■『現代日本にやってきたセガの女神にありがちなこと』より
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第四話 当事者が語るセガの歴史編
「たとえばセガはサターンを出すと同時に、ゲームの花とも言える格闘ゲームやレースゲームを自前で作れてしまったのです。」
「バーチャファイターにゲイルレーサーですか。セガラリーもありますし」
「ええ。しかしライバルの一つであるソニーは逆をいきました。自分のところはゲームの開発経験がありませんのでどうぞご自由に、おいしいところは好きなだけ持っていってくださいと言わんばかりに、メジャーなジャンルのゲームをサードパーティに作らせたのです。お分かりでしょう、サードパーティがソニーを選んだのは当然だったのです。」
「・・・納得したわ。自分でなんでもできたから、誰もよってこなかった・・・。そうね、そうだったのね・・・」
<中略>
「へえ、それは知らなかったぜ。なんかすっかり負けハ――あ、いや、苦戦してたハードってイメージが強いんだけど」
「そうですね。サターンというのはプレイステーションとの値下げ競争に巻き込まれた結果、ハードを売っても赤字になるという“逆ざや”状態になっていたのです。だからどれだけ売れても経営にプラスとはなりませんでした。しかし同じ競争に巻き込まれたはずのソニーは違います。あそこは自社だけで工場をいくつも持ってるようなところです。ハードはもちろん、CDやDVDだって自分だけで量産できます。技術力の差ではなく、生産力の差が歴然でした。こんなところと値下げ競争などやっても勝てるわけがありません」
<中略>
「任天堂はコンテンツを育てるのが上手いのはもちろん、キャッシュフローが凄まじいのです。恐らくですが、10年何もしなくても社員を食べさせていけるでしょう。それだけ余裕があればいくらでも新しいことに挑戦できます」
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