Kindle など電子書籍リーダーのディスプレイを製造する E Ink が、新しい電子ペーパーディスプレイパネル Fina を発表しました。またFina を初めて採用する製品として、CAD図面表示に特化した13.3型タブレット PocketBook CAD Reader もあわせて公開されています。
E Ink Fina は薄膜ガラス基板TFT技術を用いた電子ペーパーディスプレイ。書き換え時以外に電力を消費せず表示を保持可能、反射型で屋外でも見やすいといった電子ペーパーの特徴を備えつつ、同等のガラス基板TFTの半分の薄さと重さを実現したとされています。
初のFina 採用製品として発表された PocketBook CAD Reader は、13.3インチという大型のパネルを使ったタブレット。OSにはAndroid 4.0.4を搭載しますが、CAD Reader の名のとおり、建築業務向けに Autodesk AutoCAD のCAD図面表示に特化した製品です。
タブレットとしての仕様は1GHz デュアルコアCPU、2GB RAM、16GBストレージ、8000mAhバッテリー、WiFi / 3G通信機能など。建設現場など業務用の製品で、タッチとワコム製デジタイザペン入力に両対応します。PocketBook CAD Reader に搭載の13.3インチ Fina パネルは重量 60g。
Fina ディスプレイパネルは PocketBook CAD Reader をはじめパートナー企業向けに量産されるものの、現時点で PocketBook 以外の採用製品や企業については発表がありません。
E Ink 採用の人気商品といえばやはり
Kindle ですが、片手で持てる標準サイズ6インチの Kindle (Paperwhite) が着々と進歩するのに対して、9.7インチの大型版
Kindle DX は2009年の登場からマイナーチェンジだけで放置中。大判の電子書籍リーダーもそろそろモデルチェンジしてほしいところです。