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男「最近、変な声が聞こえるんだけど」|エレファント速報:SSまとめブログ

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男「最近、変な声が聞こえるんだけど」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 10:55:08.28 ID:NH92AjCR0

男(意味がわからんぞ…どうして部屋にひとりぼっちなのに、声が聞こえんだ)


『ダヨネーソウダヨネー』『サイキンサー』


男「…しかも何か会話してるし」

男「何処だ…? どのへんから聞こえてくるんだ…?」ガサゴソ

男「………」ピタリ

ネズミ「きゃー! 人間よー!」

ネズミ「逃げろ逃げろー!」

男「…え?」



4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 10:59:17.79 ID:NH92AjCR0

男「なに、これ。嘘だろ、オイ」

ネズミ『こっちだよ! こっちに逃げるんだよ!』ダダダ

男「……ネズミ喋っちゃってるじゃん!」


「ぎゃぁあああああ!! ネズミだぁああああああ!!」


男「うおっ!?」

妹「兄ちゃん! ね、ネズミが現れたですよ!! こーんなちっこいの! しかもいっぱい!!」

男「お、おお……ちょ、待ってくれ! 妹よ! な、なにかこいつら喋ってなかった…?」

妹「へ? しゃぶる?」

男「変な聞き間違いをするな。違う、そうじゃなくて…こう…会話してなかったか?」

妹「……してなかったけど、確認する?」ひょい

ネズミ『ぎゃああああ! この人間に捕まってるよぉおお!!』

男「ぎゃあああああ!! なに捕まえてんのお前ぇええ!」



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:04:04.26 ID:P8UQN/lI0

妹「いやだって、捕まえなきゃ退治できないじゃん?」

男「男らしすぎる! ま、まあ都合いいけども…」

ネズミ『やだよぉおお!! 死にたくないよぉおお!!』ジタバタ

男「ほら、めっちゃ喋ってるよね?」

妹「………」

男「あれ? …聞こえない感じ?」

妹「うーんと、えいっ」ピン!

ネズミ『うっ…頭がよぉ…』

男「なにやってんの!? か、可哀想だろ!?」

妹「だ、だって…痛めつければ兄ちゃんが言ってるみたいに言葉しゃべるかなって…」

男「酷いことするなよ…! な、なにやってんだお前…!」



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:07:55.35 ID:F9UMNr620

妹「やっぱ何も聞こえないよ? 兄ちゃん、本当に聞こえたの?」

ネズミ『………』

男「今は聞こえないな…多分、痛くてしゃべる気にもならないんだろ」

妹「ふーん」

男(いや待てよ、もしかしてこの声って…俺だけにしか聞こえてなかったりするのか?)

男「なんだよそれ…」

母「ねぇーアンタ達。さっきから何やってんの?」

男「おおう、お袋。実はさ、さっき──なにやってんのそれ?!」

母「え? …ネズミ退治だけど?」ずいっ

男「ひぃいいいい!! ね、ネズミっ……半分こじゃねえか……!」

ネズミ『ぎゃあああああ! ネズミさんがよぉおおおお!!!』

妹「あわわ! きゅ、急に暴れ始めたよこの子…!」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:13:21.92 ID:P8UQN/lI0

男「そりゃ暴れるよ! お仲間さんが無残な死に方だったら、恐怖でガクブルだよ!!」

ネズミ『おいおいおい…なんて姿なんだよぉ…ねずみさん…ねずみさんよぉ…』

男「くっ…そうだよなぁ…仲間がこんな惨たらしい死体になって戻ってきちまったら…!」

母「何いってんのこの子」

妹「なんかネズミの声が聞えるんだって」

男「こ、このネズミ殺し!! ネズミでなし!!」

母「あんまり意味わからないこと言わないでちょうだい…あ、お父さん」

父「何やってんだお前ら。ちょっとは静かに──おおおおお!? か、母さんネズミ凄いことになってるぞ!?」

母「うん。さっきやったところ」

父「ひぃぃいいい! ち、近づけるなっ! ちょ、やめ、オイ!! ホントやめて!!」

男「…ところで、どうするんだそのネズミ」

妹「飼おっかな?」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:21:52.29 ID:21ccMxmM0

次の日 学校

男「…」


カラス『なぁーお前さぁ、今日はどのへんでご飯食うのぉ?』

カラス『あ、俺ぇ? そだなぁーとりあえず、近所の生ごみあさってみんよぉ!』


男「……っ」

男(──ネズミだけじゃねぇ! か、カラスの声もっ…聞こえてやがる!)

男(窓から見える二匹のカラスの声が…バッチリ日本語で…!)

男「しかも…なんで若者風なんだしゃべり方…」

男(ぐぁー何なんだよこれって、俺の頭おかしくなっちまったのか?)

男「……動物の声、聞こえてるのかな俺って…」



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:26:59.92 ID:tmekgS5C0

男(唐突すぎるだろ…なんの脈絡もなく、どうして声が聞えるように…)

カラス『ぎぁー! なんか黒いのきた!』

カラス『逃げろ逃げろ! 逃げろ逃げろぉ!』

男「…ん?」

男(なんだいきなりどうした……あれ、あの女子生徒って確か…)


女「………」


男(…学校で有名な無口な子じゃん。あんな場所でなにやってんだ)

女「……」ひょい

男「あれ、なんか拾った? んー、なんだあれ……猫?」

女「……」なでなで

男(動物好きなのか。あんま表情出さない感じだけど…)



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:31:48.17 ID:tmekgS5C0

女「……にゃー」

猫『えっへっへっ…嬢ちゃん、いーい胸してんじゃねえかぁ…』

男「……」

女「にゃんにゃん」

猫『おっ? なんだその声は、発情してんのか? おーよしよし、じゃあいっちょおっちゃんが一発決めてやろうじゃねえか』

男「……」ガタタ!

~~~

女「……」なでなで

猫『おっ? おっおっ? な、なかなかやるじゃねえか…そ、そんなところ撫でるなん、おっほ!』

男「やめろやめろー! この汚ったねぇセクハラ親父猫!!」

女「!」びくぅ!

猫『な、なんだ! なんだこの人間!!』

男「はぁ…はぁ…! お、おいお前…とりあえずその猫から離れろ…!」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:37:38.59 ID:Xkb3yUhB0

女「………」

男「その、なんだ……説明は難しいが、とにかく! その猫は危険なんだ!」

女「?」

猫『な、なにを言ってやがるんだこのばか人間が…お、おれがセクハラだと! バカ言え!』

男「っ……」

猫『もうちょっとセクハラって言葉を調べてから出直して来いアホが!!』

男「……セクハラ以外になにがあるってんだよ!」

猫『はぁ~ん? お前みたいなガキに、わかったようなコト言われる筋合いなんてねぇーんだよボケェ!』

男「なんだとゴラッ…!」

女「…」じぃー

男「テメェはとっととそこら辺のメス猫とッ……あ、えっと、あは、あはは!」

女「…」じぃーー

猫『このクソ生意気なッ……あれ? まてよ、お前どうしておれの声…それにお前の声がわかるんだ…?』



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:42:09.93 ID:Qgkmn3Ce0

男「………」

女「…貴方のペット?」

男&猫(喋った!!?)

男「ち、違う…そんなデブ猫俺のペットのなわけ無いだろ…」

猫『デブ猫言うなゴラ』

女「…そう」すっ

猫『えー? もうおしまいかよぉ~嬢ちゃん、今日はしっぽのとぅけ根トゥントゥンしてくれてないよぉ?』

男「お前はちょっと黙っとけ」

女「……」すたすた

男「って、待ってくれ! ちょ、何も言わずに去ろうとしないでくれ!」

女「なに」

男「えっと、その、あの~」

猫『おいガキ。ナンパならもうちっとマシな言い方あるもんだぜ』



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:45:20.15 ID:E+E3Cnt80

男「うるせぇーな…っ」

猫『うへへへ』

女「…それで、なに」

男「いやっ…えっと、今日のこと……誰かに言わないでくれたら嬉しいなって…」

女「……」

男「ほ、ほら! 猫と喋ってるとか……変だろ? なっ?」

女「…わかった」コクリ

男「お、おおう」

女「じゃあ」

スタスタ

男「……はぁ~何言ってんだろ、俺」

猫『おいガキ』

男「なんだよデブ猫」



20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:50:20.04 ID:fnzJpvTQ0

猫『ほぉーやっぱ聞こえてるんだなぁ。人間のくせして、猫様の声が聞こえんのかい』とてとて

男「……」

猫『今更なしにしようってのも無理な話だぞ』

男「…なんだよ、なんなんだよ…!」

猫『ガハハハ! こりゃ長生きしてみるもんだな! いやぁーガキよぉ、お前はアイツの事好きなのか?』

男「は?」

猫『あの嬢ちゃんだって。変にかまってやってよ、そうかそうか…』

男「おい、変な勘違いをするなよ。俺はただ、変態猫からの危機を助けてやっただけだっ」

猫『変態いうな! これは野良猫としてのサガなんだぜ!』

男「変態じゃねえか…」

猫『猫はそんなもんだ。人間がわかってねえだけでな、それよりも…なぁ、ちょっと話を聞いてくれよガキ』

男「…なんでだよ、俺はもう教室に戻る」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:53:51.60 ID:nqpPkT1f0

猫『なぁー悪いことは言わねぇ。ちっとはおっちゃんの話を聞いておくもんだぜ』

男「……一分だけだ」

猫『いっぷん? ちょいまち、人間さんのそういった、なんだ、じかん? みたいなのは猫にはわかんねぇんだよ』

男「……。ちょっとだけ聞いてやるって言ってんだよ」

猫『なるほどなぁ。おう、じゃあ聞いてくれよガキ』

男「大した話じゃなかったら怒るぞ」

猫『そんときは逃げるだけだ。舐めんなよ猫の脚力』

男「…話ってなんだ」

猫『おうよ。何時かはどうにかしたいって、おもってたんだけどよぉ…まあこれも運命ってやつかね』


猫『──あの嬢ちゃん、そろそろジサツするぞ』



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/20(水) 11:59:44.53 ID:WI/Rt0AN0

男「…は? ジサツ…って、お前……」

猫『このジサツ、って言葉はおれが偶然知った言葉だ。まぁ知っている奴はそう居ねぇだろな』

猫『人間さんってのは、自分で自分の命ってやつを、なくしたり出来るんだろ?』

男「お、おい! まてよ、なんだよジサツって…それって……!?」

猫『そのまんまの意味じゃねーの? ガキ、わかんだろ?』

男「自殺、なのか?」

猫『おお、発音はそんな感じなのか。自殺、ねぇ』

男「いくら猫だって、んな冗談許されねえぞ!?」

猫『猫でもわかるよそれぐらい。おれら猫ってのは、自分から死ぬって、わからねーもんだからな』

猫『どんな惨めな生きたかでも、どんな可哀想な状況でも、おれら猫は必死に生き抜くからなぁ』

男「っ……なんで、わかったんだよ…あの子が自殺するって…」

猫『……最初は遊んでるのかと思ってたんだよ。ロープを首にかけて、飼い犬ごっとみたいにな』



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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月20日 23:13
      • なんJって知ってるかい?昔、インターネットで粋に暴れまわったっていうぜ。
        今もネット中荒れ放題、ボヤボヤしてると開示されてバッサリだ。
        どっちもどっちも、どっちもどっちも!
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月20日 23:41
      • 素晴らしい
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月20日 23:41
      • 5 面白かった!
        もっと風呂敷広げられそうだね
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月20日 23:57
      • 5 ヴラーヴォー‼
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月20日 23:59
      • いいねぇ!面白い!!
      • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2013年11月21日 00:00
      • 5 面白い!

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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