美緒「宮藤、リーネ、席につけ。座学の時間だ」芳佳「はいっ」
- 2013年11月02日 15:10
- SS、ストライクウィッチーズ
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:16:39.12 ID:S64evJIg0
美緒「今日は基本的な陣形についてだ。二人とも、手元の資料を見ろ」
リーネ「はい」
美緒「書かれてるのは扶桑で広く知られている陣形で、鶴翼の陣と呼称されている」
ペリーヌ「防御に適した陣形ですわ」
美緒「その通りだ、ペリーヌ。ところで、ペリーヌは私の座学に参加しなくてもいいんだぞ?」
ペリーヌ「いえ。こういうことは反復が大事ですから」
美緒「ほう? 感心だな。流石はペリーヌだ」
ペリーヌ「いえいえ。そんな、おほほほ」
芳佳「あの、坂本さん」
美緒「なんだ、宮藤?」
芳佳「ずっと疑問だったんですけど、号令とかいいんですか? 坂本さんの講義を受けてからまだ一度も号令がないんですけど」
美緒「号令?」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:22:24.07 ID:S64evJIg0
リーネ「号令って? 基本教練にあるような?」
芳佳「違うよ。ほら、授業が始まる前に「きりーつ、れい、ちゃくせき」ってやつ」
リーネ「扶桑ではそんなことしているの?」
芳佳「そうだけど、ブリタニアにはないの?」
リーネ「う、うん」
ペリーヌ「ガリアにもそのような慣習はありませんわ。だからこそ、坂本少佐もしていませんの」
芳佳「そうなんですか」
美緒「宮藤は号令があるほうがいいのか?」
芳佳「なんか身が引き締まるというか。私はあったほうがいいかな、なんて」
美緒「確かに、扶桑では号令をすることにより生徒に気持ちの切り替えを図ってはいるが」
リーネ「あの、どんな風にやるんですか?」
美緒「簡単だ。教員、もしくはクラスの代表が「起立、礼、着席」と順に言う。全員は掛け声に合わせてその通りの動作を行う。基本教練と同じだ」
ペリーヌ「そうなのですか。そこはテストにでますか?」
美緒「いや、出ないぞ」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:27:41.60 ID:S64evJIg0
芳佳「でも、リーネちゃんもペリーヌさんも馴染みがないなら、いいかな」
リーネ「芳佳ちゃんはそのほうがいいんだよね?」
芳佳「ううん。ただ少し違和感があっただけだから。すぐに慣れると思うし」
美緒「ならば続けるぞ」
リーネ「あのぉ」
美緒「なんだ、リーネ?」
リーネ「やりませんか? その号令」
芳佳「リーネちゃん……」
リーネ「ほ、ほら。ミーナ中佐の座学なら必要ないかもしれないけど、坂本少佐の座学なら取り入れてもいいかなって思って」
ペリーヌ「しかしですね。時間には限りがありますでしょう? 文化の違いを受け入れるのもまた勉強ですわ」
美緒「そうか。リーネも取り入れたいか。ペリーヌはどう思う?」
ペリーヌ「え? あの……少佐は?」
美緒「実はいうとな。私も宮藤の意見には賛成だ。やはり扶桑のやり方のほうが私自身もしっくりくる」
ペリーヌ「では、やりましょう」
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:31:24.52 ID:S64evJIg0
美緒「そうか。では、最初からやるか」
芳佳「ありがとう!! リーネちゃん!! ペリーヌさん!!」
リーネ「ううん。私も興味あるから。芳佳ちゃんがどんな感じで授業を受けていたのかって」
ペリーヌ「お静かに」
美緒「……号令!!」
芳佳「……」
リーネ「……」
ペリーヌ「……」
美緒「……おい、宮藤」
芳佳「え? はい?」
美緒「号令はどうした?」
芳佳「号令は委員長の仕事ですけど」
美緒「委員長はダレだ?」
芳佳「え? リーネちゃんじゃ……」
リーネ「え!? 私!?」
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:35:46.72 ID:S64evJIg0
芳佳「違うの?」
リーネ「違うよ!!」
芳佳「えー!? ずっとリーネちゃんだと思ってた!!」
リーネ「どうして?」
芳佳「だって、ほら、いつも資料とか配ってくれるし」
リーネ「そ、それは、芳佳ちゃんの手を煩わせたくないからで……」
ペリーヌ「少佐。委員長というのはクラスリーダーと考えてもよろしいですか?」
美緒「ああ、そのようなものだ。実際は教員の雑用係だがな」
ペリーヌ「……わかりましたわ。その役目はわたくしが請け負いましょう」
芳佳「ペリーヌさんが?」
ペリーヌ「この3人の中で委員長に相応しいのは誰か。お分かりになりませんこと?」
芳佳「私はリーネちゃんが……」
リーネ「私は芳佳ちゃんが……」
美緒「リーネでもペリーヌでも宮藤でもいい。さっさとやれ」
- 10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:40:32.37 ID:S64evJIg0
ペリーヌ「では、起立!!」
芳佳・リーネ「……」ガタッ
ペリーヌ「礼!!」
美緒「……」
ペリーヌ「着席っ!」
美緒「よし。それでは改めて。おはよう、お前たち」
芳佳「おはようございます!!」
美緒「今日は基本的な陣形について学んでいくことにする。だが、そのまえに黒板に注目」カキカキ
リーネ「なんだろう……?」
美緒「私は、お前たちの担任である坂本美緒だ!!!」バンッ!!!
芳佳「は、はい!」
美緒「では、手元の資料を見ろ」
芳佳「はい」
美緒「これは扶桑で広く知られている陣形の一つで――」
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:45:57.50 ID:S64evJIg0
美緒「――では、今日はここまでとする。皆、復習をしておくようにな。号令!!!」
ペリーヌ「え!? は、はい!! 起立!!」ガタッ
ペリーヌ「礼!! 着席!!」
芳佳「ペリーヌさん、着席は「ありがとうございました」って言ってからですよ」
ペリーヌ「そ、そうなの?」
リーネ「ありがとうございました」
美緒「よし。宮藤とリーネは30分後の1100時から飛行訓練だ。遅れないようにな」
リーネ「了解!」
芳佳「あー。楽しかったぁ」
リーネ「私も。芳佳ちゃんはあんな風に授業を受けてたんだね」
芳佳「うん。なんだが懐かしいなぁ。少し前まで居たのに」
リーネ「そう……」
ペリーヌ「さてと、わたくしも訓練の準備をしませんと」
芳佳「ペリーヌさんもありがとう!」
ペリーヌ「別に。貴女のためではありませんから」
- 14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:51:11.44 ID:S64evJIg0
廊下
芳佳「でも、たった3人だけじゃやっぱり寂しいよね」
リーネ「仕方ないよ。他の人たちはわざわざ座学を受けるまでもないし」
芳佳「それはわかってるんだけど。みんなと一緒ならもっと楽しくなるかなって」
リーネ「それはそうだけど」
芳佳「ルッキーニちゃんとか誘ったら来てくれるかな?」
リーネ「難しいと思うよ?」
芳佳「えー? どうして?」
リーネ「ルッキーニちゃんが座学に参加しなくていいのは、シャーリーさんが普段から個人的に色々教えているからみたいだし」
芳佳「あぁ……そうなんだぁ……」
リーネ「サーニャちゃんも夜間哨戒の関係で朝からの座学には参加できないし……」
芳佳「エイラさんは?」
リーネ「エイラさんも受ける必要がないかも」
芳佳「だったら、ハルトマンさんもバルクホルンさんもそうだよね……。はぁ、やっぱり難しいのかなぁ」
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:55:38.14 ID:S64evJIg0
滑走路
美緒「――よし。そこまで!」
芳佳「はぁ……はぁ……ありが……とう……ございます……」
リーネ「はぁ……はぁ……」
美緒「午後は射撃訓練だ。それまでは自由時間とする。以上、解散」
芳佳「つかれたぁ……」
リーネ「早く食堂にいこ」
芳佳「うん、そうだね」
シャーリー「お二人さん。今日も随分と扱かれてたな」
リーネ「いえ、もう慣れてきましたから」
シャーリー「またまた。肩が上下してるぞ?」
リーネ「あはは……」
芳佳「……あの」
シャーリー「ん?」
芳佳「シャーリーさん、坂本さんの座学に興味ありませんか?」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 21:59:29.56 ID:S64evJIg0
シャーリー「え? 少佐の?」
リーネ「芳佳ちゃん」
芳佳「でも、シャーリーさんが参加してくれたら、ルッキーニちゃんも顔ぐらい出してくれるかもしれないし」
リーネ「そうだけど……」
シャーリー「あれは宮藤やリーネみたいな新人のための講義だろ? あたしが参加しても意味がないからね」
芳佳「そ、そこをなんとか!!」
シャーリー「いや。その時間をユニットのセッティングに充てるほうがあたしとしては有益なんだけど」
芳佳「……」
リーネ「芳佳ちゃん、無理は言わないほうがいいよ」
芳佳「そうだね。ごめんなさい、シャーリーさん」
シャーリー「いや、いいよ」
芳佳「一緒に食堂に行きませんか?」
シャーリー「そうだな。ハラもへったし、いくか」
リーネ「はいっ」
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 22:03:15.06 ID:S64evJIg0
食堂
シャーリー「大盛りにするかー」
バルクホルン「後続のことも考えろ、リベリアン」
シャーリー「あぁ? 早い者勝ちだろー?」
バルクホルン「おのれ!! 早く代われ!!」
ペリーヌ「ちょっと!! お二人とも!! クリームシチューを盛るぐらいで揉めないでください!!」
エーリカ「いっただきぃ」
ルッキーニ「今日は芳佳の手作りじゃないんだ……」
エイラ「じゃ、おかわりはいらないな」
芳佳「ルッキーニちゃん」
ルッキーニ「んにゃ?」
芳佳「坂本さんの座学に参加しない?」
ルッキーニ「なんで?」
芳佳「みんなでやったほうが楽しいかなって」
ルッキーニ「うーん……やだっ」
- 18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 22:09:42.14 ID:S64evJIg0
訓練場
芳佳「……はぁ」
美緒「リーネ」
リーネ「あ、はい?」
美緒「宮藤のやつ、どうかしたのか? 顔色が悪いようだが」
リーネ「坂本少佐の座学にルッキーニちゃんやエイラさんを誘ってみたんですけど、みんなに断られて」
美緒「なに?」
リーネ「芳佳ちゃん、みんなで坂本少佐の座学を受けたいみたいなんです」
美緒「エイラもルッキーニも受ける必要のないものに参加するような奴ではないからな。ルッキーニにいたっては召集をかけてもこない場合も多いというのに」
リーネ「ですよね」
美緒「まぁ、その考えは嬉しいがな」
リーネ「でも、私もみんなで受けられたらって楽しいだろうなってことは思います。賑やかになりそうですし」
美緒「しかしな。ルッキーニはともかく、他の者は基本的な戦術やユニットの構造等を学んでも既に熟知……いや、若干名不安な者もいるが、時間を浪費するだけだ」
芳佳「みんなで……授業うけたいなぁ……」
- 19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/01(金) 22:16:04.48 ID:S64evJIg0
格納庫
ルッキーニ「ふんふーん」
シャーリー「うーん。ここが甘いか。もう少し速度を上げるためには……」
ルッキーニ「ねえねえ、シャーリー。さっき、芳佳に少佐の座学に参加してって誘われちゃった」
シャーリー「ルッキコメント一覧
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- 2013年11月02日 15:13
- うほ
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- 2013年11月02日 15:45
- 戦闘でも学級でも敵なしのEMTマジエース
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- これは黒い悪魔ですわ
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- 2013年11月02日 17:14
- ペリーヌがそれっぽくて微笑ましかった
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- 2013年11月02日 17:38
- 座学を座薬と読み間違えてすっ飛んできた
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- 2013年11月02日 17:55
- エイラちゃんのイスになって臀部の感触とぬくもりと心地良い重さを感じながら授業に集中したいよぉ!!!
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- 2013年11月02日 20:24
- おねえちゃんのためにストパンSS読んでる
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- 2013年11月02日 21:54
- サーニヤの為に夜間飛行の訓練受けて超万能ウィッチになってるエイラがめんどくさいで座学やすむかなぁ…
でも面白かったよ
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- 2013年11月02日 22:05
- エイラは面倒くさいんじゃなくて、宮藤とリーネに座学には興味ないって事前に言っちゃったから
時間変更になった途端に顔を出すのが恥ずかしかっただけだろ
サーニャの様子はバッチリ見に来てるし
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