モブ「主人公機強すぎ」
- 1:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:28:15.52 ID:xY1P+zp5i
モブ准尉「え? 減棒でありますか?」
メタボ大尉「当然だろう。完成直後の我が軍の新型【主人公機】奪取のために急襲してきた敵に、君はまるで対応できていなかったではないか。
量産機Aに搭乗して迎撃にでて2分で撃墜とは士官の恥だ。本来ならもっと思い罰則を与えられるところだぞ」
准尉「…はぁ…」
メタボ「なんだその気の抜けた返事は!」
准尉「失礼いたしました!」
准尉は若干の不満をもちつつも
軍人らしく上官の叱責に耐え、退室した。
これが大人、ひいては社会人というものである。
宿舎の食堂に移動し、遅い夕食とる。
准尉(…ってかよ。あの状況キツすぎだろ。エース級のパイロットがのった高性能新型機
だぜ。ビーム連射、マイクロミサイルぶっ放しまくり。そもそも相手は異星人のテクノロジー使ってて
そこですら溝がある。
一方こっちは二世代は前の旧型量産機。武装はガンポットだけ。ミサイル無し。。勝てるかっての…いやなんとかしなきゃいけなかったのは
わかってるけどさ)
- 2:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:30:01.78 ID:xY1P+zp5i
相棒A「よ。モブ! こってり叱られたかんか?」
准尉「ああ。もうクソミソ。まずあの状況で迎撃に出れて、しかも生き残れたことを評価してほしいぜ
俺一人しか出てないんだぜ。それに俺が出てなかったら、もっと民間人に被害でてる」
相棒「でもお前、機体壊したやん。しかも結果、起動した新型の主人公機が敵を撃退したやん。それに民間人の被害も0ってわけじゃないやろ」
准尉「…まあ。たしかに。うん。そこは反省してる」
相棒「おう。まあ生きててよかったわな それに俺はその場にいなかったから文句いえへんし、よくやったよお前は。
そういえば例の新型、主人公機。結局誰が動かしたか知っとる?」
思い返してみる。あのとき准尉はすでに半壊して動けなくなった量産機Aのなかからみていた。
急に起動した主人公機、最初は挙動が安定していなかったけど、急に動きがよくなって、新型の超起動と
武装で敵を撃退。機体性能はもとより、パイロットもなかなかの腕だったように思える。
- 4:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:39:37.32 ID:xY1P+zp5i
ただ、解せないのは、無線ではいってきたパイロットの声。(うわああああ!!)だの(動け! 動けよ!!)だの聞こえてきた。
なんか少年の声にも聞こえた。多分無線の故障だろう。なにせ機体が壊れてたし
准尉「知らん。秘密裏に基地入りしてたエース級とか、テストパイロットとかなんじゃねぇの?」
相棒「違うんだよこれが。なんでも偶然居合わせた民間人らしいで。しかも学生だって話や」
准尉「マジで?」
相棒「マジで」
准尉「でも普通に機体を動かしてたぜ? あきらかに強かったぜ? なんだそりゃ」
相棒「さーて。天才ってやつなんやろ」
准尉「すげぇな」
相棒「すげぇわ」
- 5:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:45:16.06 ID:xY1P+zp5i
後日、准尉は新型機の輸送任務のため、コロニーの基地をあとにすることになった。
なんでも、例の民間人の少年は最初に主人公機を起動したときにパイロットデータの個人登録をしてしまい。その解除のためには本部がある地球までいかないといけないらしい。
虎の子の新型機は個人登録の解除まで、この民間人の少年しか動かせないそうだ。
また、先の異星人軍襲撃のため、難民となってしまった民間人を地球の施設に送る任務も兼ねている。
難民の方にとっては危険もあるが、家もなくなってしまったコロニーにいるよりはしばらく我慢してでも
地球の難民施設に入ったほうがマシ、と判断したわけだ。
准尉「ってわけで、俺ちょっと出張になるわ」
恋人「…うん。体に気をつけてね? あんまり危ないことしちゃ嫌だよ…」
准尉「いやーどうかな。軍人だし、パイロットだからねぇ」
恋人「ねぇ、いっそパイロットなんてやめられないのかな…」
この話はもう3回目だ。だが准尉は優しく答える
准尉「いやいや。士官学校も軍の奨学金で出てるしさ、待機任務だけで3年も給料もらってるしさ」
- 7:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:49:09.72 ID:xY1P+zp5i
恋人「でも辞めちゃダメ!って決まりがあるわけじゃないでしょ? 奨学金なら私と一緒にパン屋さんやって返せばいいよ。ね?モブ君」
恋人の父親は町のパン屋さんで、恋人はその看板娘である。…が。
准尉「いや。決まりとかそういう問題じゃないんだよ」
恋人の言っていることもわかる。が、それはなにか嫌だった。
これまで自分が死ななかったのは、自分のコロニーを守っている兵士がいたからで
これまで自分が生きてこれたのは、いずれ戦うという意志に対して、国がお金をくれたからだ。
だから、なんか嫌だった。古い地球の言葉でいうところの、義理、というやつなのかもしれない。
また、それとは別に、自分は機体を操り、飛ぶのが好きだった。
士官学校のパイロット養成コースでも常に五指にはいる成績、入隊後の訓練成績も良好。
哨戒任務でも評価は高かった。繊細で丁寧な機体コントロールが持ち味である。
- 8:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:50:03.09 ID:xY1P+zp5i
…最近の実戦では数秒で撃墜されて、しかも自分を撃墜した相手は素人の少年に撃墜されたが。
あと、准尉は准尉なりに、軍にいて、戦っている理由というものがある。
戦争は好きじゃないけど、それでも。禄を食んでいる以上、守ることへの責任感ってやつだ。
結局、恋人とは折り合いがつかず、別れることとなった。
准尉も恋人も世間的には若いといわれても、そこそこ大人だ。
戻ってくるかわからない男を待ち続けるのは無理というものだろう。
准尉もそれはわかっている。だから納得した。
- 10:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:54:39.94 ID:xY1P+zp5i
基地を離れて2日。宇宙にでるのは久しぶりの准尉。
准尉「おー。やっぱ暗いなぁ」
後輩「暗いっすねー。案外星も見えないし。偵察任務ってのも暇っすねー」
ヒゲ中尉「後輩。いつもの哨戒任務じゃねぇんだぞ! 新型機の輸送艦の護衛中なんだからな!!
いつ敵が攻めてくるかわからねぇぞ。気を引き締めろや」
後輩「は、はい! サーセン!!」
ヒゲ「よしそれでいい!…安全な空域まで行って任務終わったら酒でも奢ってやるよ」
後輩「! マジっすか!!」
ヒゲ「ああ。ま、艦の中のバーなんてしけたとこだけどな」
後輩「あざーっす!」
艦にはバーなどのレジャースポットもあるが、なにせ備蓄が少ないので、大変高価だ。
ヒゲ中尉はベテランだが、エリートというわけではない。対して給料ももらってないはずだ。
ヒゲ中尉はぶっきらぼうだが、なんだかんだと慕われている。
- 12:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 16:59:18.07 ID:xY1P+zp5i
後輩は後輩で、新兵のわりには物怖じしないタイプで、多少生意気なところはあるが、
一緒に飛んでいて楽しいタイプだ。今は艦で待機中の相棒もいるし、今回の任務は人選としては悪くないように思えた。三機は飛行形態に変形して艦の進路の先を飛んでいた。
ヒゲ「そういえばモブ。お前、女と別れたんだって?」
准尉「ええ、まぁ」
ヒゲ「あんまり気を落とすなよ。俺たちみたいな、飛行機乗りは港港に女がいるくらいがちょうどいいんだよ」
ヒゲ中尉はパイロットのことを「戦闘機乗り」とか「飛行機乗り」と呼ぶ。まだ兵器の主流が人型ではなく、
航空機だった時代から軍属の人にはたまにある名残だ。まあ、最近の量産期は航空機形態への変形もデフォルトであるから、あながち間違いではない。個人的には飛行機乗り、という呼称は結構好きだ。
骨っぽさがありながら、なんとなく殺伐とはしていない気がした。
- 14:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:00:49.60 ID:xY1P+zp5i
でも、准尉は職業を聞かれたら公務員と答えることにしている。それが事実に近いからだ。
そう、俺はサボりがちなお役所さんとは違う。
責任感を持って、公のために出来るかぎり働く、
公務員だ。
准尉「港港に女ですか。まあ、隊長にはそういうの、似合いますよね」
ヒゲ「ははは!!バーロー、女くらいつくらないで戦争が…! 避けろ!」
ヒゲ中尉の口調が一変する!
准尉「!」
後輩「え?…うわあああ!」
ヒゲ「世話が焼けるぜ!」
遠方から味方三機に向け、敵機のライフルが撃たれていた。
准尉はなんとか間一髪で回避、後輩はまるで対応できていなかったが、人型形態に変更したヒゲ機が後輩機を突き飛ばし
弾は当たらなかったようだ。送れて、被ロックオンのアラームがなり始める。
- 15:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:07:39.25 ID:xY1P+zp5i
准尉「思ったより速くみつかりましたね。コロニーを出てから二日か…」
ヒゲ「例の新型主人公機がそれだけ重要ってこったな」
後輩「ど、ど、どうするんすか!? げ、げ、げい」
准尉「当然、迎撃する」
ヒゲ「そういうこった! いくぞひよっこども! フォーメーションCだ!!」
准尉「了解!」
後輩「りょーかいっす!」
なにせ自分たちは任務をおびた軍人で、今の任務は主人公機をのせた艦を本部まで護衛することだ。
准尉は操縦桿を握る手に力をこめ、高速で接近する敵機に目を向けた
今回とるフォーメーションは、やや距離をおいたところから援護射撃をする後輩。敵の中心に飛び込み攻撃するヒゲ、敵付近を飛びつつ、かく乱と攻撃をする准尉というものだ。
経験の少ない後輩を前衛に出すとすぐに撃墜されてしまう可能性がある
- 17:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:19:08.70 ID:xY1P+zp5i
准尉「相手は5機… それにアイツは…」
敵機のなかでひときわ目立つ赤のカラーリング、新型機奪取の攻撃のときに、准尉を数秒で撃墜したヤツだ。量産機ではない。多分特注のワンオフ機だ。
准尉「…これはあれだ。ヤバイ」
宙域に飛び交うミサイルやビーム、冷や汗をかきつつ、それを避けていく准尉。
チャフを放ち、機体を回転させ、ブーストを吹かし、ミサイルを振り切る!
准尉(あたるといいな)
ときおり、隙を見つけては人型形態に変形し、バルカン掃射を行うも軽く回避される。
- 19:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:26:41.72 ID:xY1P+zp5i
准尉「くそ…! 避けるだけで手一杯だ…!!」
機体性能もさることながら、技術でも相当厳しい相手だ。
ヒゲ「オラオラオラ!!落ちやがれ!!!」
ベテランのヒゲはやや荒っぽいながらも、被弾は最小におさめ、敵に着弾させていく。
すごい腕だ。俺たちが同じレベルなら、もっといい勝負が出来たかもしれない。
後輩「この…! この…!!」
後輩の援護射撃は一応けん制の効果はあるものの、それ以上は期待できない。
5対3という戦力差を考えると、やや、いやかなり危険な状況だった。
- 22:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:43:10.25 ID:xY1P+zp5i
赤い機体のパイロット「フン、地球連邦のパイロットはこの程度か」
敵機からオープンチャンネルで通信が入ってくる。若く、自信満々な声だ。あの赤いのに乗ってるやつだと思われる。
戦闘中に相手に声をかけてくるとはずいぶん余裕があるようだ。異星人のエース様はすごい。
准尉「…」
赤パイロット「所詮は大義なきやつらだ。正当性のない連邦軍にはこの程度の兵士しかいないというわけだ!
これならこの俺一人で!」
准尉「…」
うるさいなぁ。こっちは操縦で忙しいんだよ。相手してられないの。
赤パイ「どうした! お前に意志はないのか! 貴様ら連邦政府の腐敗が招いたこの戦いの結果が!」
准尉「…」
赤パイ「それでも貴様は武人か!」
- 24:名も無き被検体774号+:2013/11/24(日) 17:55:21.11 ID:xY1P+zp5i
うるさいな。そういう主張したいならパイロットじゃなくて政治家、外交官コメント一覧
-
- 2013年11月26日 23:14
- 阻止
-
- 2013年11月26日 23:22
- 勇者「仲間に女入れるのはおかしい」
読んだことあるわww
おもしろかったすw
-
- 2013年11月26日 23:36
- やっぱりショッカーの人か
-
- 2013年11月26日 23:48
- パイロットデータが登録されて解除できない…ドラグナーかな?(すっとぼけ)
-
- 2013年11月26日 23:56
- モブが変形機に乗っているならマクロスだろ(白目)
敵のエースも赤かったし
-
- 2013年11月27日 00:00
- 主人公の言ってることが完全なキラ
赤パイはイザークにしか見えんな
-
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
QRコード
スポンサードリンク