皐月「転校生!私があいつで」流子「あいつが私で」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:09:25 ID:BiVHJ4GU
- ――本能字ヶ原――
ゴロゴロゴロ……ザワザワザワ……
蟇郡「……我々は今、歴史的瞬間に立ち会っている」
犬牟田「それは、喜ぶべきことなのか憂うべきことなのか」
猿投山「いずれにせよ、二人から尋常ならざる気迫を感じるな」
蛇崩「雲行きも怪しくなってきたわね。……まるで、二人の今後を暗示してるみたい」
マコ「流子ちゃーん! 頑張り過ぎない程度に頑張ってー!!」
流子「……へへっ、なんやかんやあって遂にてめぇをあのクソ高っけぇ場所からここまで引きずり降ろせたぜ」
皐月「……思っていたより早かったな」
流子「褒めてくれてもいいんだぜ?」
皐月「私に勝てたらな。……行くぞ、纏」
流子「来いよ……鬼龍院皐月!!」 - 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:10:35 ID:BiVHJ4GU
- 皐月「『人衣圧倒』!」
皐月「神衣……純潔!!」
流子「『人衣一体』!」
流子「神衣……鮮血!!」
ゴロピカドーーーーン!!!! - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:12:40 ID:BiVHJ4GU
- 犬牟田「大変だ! 二人が変身した瞬間まるで狙いすましたかのような落雷が!!」
流子「」ビリビリ
皐月「」ビリビリ
マコ「あぁっ! 二人の骨格のシルエットが!!」
流子「」プシュー
皐月「」シュワー
蛇崩「うっわ~、二人ともコントみたいな爆発頭になっちゃってるわ。大丈夫かしら?」
猿投山「まぁ……大丈夫じゃねぇか? あの二人だし」
蟇郡「……とりあえず、医務室まで二人を運ぶか」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:14:30 ID:BiVHJ4GU
- ――本能字学園・医務室――
流子「…………」パチリ
マコ「良かった~! 流子ちゃんが生き返ったよ~!!」ギュムー
流子「んぐっ!? …………ぷはっ、何をする満艦飾!?」
マコ「へ? どーしちゃったの流子ちゃん?」
流子「どうしたもこうしたも、この鬼龍院皐月にいきなり抱きつくとは無礼にも……ん? 何だこの違和感は」
蛇崩「皐月様! どうなさっちゃったの、なんか変よ?」
マコ「隣のベッドの皐月様も目を覚ましたみたいだけど……あれ?」
皐月「……なんで? 私がマコに抱きつかれてて……あれれ??」
流子「……え? 隣のベッドで私が驚いていて……ん??」
皐月「どういうことだ? 私があいつで……」
流子「……あいつが私で???」
マコ蛇「…………は???」 - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:15:57 ID:BiVHJ4GU
- 薔薇蔵「という訳で、校医ではこの不測の事態に対応できない為この満艦飾薔薇蔵が呼ばれて飛び出て以下略」
猿投山「誰だこいつ呼んだの」
マコ「あ、ハーイ私でーす! 私のお父さんなんです」
蛇崩「えー、劣等生のお父さん~? ちょっとぉ、大丈夫なんでしょうねぇ?」
マコ「うちの父ちゃんはこの手のマンガ的アクシデントの権威として、闇医者界では一目も二目も置かれてるんです! どうぞご安心を!!」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:18:20 ID:BiVHJ4GU
- 犬牟田「権威ねぇ……実際のところは?」
薔薇蔵「誰もこんなアホな症状診たがらないんでワシ一人にお鉢が回ってるのデス」
蟇郡「オイ満艦飾、お前の父親からは不安しか感じられんのだが?」
マコ「そうですかね?」
薔薇蔵「それじゃ二人とも、触診するからオパイを出して貰おうか」ワキワキ
流子「どう見てもあの手つきは触診以外が目的だぞ!?」
皐月「そういうお約束は要らねんだよ!!」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:20:55 ID:BiVHJ4GU
- 薔薇蔵「……まぁ、変身に費やされたエネルギーと落雷のエネルギーとがエエ感じに融合し合ったショックで二人の精神が入れ替わってしまったんだろうな」ボッコボコ
犬牟田「うわぁなんてフンワリとした説明だ」
猿投山「そしてなんてベッタベタな展開だ」
皐月「……ハッ! 今この身体をぶちのめせば私は鬼龍院皐月に勝ったことになる!? やぁ!!」ワンパン!
皐月「がはっ! 超痛ぇ!? そういや中身は私だった!!」
流子「貴様、私の身体に何してくれている!?」
蛇崩「ちょっと転校生! 皐月様の身体でアホなことしないでよね!?」
皐月「知るか! アヘ顔も鼻ホジ顔も公衆の面前で晒したらぁ!!」
蟇郡「頼むからやめてくれ! 皐月様のイメージがガラガラと音を立てて崩れ落ちる!!」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:22:42 ID:BiVHJ4GU
- 犬牟田「アホはさて置き……元に戻るにはどうしたら?」
薔薇蔵「同じ状況下で再び落雷を浴びるのが一番手っ取り早いんじゃないかなーと」
流子「またあの雷に打たれなければならんのか……私達はともかくとして、常人なら死ぬぞ?」
マコ「今の時点でピンピンしてる皐月様と流子ちゃんも凄いよねぇ」
猿投山「で、向こう一週間の天気は?」
犬牟田「えーと……『穏やかな晴天に恵まれ、雷雨とは無縁の日々が続くことでしょう』だと」
蛇崩「えーっ、じゃあお天気が崩れない限り二人ともこのままなのぉ?」
蟇郡「それは非常に困る! よし猿投山、雨乞いをするぞ!!」
猿投山「よしきた!!」
皐月「人のこと馬鹿とかアホとか言うけどな、お前らも相当だと思うぞ」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:25:28 ID:BiVHJ4GU
- 流子「ところで……ここで一つ、更なる問題が生じている」
皐月「奇遇だな……私もだ」
蟇郡「問題とは?」
皐流「実は……さっきから、この神衣を脱ぎたくて仕方がない」
犬牟田「ハァ? でも皐月様、この『純潔』は皐月様の為だけに作られた神衣の筈では……!?」
皐月「確かに、皐月の為に作られただけあって、サイズは本当にしっくりきてるんだよ。……でも」
流子「精神が入れ替わっている所為か……どうにも他人の服を無理に着ている感覚が拭えなくてな」
皐月「サイズに多少の問題はあるだろうが……私達は、自分が着ていて気持ちが落ち着く方に袖を通したいんだ」
マコ蛇「そーいうもんなの?」
皐流「そういうものだ」
流子「という訳で……さあ、淑女の着替えの時間だ。男達はこの場から去れ!」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:27:43 ID:BiVHJ4GU
- 流子「…………さて」
皐月「お互いの神衣を交換してはみたけれど」
蛇崩「うーん……なんだろ、すっごい違和感」
マコ「うわぁなんだかいつも以上にコスプレ感満載だねぇ!」
皐月「全体的に私よりでかいからかな……なんか、鮮血が窮屈」
流子「やはり纏の方が私より小柄なせいか……いつもより、純潔にゆとりがあるような気が」
流子「……何だ纏、そんな、ウエストの辺りをモゾモゾさせて」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:29:20 ID:BiVHJ4GU
- 皐月「スカートのウエスト……ちょっと、きつい」
流子「なっ……! 何だと纏、貴様まさかこの私より自分のウエストが細いとでも言いたいのか!?」
皐月「えぇ~? 別に、そんなこと言ってないつもりだけど~?」ニヨニヨ
流子「いいや言っている! 口には出さずともその目が雄弁に物語っている!!」
蛇崩「さっ、皐月様落ち着いて! 皐月様の方が断然素晴らしいプロポーションですってば!!」
流子「腹立ちまぎれに縛斬の一太刀もくれてやりたいがあれは私の身体……! えぇいこのジレンマどうしてくれよう!!」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:31:28 ID:BiVHJ4GU
- 流子「……まぁ、今は不測の事態ということで……此度の勝負、ひとまず休戦とするか」
皐月「今のままではてめぇ自身の身体を攻撃することになっちまうしな。……私の身体に、妙なことすんじゃねぇぞ?」
流子「その台詞、貴様にだけは言われたくないな」
流子「……あと、ウエストを2cm絞っておけ」
皐月「あ、気にしてたのか」
流子「黙れ」
皐月「善処する」
流子「なら良し」 - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:32:23 ID:BiVHJ4GU
- ――無星生徒用ケーブルカー内――
皐月「……鮮血?」
鮮血「どうした、流子?」
皐月「よかった……皐月の身体でもお前と話が出来る」
鮮血「身体は皐月だが精神はお前だからな……しかし、いつまで保つことか」
皐月「? どうした?」
鮮血「いや……何でもない。杞憂に終わるといいのだが」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:33:36 ID:BiVHJ4GU
- マコ「ところで、皐月様の姿の流子ちゃんはなんて呼べばいいのかな? 皐流ちゃん? 流皐ちゃん?」
皐月「いや……流子でいいよ。つかその呼び方はお願いだからやめて」
マコ「それにしても、今日は散々な目にあったねぇ! こーいう日は早く帰ってご飯いっぱい食べてとっとと寝るに限るよ!!」
皐月「ははっ……そりゃいつもと変わんねぇや」
皐月「……そういや、この姿で帰って、皆びっくりしないかな?」
マコ「先に帰った父ちゃんが話してるだろうし、いつもと変わんないんじゃないかな?」
皐月「それもどうかと思うが」 - 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:35:03 ID:BiVHJ4GU
- ――満艦飾家――
マコ「ただいまー! ご飯なーにー?」
皐月「た……ただいま……」
好代「おかえり二人とも。コロッケ熱いうちに食べちゃおうねぇ」
マコ「わぁい! コロッケコロッケ!!」モリモリ
又郎「うひょーぅ! いっただきま~す!!」ガツガツ
薔薇蔵「今日も母ちゃんのコロッケは最高だぜ!」モシャモシャ
ガッツ「ガーッツ!!」ガフガフ
皐月「本当にいつも通りだった」 - 17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:37:15 ID:BiVHJ4GU
- 皐月「あのー……、驚かないんですか? 私、こんな姿なっちゃってんすけど」
好代「だって、姿は皐月様だけど中身は流子ちゃんなんでしょ? ならいいじゃない」
薔薇蔵「うちに初めて来た時はもっとどえらい状態だったじゃねぇか! 今更驚きゃしねぇよ」
又郎「ま、そーいうこったから、アネゴはなーんも気兼ねせず今まで通り過ごしてりゃいいってことよ」
皐月「皆…………」
好代「それにしても、雷に打たれたり入れ替わったりと大変だったねぇ。お風呂沸いてるから、ご飯食べたら入っちゃいなさいな」
皐月「あ、ハイ。……ありがとうございます」 - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:39:20 ID:BiVHJ4GU
- ――満艦飾家・風呂場――
皐月「……ふふっ」
鮮血「どうした? 流子、急に笑い出したりして」
皐月「……いやぁ、いっそ拍子抜けする程いつも通りだったな、って」
鮮血「満艦飾一家はお前の外見のみではなく、本質を見てくれているということなんだろう」
皐月「そっか……だとしたら、ちょっと嬉しいな」
皐月「…………でも」ギヌロ!
薔薇蔵「」ビクン!
又郎「」ビクン!
ガッツ「」ビクン!
皐月「そこはいつも通りじゃなくていいんだぜコルァーーーーー!!!」バキッ!!
二人+一匹「ごめんなさい~~~~~~~~~」キラーン…… - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/11/23(土) 22:41:26 ID:BiVHJ4GU
- 皐月「ったく、油断も隙もあったもんじゃねぇな……」
鮮血「それにしても、入れ替わったのが同性である鬼龍院皐月で良かったと思うべきなのコメント一覧
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- 2013年11月29日 18:29
- 壱
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- 2013年11月29日 18:51
- 皐月様にもお○んぽが!?続き必要じゃないか?
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- 2013年11月29日 19:38
- うーむ、面白かった
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- 2013年11月29日 19:41
- なくなって生えたのか、なくなってないまま生えたのか
それも重要だ
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- 2013年11月29日 20:04
- キルラキルのSSは数は少ないけど完成度高いのが多いな
キャラが立ってて動かしやすいのか
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- 2013年11月29日 20:35
- 最後のはどういうこと?
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- 2013年11月29日 21:18
- パイ○ンかw
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- 2013年11月29日 21:49
- オチを読み取れない人って人生損してそう
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- 2013年11月30日 00:03
- ※2によると最後はちんが生えてたってこと?
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