ビール瓶の口を叩くと泡が「ブシャー!」と吹きこぼれる現象、ようやくメカニズムが明らかに
スペインのカルロス III大学とフランスのピエール・マリー・キュリー大学の研究グループはこのたび、炭酸飲料のボトルを開栓した時に炭酸の泡が生じる(そして時には吹きこぼれてくる)現象のメカニズムを解明したと発表しました。 この成果は、現在開催中の米国物理学会・流体力学部門の年次総会(annual meeting)にて発表されています。
開けたてのビール瓶の口を手のひらで少し強めに叩くと、泡が一気に溢れかえってまわりが大変なことに…。日本ではあまり知られていないようですが、海外の若者の間では、こうした遊びがかくし芸的によくやっていたりします。
これは、外部からの衝撃などによって、液体内部に急激な圧力差が発生すると、液体の一部が瞬間的に気化して気泡を発生する「キャビテーション」と呼ばれる物理現象によって発生するのですが、なぜ手のひらで叩いた程度の衝撃によって爆発的な泡立ちを生まれるのかということについては、これまで明らかになっていませんでした。
研究を主導したJavier Rodriguez-Rodriguez氏の説明によると、「瓶の口部分で発生した圧縮波がビンの底面と絞り部分との間で反射を繰り返し、これによって連鎖的なキャビテーションが発生、結果的に大量の泡が発生して注ぎ口から溢れ出す」とのこと。
…言葉ではなかなか伝わりにくい部分もありますが、解説動画がYoutubeにアップロードされていますので、まずはこちらを見てみてください。
最初に、注ぎ口を叩くことで圧縮波が発生し、これが瓶の底面に向かって進行してゆきます。
瓶の底面に到達すると、波は反射して注ぎ口の方に向かってゆきます。
圧縮波は、一部が瓶の口部分で反射し、再びビンの底に向かって進み始めます。
このように、圧縮波がビンの絞り部分と底面の間を行ったり来たりすることで、内部には急激な圧力差が生まれます。下図のグラフはその変化を表したものですが、1ミリ秒(千分の一秒)の間に、急激な圧力変動が何回も生じていることが見てとれます。言うなれば、炭酸飲料を手に持って振り回しているような状況が、短時間で一気に発生しているという訳ですね。
このような圧力変化によって、内部にはまず主気泡(Mother Bubble)が生成し、
この気泡が破裂して、さらに細かい気泡を生成します。これが短時間で連鎖的に生じ、結果としてビンの口の部分から泡が吹きこぼれてきてしまう、というわけです。
ちなみに、このような反応が起こるためには、炭酸の強さとビンの構造が大きく関与しているため、例えばペットボトルの炭酸飲料で同じようなことをしても、うまくはいきません。
この発表に関する要綱がオンラインサイト「arXive」にアップロードされていましたので、興味のある方はチェックされてみてはいかがでしょうか(ページ右側の “PDF” をクリックすると全文ファイルが閲覧可能です)。
おまけ
ちなみに、瓶の口を叩く強さが強すぎると、以下の動画のようにビン自体が割れてしまうようなこともあり(これはまた別のメカニズムが働いているのですが)危険ですので、安易に真似はしないでくださいね!(`・ω・´)
[newswise via Sciencedaily] [mailonline]
気泡だのなんだの簡単なもんかと思っていたらちょっと想像と違う内容だった(゜д゜)
こりゃ面白いな、おまけw
(`・ω・´)しません!
(`・ω・´)(`・ω・´)僕もしません!!
梨汁ブシャーのメカニズムも解明してくれよ
???「それは秘密なっしー!」
カクテルのショットガンもこれかな?
上を叩いたら下が割れる
これのメカニズムをあらゆる場面と物 素材で簡単に使えるように説明してほしい
メントスを口に含んでコーラを飲むと口からコーラが噴水の様に溢れ出る現象も解明してくれ。
それはもうどっかで説明されていたような
思ったんだけどこの現象を電気やエネルギー発生か何かに応用出来ないかな?
叩いて発電とか振動で発電とか
得られるエネルギー<炭酸水を便に密閉し圧縮波を作る労力
与えるエネルギー以上のエネルギーが得られればそれは永久機関