八幡「雪ノ下と付き合ったはいいが、一緒に居ると疲れる……」
- 2013年11月24日 23:20
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 11:59:24.81 ID:mch+gjfO0
八幡(なんだかんだあり、俺は雪ノ下と付き合う事になった)
八幡(……のだが)
雪ノ下「……聞いているのかしら、ヒキガエル君」
八幡「……なんか、お前からまともに名前で呼ばれた回数の方が少ない気がする」
雪ノ下「あら?そうだったかしら、引きニート君」
八幡(付き合って何か変わったかと思えば特に変わっていない。互いの呼び方も、接し方も……)
雪ノ下「そんな事より、次の日曜日はちゃんと予定を明けているでしょうね」
八幡「舐めんなよ。俺が休日にお前と会う以外の予定があると思ってんのか?」
雪ノ下「そうね、聞くまでもなかったわ」
八幡(なのに、自分の時間だけはなくなっている……)
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 12:08:09.36 ID:mch+gjfO0
月曜日
八幡(昨日は疲れた……毎回、雪ノ下を満足させる為にそれなりのデートプランを提示しているつもりだが、まともに誉められた事がねえな)
八幡(それでいて毎週のデートだ。このままじゃ流石にデートプランの案が尽きるな……)
八幡(そうなると、どうなるんだろうか……失望されて、別れる、とか)
八幡「……はあ」
由比ヶ浜「あっ、ヒッキー、おはよう! どうしたの? ため息なんて吐いて」
八幡「由比ヶ浜か、おはよう……まあ、ちょっとな」
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 12:17:30.17 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「何かあったの?」
八幡「別になんもねえよ。ただ陰鬱な月曜日にため息が出ただけだ」
由比ヶ浜「ふーん……あっ、そういえば昨日はゆきのんとデートだったんでしょ? どうだった?」
八幡「どうって言われてもな……」
八幡(相変わらず雪ノ下の毒舌を受けつつ、プラン通り回り、最後に今回のデートのダメ出しをされる)
八幡「まあ、普通、だな……」
由比ヶ浜「えー、それじゃ分かんないよ」
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 12:31:47.20 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「もしかしてヒッキーが元気ないの、昨日のデートが原因?」
八幡「ち、ちげえよ。言ったろ、月曜日が原因だって」
由比ヶ浜「ゆきのんと……喧嘩したの?」
八幡「別に、喧嘩はしてない。ただ……」
由比ヶ浜「その、私で良いなら相談に乗るよ……?」
八幡(……相談に、か。以前の俺なら他人に頼るなんて考えなかったが、こればかりは異性の由比ヶ浜の意見が欲しいな)
八幡「なら……今日、奉仕部が終わった後に少し付き合ってもらってもいいか?」
- 25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 12:43:44.06 ID:mch+gjfO0
奉仕部
雪ノ下「今日は、これくらいにしておきましょうか」パタン
由比ヶ浜「今日も依頼全然来なかったね~」
八幡「毎日来られても困るがな……んじゃ、帰るか」
雪ノ下「……! 待ちなさい、比企谷君。今日は一緒に……」
八幡「悪い、今日はちょっと予定があって無理だ」
雪ノ下「あなたに予定なんて……」
八幡「休日はないが平日は別だ……その、悪いな」
雪ノ下「その……なら、仕方ないわね」
由比ヶ浜「ごめん、ゆきのん。私も今日はちょっと予定あって一緒に帰れないの……」
雪ノ下「なら、私は部室の鍵を返しておくから、二人は先に帰りなさい」
八幡「ああ、またな雪ノ下」
由比ヶ浜「ゆきのん、また明日ね」
バタン
雪ノ下「……比企谷君」
- 40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 13:08:35.09 ID:mch+gjfO0
八幡「悪いな、付き合ってもらって」
由比ヶ浜「気にしなくていいよ。でも大丈夫かな、ゆきのんに内緒で会って……その、ヒッキーはゆきのんの彼氏なんだし」
八幡「あいつについての相談だしな、話す訳にはいかないだろ」
由比ヶ浜「そうだけど……」
八幡「それに、あいつが俺が異性と二人でいるくらいで、とやかく言うような奴じゃないだろ」
由比ヶ浜「……なら、いいんだけど」
八幡「んじゃ、そろそろ本題に入るが…相談ってのは――」
―――
―
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 13:19:00.18 ID:mch+gjfO0
八幡「……って訳なんだが」
由比ヶ浜「うーん……ねえヒッキーそれってただの照れ隠しじゃ、ないのかな」
八幡「照れ隠し?」
由比ヶ浜「うん。本当はゆきのん、ヒッキーにそこまで想われて嬉しいんだと思うよ」
八幡「照れ隠しねえ……照れが隠れすぎて見たことないんだが」
由比ヶ浜「それはヒッキーが鈍いからだよ」
八幡「俺が鈍いだと……? 馬鹿言うなよ。ぼっちの観察眼舐めんな」
由比ヶ浜「……なら、私の想いも気づいてたの?」ボソ
八幡「あ? なんか言った?」
由比ヶ浜「ううん……別に」
八幡「……」
- 55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 13:39:44.58 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「と、とにかく! ゆきのんはヒッキーの事を好きなのは間違いないんだから、ヒッキーは今まで通りゆきのんと接したらいいよだよ!」
八幡「今まで通り、ねえ……」
八幡(本当にそれでいいのだろうか……)
八幡(だが、雪ノ下の反応が本当に照れ隠しなら、それでいい)
八幡「……とりあえず、お前の言う通りにしてみるわ。まっ、互いに面倒な性格なのは自覚しているしな」
八幡(なら、俺にできるのは隠れた照れを気長に探すだけだ)
- 62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 14:02:19.20 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「うん。きっとそれがいいよ!」
八幡「由比ヶ浜」
由比ヶ浜「なに?」
八幡「まあ、その、なんだ……ありがと、な。相談、乗ってくれて。何か礼がしたい」
由比ヶ浜「気にしなくていいよ。ヒッキーの役に立てたなら私も嬉しいし」
八幡「だが……」
由比ヶ浜「うーん、なら今度一緒に遊びにいかない?」
八幡「なに?」
由比ヶ浜「ほら、文化祭の時の約束、まだでしょ?」
八幡「ああ、ハニトーだったな。まあ、それくらいなら……」
由比ヶ浜「それじゃ、今度の日曜とか、どうかな」
- 72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 14:15:47.67 ID:mch+gjfO0
次の日、奉仕部
ガチャ
八幡「うーっす」
雪ノ下「こんにちは、ヒキコモリ君。今日も目が腐ってるわね」
八幡(本当にこれが照れ隠しなんだろうな……)
八幡「今日どころか明日も明明後日も腐ってるよ」
雪ノ下「でしょうね。そう言えば由比ヶ浜さんは?」
八幡「今日は三浦たちに誘われてるから行けないそうだ」
雪ノ下「……そう」
八幡「まっ、どうせ今日も依頼は来ないだろ」
雪ノ下「あの、比企谷君。今日は……」
八幡「昨日みたいに予定はねえよ」
雪ノ下「……よかった」ボソ
- 80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 14:27:07.88 ID:mch+gjfO0
雪ノ下「……」パラ
八幡「……」
八幡(相変わらず、奉仕部で二人きりの時は会話もなく互いに無干渉で本を読む、か)
八幡(まあ、この時間は別に嫌いじゃないがな……)
雪ノ下「……」パタン
八幡(あれ、本を閉じた? まだ帰るような時間じゃない筈だが……)
雪ノ下「……ねえ」
八幡「なんだ? 今日はもう終わりか?」
雪ノ下「そうじゃない。今度の日曜日なのだけど予定は……」
八幡「……悪い、今度の日曜は無理だ」
雪ノ下「……えっ?」
- 93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 14:44:54.03 ID:mch+gjfO0
雪ノ下「どうして?」
八幡「どうしてって言われてもな……予定が入っているとしか」
雪ノ下「あなた、休日には予定がないんじゃなかったのかしら」
八幡「必ずしも予定がないとは言ってないだろ」
雪ノ下「……どうしても、ダメかしら」
八幡「……デートなら前の日曜にしたばかりだろ」
雪ノ下「そう、だけど……でも……」
八幡「……また今度、必ずする。それで勘弁してくれ」
雪ノ下「……」
- 102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 14:55:01.00 ID:mch+gjfO0
雪ノ下「なら、仕方ないわね……」
八幡「……」
雪ノ下「今日は……依頼も来ないようだし、終わりにするわ」
八幡「えっ? ああ。ならいつも通り玄関で待って……」
雪ノ下「いえ、いいわ」
八幡「えっ?」
雪ノ下「今日は、先に帰って」
八幡「あ、ああ。分かった。じゃあ、また明日な」
雪ノ下「ええ、また」
バタン
雪ノ下「……」
雪ノ下「レストランの予約、取り消さないといけないわね……」
雪ノ下「今回は、私がデートプランを考えてたのに……」
雪ノ下「比企谷君……」
- 116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 15:18:47.92 ID:mch+gjfO0
日曜
由比ヶ浜「今日はありがとうヒッキー! ハニトーおいしかったね~」
八幡「別に礼なんていらねえよ。つーかこれ、お前への礼の分だし」
由比ヶ浜「でも今日は本当に楽しかったね。なんだかヒッキーと二人で遊んだの、その、久しぶりだったし……」
八幡「前は確か花火見にいった時か」
由比ヶ浜「うん。でもあの時はまさかヒッキーがゆきのんと付き合うなんて夢にも思ってなかったよ」
八幡「それは俺もだ」
- 123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 15:26:38.20 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「ねえ、ヒッキー、お礼ついでにもう一つ、お願いしてもいい?」
八幡「……お願い?」
由比ヶ浜「……うん」
八幡「……無茶なもんじゃなかったらな」
由比ヶ浜「ありがとう……」
ギュ
八幡「……えっ?」
由比ヶ浜「えへへ、ごめん……ちょっとだけ、このままぎゅっとさせて」
八幡「……行動してから願い言うなんて反則だろ」
- 131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 15:30:08.63 ID:mch+gjfO0
由比ヶ浜「ねえ、ヒッキーこのままの状態でいいから聞いて」
八幡「願い事は一つじゃなかったのか」
由比ヶ浜「嫌なら、振りほどいて聞かなくてもいいよ」
八幡(そんな言い方されたら振りほどけねえだろ……)
由比ヶ浜「私ね、ヒッキーのことが好きだったんだ」
由比ヶ浜「ううん……違うだったじゃない、いまでも、好き」
- 135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 15:33:41.30 ID:mch+gjfO0
八幡「……由比ヶ浜、俺は」
由比ヶ浜「分かってる。ヒッキーにはゆきのんがいるんだから……」
八幡「じゃあ、何故」
由比ヶ浜「好きって、それだけは言っておきたかったから」
八幡「……」
由比ヶ浜「ねえ、ヒッキー」
八幡「なんだ?」
由比ヶ浜「私がヒッキーの事、好きだって、ヒッキーほんとは気付いてたでしょ?」
- 140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/24(日) 15:41:24.00 ID:mch+gjfO0
コメント一覧
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- 2013年11月24日 23:25
- 色んなまとめブログに一斉に載ったな。そんな良作なのか。期待
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- 2013年11月24日 23:28
- ゆきのん安定でヤンデルな
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- 2013年11月24日 23:30
- 読み終わってなんとも言えない気分になった
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- 2013年11月24日 23:34
- こんな女はいらねえな。
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- 2013年11月24日 23:42
- 彼女に黙って他の女と遊ぶのはいけないと思います
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- 2013年11月24日 23:43
- スパッと終わったのは良いね
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- 2013年11月24日 23:45
- ひどい地雷を見た(こなみ)
もっとやれ(懇願)
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- 2013年11月24日 23:49
- どう考えても
イカレ女を持て余したヒッキーが別れを切り出してスプラッタ展開の流れか
何か事件が起こり由比ヶ浜と雪ノ下が仲直りする流れだろうが
尻切れトンボも良い所だ
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- 2013年11月24日 23:50
- まあ雪乃と八幡がくっついたら3人ではいられないわな
面白かった
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- 2013年11月24日 23:50
- ホワイトアルバム…
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- 2013年11月24日 23:52
- いくら美人で金持ちでも毒舌ばかりじゃ疲れるわ
お前と居ても疲れるだけなんだよ!と八幡が切れて
由比ヶ浜と付き合い始めて雪乃が病むって展開が良かったわ
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- 2013年11月25日 00:00
- ※11
早くそれを文章にするんだ
ゆきのんの言うことは確かに正論だし男女が逆だったらそれだけだがこのなんとも言えない感じは…
それに三人目を許容できないと子供とかどうすんだろ
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- 2013年11月25日 00:00
- 8巻がシリアスだったから、しばらくはSSもシリアス系が多くなりそうだ