交通事故
やっと書き込める

怖い話なのか、びっくりした話なのか、奇妙な話なのか、痛い話なのか…
どれともつかないけど書かせてください。

ちょうど三か月前の七夕の日
その日は日曜で、友人と遊んでチャリで帰る途中だった。
信号が青になり、渡ろうと漕ぎ出したところで左折してきた車に轢かれた。
といっても、初めはチャリの前輪がぶつかってバランス崩してコケただけだったんだけど、
何を思ったかその運転手はバックしてきてコケた俺の左足を轢き潰しやがった。

「えっ、ちょっ、まっ、がああああああああ!」
とバックから轢かれるまでの間の俺の焦りと最終的な叫びでやっと運転手が止まり、降りてきた。



300:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:53:34.98 ID:ZxcSIuG40
降りてきた運転手は50代くらいの女性で、俺を見た瞬間
「ひいぃぃぃぃ!」
と叫んだ。いや、叫びだしたいのは俺の方なんだけど…実際叫んだし。

女「あ、あ、あの…大丈夫ですか?」
俺「アンタに轢かれたんだ!大丈夫なわけねぇだろ!なんでバックして轢き直しやがった!」
女「あの、最初電柱か何かにサイドミラーぶつけたんだと思ったんです…それで降りたらあなたが…」
俺「状況説明はいいから110番と119番!」
と、とりあえず警察と救急車を呼んでもらう。

俺は見事に左足首がグッチャグチャで即入院。
女は警察に事情説明をして、その後入院している俺の所へ来て謝罪やら何やら…
と入院してもしばらくは忙しかった。

で、びっくりしたというか奇妙…というか、そういった話がここで判明した。
後日警察が病院に「事故当時の状況を一応貴方からも…」と聞きだしに来た。



301:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:54:09.80 ID:ZxcSIuG40
上に書いた通りの事を俺が説明すると、警察の方が頭を捻ったり「うぅん…」と唸ったりした。

「どうしたんですか?女性と食い違う部分ありましたか?」
と聞くと、警察の方は
「いや、それがね…女性の話と、たまたま事故を見ていた通行人の話なんだけどね…」
と話を続けた。

なんでも、俺は瞬間移動したかのように、急に信号のど真ん中に現れたらしい。
勿論俺にそんな能力があるわけもないし、あったらチャリに乗るわけもない。
「車のライトで見えにくくなったりとか、夜だったんで見えにくかったとかじゃないですか?」
と聞くと
「いや、我々もそうだと思うんだけどね…ただ、通行人の話っていうのが、一人二人の話じゃないんだよ」
と警察は答えた。
「いきなり君が信号の真ん中に現れた。と証言したのが、事故を起こした女性、それと…通行人が四名」
「…嘘ですよね?」
「いや、我々もそう思いたいんだけど…ここまで証言が一致するとなると…」



302:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:55:10.47 ID:ZxcSIuG40
そう言い、警察は事故当時ではなく事故が起きる前はどうしてたのかを聞いてきた。

自分は正直に友人と遊んでチャリで帰る途中にあそこで事故にあいました。と答えた。
そして友人と遊んだ時間、別れた時間、事故にあった時間、と詳しく聞いてきたので答えた。
すると、警察の方は
「それ、本当に時間は合っていますか?」
と聞いてきた。
「えぇ…友人と別れた時に携帯で時間確認しましたし、110番した時間でしたらそちらの方が分かってますよね…」
と答えた段階で、やっと自分でも気付いた。

友人と別れた場所から事故現場まで、自転車だと飛ばしても20分はかかる。
だが、自分は友人と別れてから8分で事故現場に行ってる計算になるのだ。



303:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:56:57.86 ID:ZxcSIuG40
警察は当然
「その場所から事故現場まで、終始自転車で移動されてましたか?」
と聞いてきた。
自分は
「えぇ…そうです…けど、おかしいですよね、時間的に」
と答えるしかなかった。
警察も
「そうですね…」
とだけ答えた。

最終的に、
「事故にあう前の行動は女性に言わないように、言ったら面倒な事になりかねないので」
と念を押され、それ以降事故の状況について警察に詳しく話を聞かれることも無かった。



304:本当にあった怖い名無し:2013/10/07(月) 15:57:31.14 ID:ZxcSIuG40
自分は信号待ちしていた記憶もあるし、信号が青になった同時にチャリを漕ぎ出した記憶もある。
でもここまでおかしなことが分かると…。

といった感じで、入院中やっとここに書き込めるネタが出来たと内心ウキウキしながら今日退院してきました。
見るだけなら奇妙な話ですが、実体験(というか事故る)となると怖すぎる…という話でした。
願わくば、あの時の女性や警察関係者の方、通行人の方々がこの書き込みを見ませんように。
以上です。



780:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:39:16.27 ID:9sdwK5J60
エレベーターのフタ
始めて書かせて頂きます

文章力も乏しい上に初心者ゆえ、読みづらい所や誤字脱字等あるかと思います。
何卒ご容赦下さい。


私がまだ小さかったころ体験した話です

好奇心旺盛だった私は、よくバカな事をして怪我して親に心配をかけるようなそそっかしい子供でした。

その当時、私と家族は10階建ての団地の8階に住んでいたのですが、
その団地はいわゆる曰く付きの団地でした


私の住んでいる県は、クソ田舎で、
あまり高層ビルなどはなく、10階建ての団地ですら最高峰と言っても過言ではないので、その団地が飛び降り自殺の名所になるのも必然といえば必然でした。
さらには霊が出るという噂もあり、県営団地なのに、空室がたくさんあるような…
とにかく寂れた古い団地でした。




781:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:39:47.34 ID:9sdwK5J60
当時チビだった私は、遊びに行く時など、下の階に降りる時はエレベーターを使いますが。
身長的に上の階のボタンにはまだ手が届かないので、
帰る時は階段を使わないと自分の住む8階には帰れないといった状態でした。

しかし、エレベーターホールの隅にあった階段は、昼ですら薄暗く、
ドアも鉄製の重くて閉塞感のあるドアで、さらに階段で幽霊を見たという噂が絶えないので、
大人ですらあまり階段は使いたがらないほど不気味な階段でした。


まだ小さかった私がどれ程の恐怖を階段に抱いていたかは想像に容易いと思います。

なので階段を使う時は猛ダッシュで8階まで駆け抜け上がり恐怖心を紛らわせていました。
たまに遊びに夢中になり、帰るのが遅くなってしまい、すっかり暗くなった階段を上るハメになった時には、半泣き状態で大声で母親を呼びながら8階まで駆け上ったのを覚えています。



782:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:41:37.78 ID:9sdwK5J60
そのうち知恵を付けた私は、上の階のボタンを木の棒などで押して、一人でエレベーターにて上り下りができるようになりました。

それまで階段が怖いという理由で必ず夕方のまだ明るい時間に帰っていた私でしたが、エレベーターを自由に使いこなせるようになってからは、
ついつい暗くなるまで遊んでしまい、よく親に叱られていました。

その団地自体も同じことが言えるんですが、そのエレベーターはとても古く、
すごく汚れていましたが、特にこれといった特徴もない普通のエレベーターでした。


あえて言うのなら、入って正面の壁の下の方に、ドアと呼ぶには小さな観音開きのフタがありました。
そのフタは普段鍵が掛かって開けることが出来ないのですが、
団地の住人が亡くなった時などには、そのままでは棺がエレベーターに入りきらないので、
その小さなフタを開け一時的に奥行きを広くして、
無理やり棺桶をエレベーターに入れるための言わば棺桶専用の空間に通ずるフタでした。

まぁそのフタがなぜ存在しているかなど当時の私は知っているわけもないので、
特に気にしたこともありませんでした。




783:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:44:41.19 ID:9sdwK5J60
ある日、私は家から少し離れた公園で時間を忘れて遊んでしまいました。
気が付くとすでに日は落ち、急いで帰る頃には辺りはすっかり暗くなっていました。


親にする言い訳なんかを考えながらエレベーターホールに飛び込み、
ボタンを押すと、しばらくしてエレベーターが降りてきました。
さっそく乗り込み、棒で8階を押し、ドアを閉めます。

ゆっくりとエレベーターが上に上がっていくと共に、
ゴウン…ゴウン…という単調なリズムで機械の鈍い音が室内に響きます。


その時、微かにですが、ガサッ…ザザザ…っと、後ろの壁から機械の音とは違う不規則な、例えるなら甲殻類が蠢いているような…なんとも不思議な音が聞こえました。

なんだろうと思い振り返ってみると、例のフタに1センチあるかないかぐらいの隙間が空いていました、今思えば恐らく棺桶を運んだ後、管理人が鍵を掛け忘れたのだろうと思います。

そのフタの意味を知っていれば気味悪がって何も聞かなかった事にすると思うのですが、当時の私はエレベーター内は聖域だと思っている節があり、恐怖心なぞ微塵も無かったので、即座にその隙間に棒を差し込み、てこの原理でこじ開けました。



784:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:56:29.82 ID:9sdwK5J60
フタは簡単に開きましたが、中を覗いて見ても、
何もない空間がタダぽっかりと口を開けているだけで、目新しい物はありませんでした。
ちょうどその時、エレベーターが停まったので、8階に着いたんだなぁと思い振り返りました


そこで私は見てしまいました

ドアが開くと視界に入ってきたもの

それは、薄暗いエレベーターホールの真ん中に立つ人

いや、明らかに人間ではありませんでした

人の形をした灰色の物体が中腰姿勢になり、上半身を揺らしながらゆらゆらと立っていました

姿ははっきりと見えているはずなのに、服を着ているのかもどんな顔をしているのかもわからない、何故か中心がボヤけていて、そこに光が吸い込まれているように見えました。

私は呼吸するのも忘れてこの謎の物体を見つめることしか出来ませんでした、



785:本当にあった怖い名無し:2013/09/27(金) 05:59:35.31 ID:9sdwK5J60
どれだけの間眺めていたのか。

気が付くと私は自分の家の布団の上に横たわっていました。
周りには母と知らないお婆さんが隣に座っていました。
一瞬自分に何が起きていたのか分かりませんでしたが、
母は私が目を覚ましたと父を大声で呼び、父は私に駆け寄って来て強く抱きしめてくれました。
その瞬間私は、エレベーターで見た恐ろしい光景を思い出し家族にしがみつきながら
むせ返してえずくほど大泣きしました。




855:本当にあった怖い名無し:2013/09/29(日) 01:44:49.80 ID:D868NucV0
ダビング
もう10年近く前のこと。

ろくに就職活動をしないまま大学を卒業してしまった俺は、職を求めて単身関東へ引っ越した。
とりあえずバイトを見付けて何とか生活する目処が立った頃、
俺はある地方局のローカル番組にハマった。

毎日の放送をVHSに録画して繰り返し見るだけでは飽きたらず、
番組が視聴できない地域に住んでる友人に貸し出して
布教活動をするほどのハマリっぷりだった。

その番組の放送時間は30分なのだが、月~金の平日は毎日放送。
視聴を始めて半年が経つ頃には、俺の部屋はその番組を録画したVHSが山積みになっていた。

録画視聴がすっかり習慣になってしまったある日のこと。
俺は諸々の事情で録りだめ状態になってた数日分の放送をまとめて見ていた。
何か別の作業をしつつVHSの映像を延々と垂れ流し続け、2時間ほどが経過した頃。
ふと違和感を感じてテレビへ視線を向けると、画面にはさっきまで全くなかった激しいノイズが。

よくよく見てみるとそれはノイズというよりも、
受信できないチャンネルを映した時の映像に似ていた。

酷く歪んだ映像には何かが映っているようだが、それが何かまでは判別できない。
音声も流れているようではあるが、雑音が酷くて全く聞き取れない。

(うわぁ、録画するチャンネルの指定まちがえたかも?)と思いながら早送りボタン。
暫くすると画面は鮮明な映像に変わり、いつものローカル番組のオープニングが映し出された。
一日分の放送を録り損ねたことは悔やまれたが、
それ以降はちゃんと録画できていたので別段気にすることもなく、

数日後にはそのことすら忘れてしまっていた。



856:本当にあった怖い名無し:2013/09/29(日) 01:46:54.73 ID:D868NucV0
引っ越してから初めての年の瀬、
帰省する旨を実家へ連絡した際、俺にとってラッキーな情報が入ってきた。

実家暮らしの弟が自分の部屋にDVDレコーダーを導入したらしい。
それまで使っていたビデオデッキも健在とのことなので、
二台を繋げばVHSからDVDへのダビング編集ができる。

俺は部屋に溜まった大量のVHSをダンボールに詰めて実家へ配送することにした。

無事実家に到着し、既に届いていた荷物を受け取った俺は、
弟の部屋で早速ダビング作業を行うことに。

取説とにらめっこしながら手順を確認すると、
どうやらVHSの映像を再生しながらでしかダビングはできないらしい。

つまり120分のビデオテープに録画した映像のダビングを完了するのに、
丸々2時間かかることになる。

発送したVHSの中身を全てダビングするにはかなりの時間を要するが、
収納スペースのことを考えれば致し方ない。

俺はダビング作業を開始した。

が、帰省してから3日が経過し正月を過ぎても、
ダビング作業は遅々として進んでいなかった。

俺自身に外出の用事があったり、
弟が「部屋でゲームしたい」とゴネたりと、いろいろな要因が重なったためである。

正月休みで実家に居られるのもあと2日、
実家に送った全てのVHSのダビングはできないにしても、少しでも数をこなさなければ。

と言うわけで、その日の俺は弟が朝からパチンコに出掛けたのを機にダビング作業を開始。
1本のビデオのダビングが終わる度にテープを入れ替えるという作業を延々半日繰り返した。

夕方6時を過ぎた頃、早めに用意された夕飯をリビングで食べていると弟が帰宅。
「開店初日でめちゃめちゃ勝てた」と自慢気に語ってニ階の自室へ向かおうとする弟に、
「ダビングしてるからデッキとかイジるなよ」と釘を差す。
食事を再開して間も無く、ニ階から突然叫び声が。
そして、ドタドタと慌てた様子で階段を駆け降りてくる弟。

「お前、アレ何だよ!?」「何がよ?」「テレビに変なモン映ってんぞ!」



857:本当にあった怖い名無し:2013/09/29(日) 01:48:21.74 ID:D868NucV0
食事を中断して弟と共に2階へ。
夕飯食うためリビングへ降りる際に電気を消していたので、弟の部屋は真っ暗。
その中でダビング作業中のテレビのブラウン管だけがぼやーと光を放っている。
その画面に映っていた映像を見て、俺は卒倒しそうになった。
ところどころノイズが入った粗い画質の中、目を見開き、
口を大きく開けたまま首を横に傾けた女の顔が

画面いっぱいに映し出されているのだ。

その瞬間、俺は録画に失敗した日のことを思い出した。
翌日以降の録画には何も問題がなかったのですっかり忘れていたが、
これはその時のビデオテープだ。

弟と暫し無言でその映像を眺めていた俺は、ハッと我に返った。

平静を装いつつ、「あれー?何かダビング失敗してるわぁ」とか言いながら
ビデオデッキのリモコンを取り上げ、停止ボタンを押す。

反応が無い。ボタンをいくら押しても映像が止まらない。
デッキのカウンターは数字でも英字でもない表示が付いたり消えたりしている。
DVDのリモコンも同様に無反応。
のみならず、チャンネル変更や電源ボタンなどのあらゆる操作を一切受け付けない。


俺はコンセントに刺さったコードを、タコ足プラグごと引っこ抜いた。
「ブツン」という音と同時に部屋の中のあらゆるAV機器の電源が落ちる。
ブラウン管の灯りだけで照らされていた部屋は途端に真っ暗になり、
俺は慌てて部屋の電気を付けた。

すっかり気が動転してしまっている弟。俺も心臓バクバクだったが、
「とりあえず飯食おうぜ」と平静を装ってリビングに戻った。




858:本当にあった怖い名無し:2013/09/29(日) 01:49:39.12 ID:D868NucV0
その後は大変だった。件のビデオをデッキから取り出そうとすると、
ヘッドにテープが絡まって全然出てこない。

強引に引き抜いたものの、ビロビロと吐き出されたテープをデッキから取り除くのに悪戦苦闘。
ドライバーやら何やらで何とか作業を完了させた後、テープはまとめてゴミ箱へ。

その後、DVDの方を確認。ダビング作業は途中で中断されてるだろうけど、内容が気になる。
そこでまた仰天。チャプター画面のサムネイル画像が、先ほど映ってた首を傾けた女の顔。
しかも10数個に分割表示された全ての画像が、同じ女の顔で埋め尽くされている。

すぐさまDVDデッキの取り出しボタンを押す。
ビデオとは違ってスムーズに出てきてくれたそれを、両手で思いっきり力を込めて真っ二つに。
先ほどゴミ箱に捨てたビデオテープと共に紙袋に詰めた上で小さく折りたたみ、
ガムテでグルグル巻き。

台所に居た母に「これ捨てといて」と言って手渡した。

以来あんなにハマっていた番組への熱がすっかり冷めてしまい、
録画はおろか視聴すらしなくなってしまった。

その後しばらくして再び引っ越しをしたため、
今はあの番組の放送局を受信できない地域に住んでいるけど。

こっちでもネット放送か何かで深夜に放映されているので、
何の気無しのザッピングでチャンネルが合うたびにドキッとしてしまう。

以上、長文且つ駄文失礼。



転載元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1380586373/
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1379099993/
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1376273448/
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