ジョジョリオン #026 ウルトラジャンプ 2013年 12月号分感想
ジョジョリオン5巻に引き続き、スタンドの『ナット・キング・コール』は表紙に出られているのに
本体の常秀はチラリとも見えないウルジャン今月号の表紙。
しかし、本編のカラー見開きページでは、ちゃんと描かれていました。
ただし、同じくカラー見開きで加えられたつるぎの方が目立っちゃっています。
そんなこんなで今月号のウルジャン感想です…の前に、ちょっとだけ【岸辺露伴は動かない】についても語ります。
作者の後書きが色々と興味深くて面白いです。特に最初の懺悔室が生まれたエピソードなど。
確か、この時は少年ジャンプ連載陣が順番にオリジナル読切をジャンプ誌上に掲載するという企画をやっていました。
当時は『たけし』を描いていたしまぶーさんが『トリコ』を、るろ剣の和月さんが隕石が頭に刺さる話を描いていたような記憶があります。
他作家の方はみんなスピンオフ的なものは描いていなかったのに(ただしトリコやロマンサーのように、この後で連載化した作品あり)
普通に岸辺露伴だけ出張っているのを見て、ちょっと違和感ありましたが禁止令あったんですね、一応。
#026 地下室の住人
ここからはウルトラジャンプ今月号の感想です、あらためてよろしくお願いいたしします。
冒頭から、やけに地下室がお気に入りの康穂ちゃん。先月号までの衝撃体験(主に常秀に襲われた件)の反動か
少し異常に思えるほど、くつろぎムードになっています。精神的にかなり疲れたのかもしれません。
スタンド能力ペイズリー・パークを無意識ながら全開で使っていた可能性もあります。
便利な能力ですが本体が疲れやすい、あるいは康穂がスタンドの操作に慣れていないということでしょうか。
そうだとしても『人の顔が同じに見えるのは自分にも原因がある気がする』『もう少しここにいたい』などの言葉を
康穂自身が口にしていることから、この部屋自体にも何らかの魔力が備わっているようにすら思えます。
かなり快適に過ごせるように作られているから、と言ってしまえばそれまでですが。
東方家の長男は10歳の時に必ず病気になる
仮に、この病気が、理那→ジョージ3世→ジョニィ→→→東方家の長男へと
遺体とタスクact4の不思議パワーで移動してしまったものだとすると東方家にとってはとばっちりもいいところ。
東方家がジョースター家や吉良家に対して悪感情を抱いてしまっていたとしても、おかしくはない気がします。
ただ実際に東方家がジョースター家をどう思っているかは全然わからないので、これは完全な想像です。
ペーパー・ムーン
つるぎのスタンド能力。他人の顔を全て同じに見せるという、嫌がらせ以外の何物でもない能力です。
文字もある特定の文字にだけ見えるようにするなども、その能力の一端なのでしょうが
だとしたら当初、康穂ちゃんが折り紙の蛙で例の石化病っぽくになっていたのは、どういう訳だとか
そもそも携帯電話が折り紙になっていなかったか等々の疑問がムンムンと湧いてきます。
ペーパー・ムーンの仕業でないとすれば、やはり部屋の魔力的なものを仮定すべきでしょうか。
ただ、壁の目に近い所ではスタンド能力に変化が見られたりするのかもしれません。
まさしくパワー・スポットってやつですね。
シンガポールに行ってる常敏
多分、本業のフルーツの買い付けとかそういうことでしょう。
今後も何かにつけて『実は外国に行ってます』が続いて、ジョジョリオン最終回まで出番なかったりして。
八木山夜露 28歳
ツッコミどころ満載で唐突に現れたキャラクター。定助が蛇に噛まれて思い出したイケメン…のはず。
鍵がかかっている地下室の部屋内の服掛けの裏にずっと隠れていたかのような登場シーンには
読者の誰もが『おいおいおいおいおいおいおい! いくら何でも気づかれるだろ!』と突っ込んだハズ。
なのに康穂ちゃん寝てますし、ツッコミ不在でゴゴゴゴゴとシリアス展開進むもんだから
私は半笑い状態。シュールな笑いってこういうことか。
最後まで読めば、気づかれなかったのも彼のスタンド能力(?)によるものだと分かりますが
初見時には、そこまで想像力が働きませんよ、私は。
柔らかくはないし濡れてもいない
定助のソフト&ウェットの真逆の、八木山のスタンド名(?)、もしくは単なる台詞かもしれません。
八木山は定助のことをかなり深く知っているようですし、自分の野望のために記憶を取り戻させない、死なせるとまで明言しています。
東方家以上に定助にとってキーマンとなるキャラクターが登場です。ライバル? ラスボス?
しかし、ラスボスと言うよりは四部での音石明のような中ボス的ポジション臭がします。
そして能力は目と口からサランラップを出す能力でした。
目玉がシャッとなってカッコいいのかカッコ悪いのかよく分かりませんが、出すのがラップて。
ここで、ただでさえ半笑い状態だった私の顔から気持ち悪い笑みが零れはじめました。
このサランラップも、後の展開でガラスやドリルで破れない非常に強度に優れたものであることが分かります。
ただし、スタンドだからスタンド能力以外による攻撃は受け付けないというルールがあるのかもしれません。
スタンドを分析する八木山
寝ている康穂の口をラップで塞ぎ、窒息状態に追い込んでスタンド能力ペーズリー・パークを
強制的に出現させ、捕まえて観察を始める八木山夜露。デザインから能力まで推測する凄い判断力です。
こちとら今までの話を全部読んでいてもペイズリー・パークの能力は今いちピンと来てないのに。
ともかく、ジョジョでこういう風に近距離だ遠距離だとかスタンドを分析するキャラは珍しい気がします。
アヴドゥルやエンヤ婆、形兆あたりは、本編であまり描かれていないだけで他スタンドの分析はしていたと思いますが。
『スタンドは無意識が一番可愛い良い子。意識的に動かそうとすると自分を滅ぼす』
この文章の前半の最たる例はスタープラチナではないでしょうか。
承太郎が無意識に使っていた時は、漫画やラジカセ、ビールを牢屋内に差し入れしてくれてました。可愛い。
文章後半の適例もあるでしょうが、逆に無意識なスタンド能力で死にかけたホリィ(三部)さんの例もあります。
おい…冗談か…
窮地の康穂が作った折り紙のバナナを見て、そう呟く八木山。それも当然です。しかし、なんとその直後!
八木山夜露はものの見事に、そのバナナ折り紙を踏んで、すっ転びます。お前こそ何かの冗談か。
ひょっとして建築士ってのはウソで芸人志望なのかとも疑いたくなります。
ここで、もう私の腹筋は限界。変なツボに入ってしまい、八木山はネタキャラにしか見えなくなってきます。
しかも八木山夜露、このスっ転びに動転したのか転んだ拍子にガラスで負傷でもしたのか
何らかの方法で姿を消し、まさかの退散。康穂ちゃんの機転で追い返されてしまいました。
一時的に姿を隠しただけで、来月号では再登場するのかもしれませんが、だとしても今月号はちょっと情けない。
今月号の八木山夜露の変遷を振り返ってみましょう。
いきなり部屋の服掛けの裏から出現。最初からそこにいたように見えるが何かの能力で隠れていたよう。
着ている服にはいっぱい小さなトゲトゲがあって変態っぽい。奥の手とか言って発射しそう。
目と口からサランラップを出す。凄い強度を誇るようだが気持ち的には食べ物をこれでラッッピングしたくない。
康穂にラップを被せてさらに水を掛けて窒息で追い込む。アングル的におしっこ掛けているように見える場面もあって変態っぽい。
康穂の作ったバナナの折り紙でスっ転んで退散。よほど、たまげたようでスタンドのサランラップまで解除している。
これらのことから察するに、八木山夜露は登場した時点のやばい奴っぷりは半端なかったのですが
いきなりショボくれて小物化(?)してしまったような感がします。イケメンなのに。
来月以降の八木山夜露の出方が気になってしかたありませんが、今月号はここまでです。
とりとめのない感想でしたが以上で終わりです。ありがとうございました。