失業者対策の「求職者支援制度」を悪用した疑いで、暴力団が関与する会社の関係者らが
逮捕されました。
画像:【福岡県警本部】
http://ja.wikipedia.org/wiki/福岡県警察
3日、福岡県警に詐欺の疑いで逮捕されたのは指定暴力団・道仁会系の暴力団組長が実質的に経営して
いた会社で社長をつとめていた三笠仁美容疑者や役員ら10人。
県警の調べによると、三笠容疑者らは一昨年、失業者と共謀し、会社「LIEN」(同県久留米市)でファイナン
シャルプランナーの受講口座を開くとの架空の訓練申請をし、「求職者支援制度」を悪用して、約600万円
を騙し取った疑いが持たれています。
また受講生らは暴走族のメンバーらで、「サクラ」として集められたとみられています。
現在、県警は暴力団組長の逮捕状を取り、その行方を追っています。
「求職者支援制度」は雇用情勢の悪化に伴う失業者対策として、平成21年7月に「緊急人材育成支援事
業」との名前で創設されたもの(平成23年9月で現在の「求職者支援制度」と名前と内容が多少変わって
います)で、失業した上で失業手当ももらえない人たちを支援するため、3ヶ月~1年の期間、無料で職業
訓練ができるようになっています。
また受講生は一定の条件を満たせば、毎月最高で12万円の給付金も支給され、訓練を行う企業や学校に
も奨励金として受講者一人あたり毎月最高10万円が支給されます。
しかし、審査が形式的であることから不正が続出したことを踏まえ、一昨年10月からは「抜き打ち検査」など
審査が厳格化しています。
求職支援の金を組織ぐるみで騙し取った疑いとのニュースですが、本当にひどい話です。