シャンパンのボトルを安全に開けるためには、前もって十分に冷やした方が良いという研究結果
クリスマスの定番ドリンクと言えば、シャンパン。大勢で飲むにも一人で飲むにもおいしいお酒です。しかし、栓を開ける時にコルクが勢い良く飛び出しすぎて家具や食器などを破損してしまった、という経験をされた方も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
フランスのランス・シャンパーニュ=アルデンヌ大学が行った実験によると、そうした危機を避けるためには、シャンパンのボトルを1時間以上前から冷蔵庫で冷やしておいて、開栓直前に取り出すのが良いようです。
この実験データは、今年5月に食品工学の専門誌であるJournal of Food Engineeringに掲載された論文(オープンアクセス)に含まれているもの。これによると、4℃の時にシャンパンの栓を抜いた時のコルクの射出速度がおよそ40km/hであったのに対し、18℃では およそ55km/hと、36%も向上していることがわかります。
温度に対するコルクの速度。Journal of Food Engineeringより引用。
論文では、複雑な物理計算を駆使した計算結果として提示されていますが、一般的に温度が高くなればそれだけ液体中に溶解できるガス量が少なくなることからも、この現象は直観的にイメージできるのではないでしょうか。当然、暖房のきいた部屋の中では、室温は20℃以上近くにもなっているのが一般的ですので、コルク栓はさらに勢いよく飛び出すことになります。
仕事帰りにシャンパンを購入して家で飲もうと考えている方は、少しガマンをして冷蔵庫で冷やしてから開けたほうが、思わぬ被害を出さずに済むかもしれません。
しかし、シャンパンをテーマとした科学論文というのは私も初めてみましたが、世の中には本当に色々な研究が存在しているものですね…。
ボイル=シャルルの法則。
にしてもコルクって、結構な初速で飛び出すんだね
コルクだと質量もそこそこあるし、そりゃ蛍光灯に直撃したら割れるわぁ
つか、速度で比較するよりエネルギーの方が読者に解りやすいよね。
E=(mv^2)/2なので、(55^2)/(40^2)=1.89と、おおざっぱに2倍弱の威力か……
飛ばすのに趣があると感じる人ではない場合は、コルク等の栓をしっかり持って、瓶の方を回すとかしたほうが安全に開けられるのでオススメ。
冷えるのが待ちきれずぬるいコーラを開けて、
泡を溢れさせたことがあれば小学生でも経験的に
わかりそうなもんだが…