いけさんフロムエル : 「ＭＩＸ」～一年生熱投！宝クジを買い始めた監督と迫る完全試合の危機！！

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あだち充のゲッサン連載「ＭＩＸ」第２０回です。

突然夏の甲子園ベスト８東秀高校野球部と練習試合をする事になってしまった明青学園野球部。
三番手投手として登場した投馬だったが、期待を裏切って東秀レギュラーの２・３・４番を３球三振に仕留めてしまう。
その一方で、相手の三田投手に善戦するもアウトに仕留められてしまった投馬・走一郎たち。
途中から観に来た父が５－０という状況に投馬が打ち込まれていると勘違いする一方、投馬の好調ぶりに投球イニングを延長する事を決める大山監督だったのだが…！？

騙されたとばかりに怒り心頭で家に戻ってきた投馬たちの父。
余計なものを見てしまったと怒る父だが、母は父から聞くまで隣で練習試合をしているとは気がつかなかったらしい。
「投馬が投げてたよ」
「あのバカ監督がおれに恩を売りたいんだよ、タダ酒にありつくためにな」
もう酒は飲ませないとばかりに家中のビールを飲み始める父。
五回までで５－０ならまだまだ点を取られると、息子のピッチングを全く信用していない父だったのだが…。
「相手はどこなの？」
そう言われて初めて対戦相手が去年の甲子園ベスト８でプロ注目左腕三田浩樹ほ擁する東秀である事に気がついたのだ！！

慌てて二階の窓から双眼鏡で試合を覗いた投馬たちの父。
「間違いない、東秀高校だ」
守備はレギュラーでマウンドにはエース三田浩樹。
正に普通にやって勝ち目がない相手と試合をしている事を理解する投馬たちの父だったのだが…！？

結局、家から試合を見る事になってしまった父ですけど、思えば学校はすぐ隣ですし、早めに帰宅出来ればいつでも息子たちの姿を見る事は出来るはずです。
そんな父が見た息子の出来は果たして想像以上だったのか？
あるいは試合が終わる頃にはいてもたってもいられなくなって再び学校に乗り込む事にでもなるのでしょうか…？

二度目の打席も簡単に仕留められてしまった走一郎と投馬。
「今日の最速だったな最後の球は…」
三振に仕留められた投馬だが、あるいは同じ投手として投馬だけには打たれたくないと感じたのか？
その一方で、六回まで誰も一塁を踏む事が出来ず、完全試合で負ける空気が漂ってきた様子。
「別に天下の三田浩樹にパーフェクトやられても驚きゃしねえけど…」
「それよりも…」
「代わってからあの東秀打線を当たり損ないのヒット一本に抑えてる、あの１年生投手の方がニュースでしょ」
七回の表もゼロで抑えた投馬。
そんな様子に何故打てないのかと疑問を持つ東秀顧問の米山だが、打てないのは的を絞らせないからであり、どうやらキャッチャー走一郎がかなり巧みに投げさせているらしい。

そんな中、代打攻勢に出る事にした大山監督。
「ヤケおこして宝クジを買い始めたぞ、あの監督」
投馬・走一郎に続き、一年生の駒と南郷をここで使う事にした様子。
「ま、同じ当たらないのなら、宝クジの方が、まだ――夢が…」
そんな事を言っているうちに大きく打ち上げた駒。
だが、結果はただの内野フライだった！？
「どうだ！誰よりも飛ばしたろ？」
風に乗ればフェンスオーバーだと主張する駒。
って、内野フライで自慢するとか、平和すぎるな（笑）。

続く南郷も大きく飛ばすも結局大ファール。
「いい当たりだったな」
とはいえ、いい当たりは必ずファウルになるコースであり、勘違いをしていないか心配する投馬だったのだが…。
何と、一転して今度はバントして来た！？
結局アウトにはなったものの、これには投馬たちも驚いた様子。
「意外と食えねえ奴…だな」
どうやらただ振り回す駒と違って南郷は頭も使えるバッターだったらしい。

そんな試合の最中、新体操の練習中に声をかけてきた春夏。
「え――っ、投馬くんが投げてるのに５点も取られたの？！」
驚く春夏だが、投馬に代わってからは１点も取られていないと聞き「おかしいと思った」と、納得した様子。
「――っていうか、わかってんの？！あの人」
「０点に抑えてる事を聞いても当然のような顔をしてたけど、投馬さんが投げてるチームがどこなのか？！」
アッサリした反応に驚く夏野ですが、結局大騒ぎしているのも彼だけの様にしか見えません（笑）。

投げ込み不足で球威は落ちてきたものの、走りこみは充分な為下半身は崩れていない投馬。
コントロールさえ間違えなければボールは野手の正面に飛び、順調にアウトカウントを稼いでいく投馬だったのだが…。

しかし、試合はついに８回を終わって依然として完全試合モードだった様子。
「野球は何回まででしたっけ？立花さん」
いよいよ最後の口撃に出てきた三田さんですが、普通に考えて今の明青が５点差を返せるとも思えません。
とはいえ、期待の一年生カルテットの活躍次第では詰め寄ることは可能か？
６回裏が投馬で終わったという事は最終回は兄弟に打順が回ってくるはずです。
それでランナーが出れば７回に代打に出た駒・南郷にチャンスが回ってくる訳で、もしかすると満塁でバッター南郷なんて場面もあるのかも知れません。

とはいえ、常識的に考えれば投馬がラストバッターになるというのが一番ありそうな線か？
果たして最終打席で立花兄弟ここに有りを示す事が出来るのでしょうか…？

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