533 名前:ななしのいるせいかつ[sage] 投稿日:2010/09/29(水) 23:17:22
昨日、俺と兄貴の誕生日だった。プレゼント貰った。俺が以前、欲しいとこぼした時計だった。
「誕生日ってのは、ワクワクせんといかんからな!ガキの頃は一年で最大のイベントだったのに、
この歳になると気にもとめなくなる。こんなご時世、ワクワク出来る事も少ないからな」

俺からはネクタイを贈った。バカヤロウお前は貰うだけで良いんだよ俺なんかに買うんじゃねえよと
言いながら、次の日さっそくそれを使ってくれた。

俺が5歳の時、母親が再婚した。10歳上の兄貴が出来た。
偶然同じ誕生日だったのもあって、割とすぐ打ち解けられたと思う。
再婚から5年後、両親の乗った車が事故で二人とも他界。
俺らが生まれる前から両祖父はおらず、頼れる親類も特にいなかった。

一段落した頃、兄貴が俺に言った。
「いいか、良く聞け。この世には、血よりも確かな絆がある。ここにある。
俺はお前の兄貴だ、お前は俺の弟だ。それだけだ。
心配するな、お前は俺が守ってやる。だからお前も、どうか俺を支えてくれ。」

大学辞めて仕事に出てくれた兄ちゃん。
やりたい事もあったろうに、遊びたかったろうに、休みなく働いてくれた兄ちゃん。
自分は行けなかった癖に、俺にはしっかり大学まで行かせてくれた兄ちゃん。

俺なんかがとても兄ちゃんを支えてやれてたとは思えないけど、それでも兄ちゃんは俺を守ってくれました。
大好きです。俺の唯一の家族です。自慢の兄です。
普段は生意気な態度でごめんなさい。
それをニコニコしながらあしらってくれると、俺が貴方の弟である事が実感出来ます。
俺ももう社会に出ましたから、どうかもう少し自分の体を労わって、やりたい事をやって下さい。

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