取材:立命館小学校がMicrosoftと共同で1人1台のSurfaceを導入 ―アウトプットにはSurfaceが最適
立命館小学校と日本マイクロソフトは5日、都内で共同の記者会見を行い、立命館小学校に2013年11月からマイクロソフトのタブレット端末「Surface」を導入すると発表した。同校の4・5年生(約240名)に対して1人1台の専用Surfaceが用意される。
立命館小学校の浮田恭子校長は会見の中で、「小学生の65%は、今現在存在しない職業に就くかもしれない」という研究結果を示し、先を見据えた教育を適切な時期に行うことが大切であると述べた。
立命館は通常の6-3-3制ではなく、4-4-4制を採用。1〜4年生を「基礎・基本を固めるファーストステージ」として位置づけ、5〜8年生を「夢を実現する力をつけるセカンドステージ」として位置づけている。両ステージの中間に位置する4・5年生が選ばれた理由としては、4年生がローマ字の習得を終えた段階であることに加え、セカンドステージが「情報を発信していく」ステージである為であるという。
発信する力が重要
立命館小学校はICT教育の分野でも先進的な取り組みを行っていることで有名。同校では電子黒板を全教室に導入して日常的に活用。生徒向け端末としてNINTENDO DSやタブレットPCの活用も既に行っており、特定の端末にとらわれることなく多彩なデジタルを通じた教育を行っている。
立命館大学 教育開発推進機構 教授 兼 立命館小学校 校長顧問の陰山英男氏は、「学習した内容を表現し、どのように発信するかが重要」と考えており、それらの課題に対してマイクロソフト社と模索を続けてきたとのこと。そこでクローズアップされたのがSurfaceである。
Surfaceには一般企業で標準的に利用されるOfficeソフトが標準搭載されており、将来的にもスキルの習得に役立つと判断。さらに同校の全教室に導入されている電子黒板ではPowerPointを活用しており、生徒が独自の発表(プレゼンテーション)を行う際の親和性が高いことも評価された。
もっとも大きい評価点としては「キーボードの存在が大きい」という。SurfaceはラップトップPCのように使用できることで、情報をアウトプットする際の資料作りなどで活用できる。タッチパネルのみのタブレット端末ではアプリを使ったインプット教育に最適であるが、何か資料を作成したり、スライドを作成したりするといった用途では力不足である。
その点、Surfaceはキーボードなどを使った入力が可能で、外部USBポートを活用することでさらに拡張性が高まる。SurfaceのキーボードはBluetooth接続で簡単に利用することができ、別途電源が必要ないことも評価点として挙げられた。また、Surface RTの「アプリがWindows Store経由でしか入れられない」という点は児童保護の観点で大きく評価されたとのこと。
PCを使うことで作文がすらすら書けるように
陰山氏が過去に体験した事例としては、Windows 95時代にWordを使って作文を行わせたところ、作文嫌いな子供がすらすら書くことが出来るようになったという。本来、手書きの作文用紙で書かせるスタイルでは埋もれていた才能が発揮できた好例となり、衝撃を受けたとのこと。さらに作文が得意な子供達は通常3枚〜5枚の執筆制限があるところ、すらすら書くことが出来るために30枚以上の大作を書かせて欲しいと要求してきたという。
キーボード付きのラップトップ端末は他のメーカーからも多数リリースされているが、左記のような端末は値段が高すぎるために、保護者の理解を得られにくいという判断に至ったのこと。今回のSurface導入にあたっては保護者が購入する形で導入されており、保護者の理解を得ることは必要不可欠な要素であった。その点においても値段は重要なファクターである。
陰山氏によると「保護者の方から様々なご意見はあったものの、導入にあたっては非常にスムーズに進んだ」としている。価格について具体的な言及は差し控えられたが、「現時点では物質的存在がない夢を買ってもらう」といった視点を保護者に強調した上で、購入しやすい価格で導入を実現したとのこと。
マイクロソフトの教育関連担当者によると、従来、教育現場へのSurface導入は試験導入レベルの事例は存在したものの、立命館小学校のように1人1台といった大規模のものは始めてであるという。
小学生にMOSにチャレンジしてもらう
今回、Surfaceの導入にあたり、ただ単に製品を入れて終わらせるだけでなく、MOS(Microsoft Office Specialist)の取得を小学生の段階から推奨していくとのこと。
MOSの取得にあたっては小学生向けのカリキュラムは用意せず、あえて通常のカリキュラムを利用。既にMOSを取得している小学生が存在することから、マイクロソフトとしても通常のカリキュラムで支援していく考えであるという。ただし、いずれも実験的な試みであるために適宜、状況を鑑みてフィードバックを行い、次に繋げていくとしている。
PCはパーソナルなツール
陰山氏は今後必要になるスキルとして、「読み・書き・タイピング、というような時代にはいってきたのではないか」としており、デジタルを通じた情報発信が重要であるという考えを述べた。さらになぜ1人1台の導入を決めたのかという点については、インプット・アウトプットするときには個人それぞれのPCであることが重要であるとし、個人の持ち物として持つべきであるという哲学のもと決定したとのこと。
今回のSurface導入ではタイプ感のある「Type Cover」が採用された
今回の導入に際し、マイクロソフトにおけるビジネス上のメリットとしては「学生・生徒の段階からWindowsに慣れ親しんでいただけると、将来につながる」と、日本マイクロソフトの樋口社長が述べた。Windowsに早期に慣れ親しむことで、Windowsが手に馴染む道具のようになることが長期的な成長のカギになるものと思われる。
教育とタブレット、そして発信力へ
Surfaceという “変わり種端末” は意外なところで花を開きはじめた。昨今、タブレット端末による「デジタルを通じたインプット教育」にのみクローズアップされがちであるが、発信することが重要であるという立命館小学校の考え方はSurfaceとの親和性が高いことは言うまでもない。既にPowerPointを活用したデジタル教材を展開している同校ならではの導入事例であるが、まだまだ課題も多いという。例えば端末故障時の対応や運用上の問題や法整備上の問題があるとのこと。
立命館小学校では独自のITC教材を作成
家庭科用に玉留めの仕方といった動画も用意されている
「立命館は常に最新で最先端でありたい」。陰山氏のそんな言葉からは、大人が躊躇して悩んで学びの機会を奪うよりも、子どもたちの可能性を最大限広げてあげたいという意思が強く伝わってきた。
教育とITは昨今クローズアップされているが、立命館小学校のSurface導入事例は1つの実験的試みとしても大変注目できる事例となりそうだ。
ん?RTを導入するのかw
考え直したほうがいいんじゃ・・・・
なんで?
え?立命館小学校の考え方だとRTがぴったりじゃん
タブレットに特化してるからなRTは
それでいてOfficeも動くし、この頃からWindowsに慣れるには最適だわ
ナントカAirは所詮オモチャだしなw
分かる. 文字打って持ち運ぶにはPCじゃ重いしタブレットじゃソフトキーボードだし.
価格帯考えてもSurfaceはこういう目的に絞れば本当に最適かと.
まぁiPadやAndroidタブレットを配ってなんちゃってタブレット導入をやっても意味ないしね
いい在庫処分先が見つかったなMS(笑)
まあスマホもタブも明らかにWindowsの時代来てるしな
皮肉か?w
これがベストな使い方のような気がする
佐賀県に見習って欲しい。
これは素晴らしい!
MSにとってこんなにも素晴らしい事例があるでしょうか
rt にするくらいならipadかandroidじゃね・・・
スタイラスだって使えないし・・・
(自己レス)まあ、Officeがあるっていうのはでかいけど、それにしてもProのほうが良かった気が・・・
スタイラスがでかいし・・・
これが中学高校ならともかく小学生だし、ウイルス感染とかそういう問題を考えるとRTのほうがよいと思うわ。
いまどきの子はスタイラス使わんやろ・・・
小学生だし、セキュリティの面もあるし、この価格でOfficeが使えるっていうのは立命館小学校にとっても理想的なタブレットだったと思うよ。Proの方だと価格とセキュリティの問題があるし、AndroidタブレットやiPadもこの場合は論外だしね。
スタイラスは別に必要ないと思うがな~
MOSを使うことを目的にしているようだし、その場合最初っからAndroidやiPadは対象外じゃない?
世の中のほとんどを占めるWindowsを使えるように、なれるようにしないんだったらひとりに一台のタブレットの意義がないと思うがな。オフィスも使えないんじゃ教育機関は受け入れづらい。
まぁ、閲覧用途に絞ればそれもありだが。
なんか羨ましい。作文目的なら安くてキーボード(付け焼刃的なのじゃなくてちゃんとしたやつ)も付いてるSurfaceがどんぴしゃりだな。子供が落として怪我したり,本体を欠けさせたりしないかが心配。
キーボードやらアプリやら、どれもこれもSurfaceじゃなくても出来る事ばかりだな
Surface売れなさすぎて株主にゴメンなさいして大値下げの赤字覚悟で在庫処分がちょっとズレてるIT担当のいる小学校に配られるらしい。
可哀想な生徒と保護者。
Surface2じゃなくて1なのか
察しましょう
Officeとブラウジングぐらいで十分だろうしなぁ
あの貧弱なストアも学校向けにはちょうどいい
AndroidやiPhoneと違ってゲームがWin Storeにはほとんど無いからね
制限を逆手にとった良いアイディアだと思う
奇特なガジェヲタのおもちゃとしてしか役に立たないRTを採用って、これジョーク記事だよね!?
本当は「Surface Pro 2」を導入するんでしょ???????w???!????!??????
ネットとOfficeができればまぁ良し
っていうならWindows RTでいいんだよな。俺の周りの奴も大満足してるよ。安いし
MicrosoftはWindows RTを長期間サポートするつもりってことか
そういやどっかの小学校も泥タブをボッタクリで買わせようとしてたな
あっちは公立なのに
あまりこんなこと言っちゃいけないかも知れないけど
正直ガラクタの在庫処分だよな
せめてPro2だったらねえ
学習用ならRTで十分だが、小さいうちからキーボード入力になれると、字を書くのが嫌になるし漢字が覚えれないんだよなぁ
誰が仲介してキックバック受けてるのか気になるねぇ〜
せめてSurface 2にすべきだった。触れば分かるがレスポンスとディスプレイの品質が第一世代とまったく別物。私立高に通ってる家庭の子供たちだし家でiPadを使ってるって子も多いだろう。MSのタブレットって遅くてダメだねってなるだけ。ここに金をかけないでどうする。
変に否定的な意見ばっかだけど悪くない選択だろ
アイパッドとかいうゴミより万倍有用だわ
良い試みだと思う。「RTかよ!」とか言ってるのは完全にガジェヲタや大人の立ち位置からしかものを言えていない。
そりゃ想定してること自体はAndroidでもiOSでもBYODでもできるけど、Officeにネイティブで対応していることは大きいし、何よりMSの強力なサポートが期待できる。
Proにしろという意見は多くが拡張性を元にしたものだし、こういう共通性が大切な端末では下手に変なものを入れられたら困るから、これがかなりベストな選択だと思う。
とにかく企業ユースで一企業へ任せっきりにできるのは現場への負担も軽くできるし、大事だよ。まぁリスクもあるけど。
作文は手書きだろう!という時代は終わったのですね。。。
やめとけ!
セキュリティが高いのは安心ですし、
アプリが少ないことは、子供向けとしては、かえっていい面もあるでしょうね。
それでも、旧型をぼったくり価格で売ってるんじゃないかと、ちょっと気になりますが・・・。
勉強道具に子供が好き勝手にアプリ入れられないってのは重要だろ。
最近は高校もPC購入必須なところ普通にあるらしいしな。
PCよりは遊び道具になる心配もなく価格も安い。
金を出す親の側にも反発は少なくて済むわなぁ。
ただ、MOSの取得促進はやりすぎちゃうか?
けっこう羨ましいな
まあこういうのは金持ちの学校だからできることなんだろうけどね
まさにRTが生きるような好事例!
iPadがおもちゃとか言う奴いるけど、企業で一番導入されているタブレットはiPadだから
今後もiPadはますます企業で使われるようになるから、
子供のうちからiPadに慣れさせといたほうが将来のためだと思うけどな
Windowsは家庭用PCで当たり前のものだからわざわざ学校で教える必要なし
Androidは不健全だから論外