人類の長い歴史の中には壮大でディープな謎に包まれた部分があり、人はそこに魅力を感じる。知られざる過去の中には、我々の祖先である古代人が「現在では失われてしまった知識」を有している可能性だってある。
今日の技術革新により、これまで存在さえ不明確だった数々の古代都市が近代的な考古学的調査で明らかになりつつある。ここでは、人々を魅了する5つの失われた都市を見ていくことにしよう。
1.トロイ
その伝説の都市とその莫大な富に関する噂は、多くの研究者達を数百年間も魅了し続けた。伝説によると、トロイの都市はギリシャ軍に陥落されて焼け落ちたというが、その位置については多数の学説が唱えられていたが、19世紀、トルコのアナトリアにあったという説が有力とされている。アナトリアのイリオス付近の丘の上で、考古学者が高さ6mの壁を発掘したのだ。
また、"この場所には9つの都市があり、その一つがトロイ市だった"という説を唱える者もいる。
2.ソドムとゴモラ
旧約聖書に登場し、アラビア半島からシリアへの貿易ルート上に存在したというこの2つの都市は、住民の罪深い行いのために硫黄と炎により破壊されたと伝えられていた。
その後の発掘調査でその両都市は実際に存在し、凄惨な最期を遂げていたことが判明した。これらの都市は死海の南岸付近にあったと推測されている。そこはヨルダン川河口にあたり、かつてはパレスチナ南部で最も美しいといわれた絵画のような場所だったという。
3.シャンバラ
シャンバラは、チベットの領土内に存在する謎めいた国として今でも人々を驚愕させる。この国への関心が一気に高まったのは2004年の出来事がきっかけだった。この伝説にまつわる初調査が開始されたことで、長年にわたり概念的なものに過ぎないと考えられてきた謎の国が現実に存在するという証拠が発見された。
4.エル・ドラード
いたるところに黄金や宝石があふれているという伝説の国。この国を発見しようという試みは250年近くも続いた。その取り組みが最も真剣に行われたのは17世紀の初めで、ウォルター・ローリーによるものだった。
彼が試みた伝説の国エル・ドラードの調査で得られた結果は、民俗学および地理学的にも非常に価値があった。この伝説は、ある先住民族の風習を基にしたものだと考えられている。それはいわゆる即位の儀式のために一族の長が金色の塗料を体に塗り、式の終わりの水浴びの時には黄金の品々を湖に投げ込む、というものだった。
5.アトランティス
アトランティスはその存在にまつわる卓越したストーリーや伝説により、最も知名度が高い"失われた都市"の一つだ。その古代の強大な海洋国家は、"ヘラクレスの柱"(ジブラルタル海峡の両岸にある二つの山)の向こうに位置したという。
ポセイドンの子孫である住民たちは最初は豊かに暮らしていたが、強力な帝国を築いたことによりアテネに攻め込んだ。アテネの神々は攻撃を仕掛けた罰として地震を起こし、アトランティスは海に飲み込まれて一昼夜のうちに消えてしまった。
数年前、「アトランティスがキプロスとシリアの間にあった。」という説が唱えられ、海洋地図をもとに地中海東部の海底を調査したところ、プラトンの文献にあった物理的な記述に一致する部分が50ヶ所以上も見つかった。その後、音波探査機器が描いた海底にはアトランティスに存在した人工的用水路のようなものが複数現れたという。
アトランティスに関するドキュメンタリー映像
via:5 of the legendary lost cities・原文翻訳:R
これらの都市は本当に存在したのか。専門家は今もなお、その発見に取り組み続ける。"ないモノをないと証明することは難しい"とは、よく言われる言葉だが、これらの古代都市は"存在しなかった"とまでは言い切れないものである。一度「失われた都市」の魅力に取り憑かれてしまったら専門家らは、「ない」という答えがでるまでは、永遠に探し続けることだろう。それが彼らのこの世に生まれた存在意義であるかのように。
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コメント
1. 匿名処理班
シャンバラの2004年の出来事ってのが何か気になるな。
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