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アリス「こんにちは、シノ」



恒一「いないものになってから逆セクハラが凄い」
P「どうやら響に嫌われたみたいなんだが……」
一夏「性欲を持て余す」





4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:06:55.48 ID:JxMbqUC+0




アリス「シノ、あーん。えへへ、おいしい?シノのために早起きして作ったんだよ!」



アリス「えっ?いいよお礼なんて!私はシノの笑顔が見れればそれでいいから」



アリス「あっ、そういえばもうすぐテスト期間だね!」



アリス「うん!また私が英語教えてあげるね!」



アリス「もうっ!だからお礼なんていいよ。シノのためなら私、なんだってしてあげるから」








8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:08:50.91 ID:JxMbqUC+0




陽子「アリスがああなってもう一ヶ月、か」



綾「そうね。勇さんは何か言ってた?」



陽子「いや、三人に任せるとしか聞いてないよ」



綾「任せる、か。確かに何とかしてあげたいけれど……」



陽子「正直手詰まりだよな……」



陽子「忍が死んだって受け入れさせる方法」








9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:10:25.24 ID:JxMbqUC+0




綾「私たちが言っても聞く耳持たないものね」



陽子「一応アリスの両親も説得に来たけど駄目だったってさ」



綾「カレンも、しののお葬式の日以来顔見ないし……」



陽子「カレンならもしかしたらって、思うんだけどなあ……」



綾「はあ……」





カレン「たのもー!」ガラッ








10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:11:24.34 ID:xwq8F+AfO




それでもカレンなら‥‥カレンちゃんならなんとかしてくれる‥‥!









11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:12:11.88 ID:JxMbqUC+0




綾「カ、カレンっ!」



陽子「たのもーってなんだよ!じゃなくて今まで何を……」



カレン「ちょっと、色々忙しかったデース!」



綾「忙しかったって、こっちは心配して……」



カレン「それよりも、今日はアリスに言いたいことがあって来ました」








12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:15:12.75 ID:JxMbqUC+0




アリス「ごめんねカレン。聞いてあげたいけど、今はシノにお弁当食べさせてあげないと」



カレン「いえ、そのままで大丈夫デス」



アリス「そう?あ、シノこぼしちゃ駄目だよ、拭いてあげるね」フキフキ



カレン「アリス、シノは天国に行きました」



アリス「……」



カレン「今アリスの目の前にあるのは、ただのこけしです」



アリス「……カレン。世の中には言っていいことと悪いことがあるんだよ?シノに謝って」








14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:18:27.24 ID:JxMbqUC+0




カレン「謝りません。だってシノはここにはいませんから」



カレン「一ヶ月前、交通事故で亡くなったのをアリスは見たはずです」



カレン「シノは、他ならぬアリスを庇って亡くなったのですから」



アリス「カレン、謝って」



カレン「アリス、逃げないでください」



アリス「カレン、謝って!」



カレン「アリス、現実を見てください!」








15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:21:12.00 ID:JxMbqUC+0




綾「カ、カレン落ち着いて」



アリス「……ない」



陽子「ア、アリス?」



アリス「死んでない!シノは死んでなんかない!!」ダッ



カレン「アリス?!」ダッ



陽子「二人を追いかけないと!」



綾「う、うん!」








16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:23:34.00 ID:JxMbqUC+0




カレン「アリス!聞いてください!」タッタッ



アリス「……」タッタッ



カレン「私も、シノが好きでした!」タッタッ



アリス「……っ!」タッタッ



カレン「だから、シノが死んだときはとても悲しかったです!とても苦しかったです!」タッタッ



カレン「一人でずっと泣いていました!いっそ私も、とも思いました!」タッタッ



カレン「でもそれじゃあ、シノが悲しみます!」タッタッ



カレン「だから、私は前を見ることにしました!次は、アリスの番デス!」ニコッ








18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:27:06.63 ID:JxMbqUC+0




そう言ってカレンは私に、笑顔で手を差し伸べる。



けれど、臆病な私は手を伸ばすことが出来なくて。



後ずさりした先には、下りの階段があった。



スローモーションで自分が落ちていく。



カレン「アリスッ!!」



伸ばした手は、もう何もかも遅くて。



それでも、恐怖は無かった。これで、シノの所にいけるのだから。





アリス……。





アリス「シノ……」



そしてーーーーー。








19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:29:45.74 ID:JxMbqUC+0




忍「アリス、アリス!」



アリス「……あれ、シノ?」



忍「もう、早く用意しないと遅刻してしまいますよ?」



アリス「シノ、死んだはずじゃあ……」



忍「もう、何寝ぼけているんです。早く朝ごはん食べないと本当に遅刻してしまいますよ?」



アリス「そっか……、そうだよね。うん!ごめんなさいシノ、すぐ準備するから!」








20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:31:28.32 ID:JxMbqUC+0




忍「なるほど、そんな夢を見てたんですね」テクテク



アリス「うん、でも夢で良かったよー。もうシノがいないと私……」テクテク



忍「ところでアリス、大事なお話があるのですが」



アリス「なあに、シノ?」



忍「これから私は、少し遠い所に行かなくてはいけません」



アリス「……え?」



忍「だから、ここでお別れです」ニコッ








21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:33:21.31 ID:JxMbqUC+0




アリス「待って、待ってよシノ!そんな急にどうして!」



忍「アリス、本当は分かってますよね?」



アリス「……こっちが夢なの?」



忍「……はい」



アリス「嫌だよ!私も、そうだよ私も一緒に」



忍「アリス、それは出来ません。アリスはあちらでみんなと一緒に頑張ってください」



アリス「無理だよ……シノがいない世界じゃ私……」



忍「アリス……」








22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:35:40.22 ID:JxMbqUC+0




忍「わかりました!ではアリスに私のとっておきの夢を託します!」



アリス「え?シノの夢ってたしか……」



忍「はい、通訳者になることです。でも、私はもうなることが出来ませんから……」



忍「アリス、私の代わりに叶えて貰えませんか?」



アリス「でも……」



忍「もちろん無理になんて言いません。でも、私の夢がアリスの力になってくれたらとても嬉しいです」



アリス「シノ……。わかった、私頑張るよ!シノの分も一杯頑張る!」



忍「ふふ、よかった。アリスが元気になってくれて……」








23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:37:10.54 ID:JxMbqUC+0




忍「それではアリス、お別れですね。みんなにもよろしくお伝えください」



忍「もう、泣き虫さんですねアリスは」



忍「アリス、ずっと見守っていますから」



忍「アリス、元気でいてくださいね」



忍「アリス、愛しています」



忍「アリス、ハロー」








24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:40:00.76 ID:JxMbqUC+0




カレン「あっ!先生、アリス目を覚ましましたー!」



カレン「アリス大丈夫ですか?どこか痛みませんか?」



カレン「怪我は奇跡的に無いみたいですけど、一応病院に行かないと」



カレン「へ?シノがお別れを?」



カレン「そうですか……。やっぱり、シノには敵わないデース!」








25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:42:30.28 ID:JxMbqUC+0




それから私は、みんなにたくさん謝った。



みんなは笑って許してくれて、とても暖かかった。



あらためて自分はとても恵まれていることを知った。



いつかみんなにはちゃんとお礼を言わないと。



そして、今私はーーーーーーーー








26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:44:26.53 ID:JxMbqUC+0




女「あなた、日本には詳しいのかしら?」



アリス「はい、一時期は日本にホームステイしていたので」



女「あら、じゃあオススメの場所を後で教えてくれるかしら?」



アリス「はい、喜んで!」



女「楽しみだわ、私日本初めてだから。でもその前に」



女「記者会見の通訳、よろしく頼むわね」








27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:46:05.79 ID:JxMbqUC+0




シノ、今私は通訳者の仕事をしているよ。



シノの夢、頑張って叶えたんだ。



たまに背が低くて笑われたりするけれど、元気にやれてる。



シノは元気?きっと元気だよね!



シノ、私これからも前を向いて頑張るから。



見守っててね、シノ!








29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:48:05.20 ID:JxMbqUC+0




アリス「よしっ!手紙はこれでいいかな。それじゃ今日もお仕事頑張るぞー!」



?「ハロー」



アリス「へ?」クルッ



アリス「今後ろに……。ふふ、そっか」



アリス「こんにちは、シノ」





おわり








30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:49:25.98 ID:8tXGXp4qO




わぁ~ぉwwwイッツwwwキィーッスwwwwwwwww









33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/21(水) 05:54:14.21 ID:FJk+UXaPO




乙。良かった







鈴乃「ルシフェルが…バイトだと!?」
紬「御嬢様と呼びなさい」
タモリ「世にも奇妙なニートの物語」