行為の軌跡を追体験。芥川龍之介や谷崎、太宰など文豪の直筆原稿を立体化することで空間を生み出した秀作

行為の軌跡を追体験。芥川龍之介や谷崎、太宰など文豪の直筆原稿を立体化することで空間を生み出した秀作


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こちらは荒井美波さんの「行為の軌跡 ー活字の裏の世界ー」という作品です。芥川龍之介や谷崎潤一郎、太宰治などのレプリカの原稿の文字や筆跡を針金をつかって立体化したものです。武蔵野美術大学、視覚伝達デザイン学科の卒展で展示された作品です。

活字になる前の本のインディーズである文豪の直筆原稿は、書く行為の軌跡である直筆によって人間性や身体性を感じ取る事ができます。立体によって臨書する事で線の前後間の関係から文字の書き順や、筆者の息づかいをも感じられ、筆者が本文を書いた後にルビを振り、編集者が活字の号数指定などを書き込むといった時間の過程があるように、活字本が平面なのに対して直筆原稿の中には数多くの文字の層があり、空間が存在するのです。

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ではご覧下さい。こちらは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」
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三島由紀夫の「春の雪」
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太宰治「人間失格」
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行為の軌跡 ー活字の裏の世界ー
ごにょり通信
武蔵野美術大学,デザイン