JK「ただいま」女騎士「くっ…殺せ!」
- 2013年12月28日 22:10
- SS、神話・民話・不思議な話
- 16 コメント
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:10:54.66 ID:YRuiPLc50
JK「は?」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:26:51.36 ID:UHrUofnr0
スレ立て代行ありがとうございました
JK「いや……まずここ私の家なんだけど。お姉さんどっから入ったわけ? 不法侵入だよ」
女騎士「ふほ…し…? 訳のわからないことを!」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:28:33.47 ID:UHrUofnr0
JK「わけわかんないのはそっちでしょ。ていうか何その服きもっ」
女騎士「き、きもいだと!? これは我が国が誇る職人がその技術を奮ってできた素晴らしい鎧であり、また私が王から直々に譲り受けた、」
JK「あーはいはい」
女騎士「分かればいいのだ」
- 10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:30:43.31 ID:UHrUofnr0
JK「……おっぱい丸見えなんだけどわざと?」
女騎士「今から貴様らに蹂躙されるのだ。構うものか」
JK「え?」
女騎士「さあ煮るなり焼くなり好きにしろ」
JK「だから意味わかんないって。貴様らって、私一人なんだけど」
女騎士「なにっ!? いつの間に……そういえば景色も変わっているような」
- 11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:33:31.86 ID:UHrUofnr0
JK「……あー、もうめんどくさいわ。お腹すいたし」
女騎士「なるほど、私を生きたまま食おうというのか? ふっ……なかなか酷だな。だが何をされても私の心だけは屈しない!」
JK「晩御飯なににしようかなー」
女騎士「………………」グゥー
JK「………………」
女騎士「………………」
- 12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:38:08.02 ID:UHrUofnr0
JK「…………あんた、何か食べたいものとかある?」
女騎士「べっべつに腹など減っておらぬわ!」グゥゥ
JK「………………」
女騎士「……肉…」
JK「よし、いいよ。その代り買い出し付き合って」
女騎士「終ぞ殺されるのだ、どうとでもすればいい」
- 14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:48:03.35 ID:UHrUofnr0
JK「とりあえず服貸すから、着替えて」
女騎士「なっ……貴様は私に騎士の誇りを捨てろと!」
JK「文句言わない。そんな乳丸出しのコスプレ女連れていける訳ないでしょう」
- 18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 14:52:24.09 ID:UHrUofnr0
~数分後~
女騎士「これで満足か」
JK「……おっぱいの部分がパツパツだ」
女騎士「しかしこの衣服は存外着心地がいい。少し胸がキツイが」
JK「私は貧乳じゃない。ちょっと小ぶりなだけ」ブツブツ
女騎士「祖国にはなかった生地だ」
JK「キャラ設定深いね。まあ……とりあえず行こう」
- 21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:00:42.06 ID:UHrUofnr0
てくてく
DQN<ギャハハハハ
女騎士「敵襲か!?」
電車<ガタンゴトンガタンゴトン
女騎士「っ…!???!?」ビクビクッ
女騎士「な、なんだあの鉄の塊は!!」
JK「うるさい、鬱陶しい、黙ってて」
女騎士「しかし!」
車<ブロロロロロロ
女騎士「ひいいいいい!」シガミツキー
JK「マジで鬱陶しい」シガミツカレー
- 22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:07:43.02 ID:UHrUofnr0
スーパー
人<がやがやわいわい
女騎士「なんだここは……」キョロキョロ
JK「はい。あなたはこのカゴ持つ役ね」
女騎士「う、承った」
JK「お、牛肉が安い。買おう」
女騎士「牛だと!? そんな高級品…」
JK「いやあ、牛肉もピンキリだよ?
女騎士「卵があんなに……! あっちには野菜や果物が山積みになっている!」
JK「きょろきょろしないで、恥ずかしい」
女騎士「ここが理想郷か」
- 25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:11:36.23 ID:UHrUofnr0
帰宅
JK「ただいま。疲れた」
女騎士「大丈夫か?」
JK「誰のせいだよ、誰の」
女騎士「?」(首傾げ)
JK「くそう、あざとい」
- 26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:12:37.61 ID:UHrUofnr0
JK「調理を始めます」
女騎士「料理ならば私もできるが」
JK「えっほんと? じゃあ手伝ってよ」
女騎士「いいだろう」
JK「…誰かと料理するなんて、いつ振りかなあ」
女騎士「切って焼いたら完成じゃないか」
JK「ごめんやっぱり遠慮するわ」
女騎士「なに?!」
JK「あなたはそこでテレビでも見てて」
女騎士「どうやって使うのだ、この箱は」
JK「嘘でしょ…」
- 31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:24:15.05 ID:UHrUofnr0
TV<ナンデヤネン!
TV<ブワッハハハハ
女騎士「なにこれ、すごい」
TV<フタリハプリキュア
女騎士「おい! なんだこの箱! すごいぞ! 箱の中で人が喋ってる!」キラキラ
JK「ちょっ…いま炒め中だから後にして」
女騎士「女児が魔導士に!!」ワクワク
JK「あっちで待ってなさいって言ってるでしょ!!」
女騎士「……あ、ああ…」ショボン
JK「…………」
- 33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:28:20.62 ID:UHrUofnr0
JK「完成しました」
女騎士「美味そうな匂い……」
JK「今までどんな食生活だったのよ、あなた」
女騎士「わが祖国は、私が生まれたとき既に魔物たちからの度重なる蹂躙で、土地は痩せこけ、男では殺され、女も見目のいいものは慰み者にされ……」
JK「……そう」
女騎士「……いただきます」パク
JK「どうかな?」
女騎士「…………」パクパク
JK「ちょっと」
女騎士「美味い…! 美味い!」ポロポロ
JK「ちょっと、なんで泣いて…」
女騎士「こんなに暖かくておいしい食事は、生まれて初めてだ…」
JK「…ありがとう…」
女騎士「祖国の民にも、喰わせてやりたい…」ポロポロ
JK「………………」ナデナデ
- 36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:32:41.33 ID:UHrUofnr0
女騎士「なぜ、あなたは私にここまで良くしてくれるんだ?」
JK「さあ」
女騎士「あなたは我が祖国の民でもない。もちろん、オークの手下でもない。それなのに、明らかに奇異な存在の私を受け入れた?」
JK「浮いてる自覚はあったんだ」
女騎士「そりゃあ、町の様子を見ていて分かったさ。おかしいのは私の方なんだと」
JK「そっか」
- 40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:35:01.11 ID:UHrUofnr0
JK「私、一人暮らしなの」
女騎士「そうだな、この家はあなたしかいないようだ」
JK「お父さんもお母さんも、私を捨てた」
女騎士「………………」
JK「お金はたくさんあったから生活には困らなかったし、こうやって高校にも行けてる。友達も、多くはないけど出来た」
女騎士「……それで?」
- 41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:38:44.42 ID:UHrUofnr0
JK「だけど、どこか寂しかったのかもしれない。家に帰れば誰もいない寒い部屋が広がっていて、一緒に買い物をしてくれる人もいなくて、テレビを付けてもむなしく響くだけで、おいしいご飯をつくったって誰も喜んでくれなくて」
女騎士「そうか」
JK「だから、ちょっとだけ嬉しかったんだよ、きっと。ただいまって言ったとき…返事があって…」
女騎士「…………」
JK「まあ、返事っていうもんじゃなかったんだけどさ」
女騎士「あの時は申し訳ない…」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:46:00.07 ID:UHrUofnr0
JK「家に帰ればだれかが居て、一緒に買い物して、テレビの音に反応する笑い声が聞こえて、美味しいって言いながら料理を食べてくれて。嬉しかった」
JK「あなたの、"祖国は~"とか"オークが~"とか、ぜんぶ信じたわけじゃないんだけどさ」
女騎士「ああ」
JK「行くところ、ないんでしょ」
女騎士「……ああ」
JK「ここにいてもいいよ」
女騎士「いいのか? 私はこの土地について何も知らないし、知識や教養もない。迷惑をたくさんかけるだろう」
JK「それでもいいの。……お願い、一緒にいて」
- 47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:51:45.50 ID:UHrUofnr0
女騎士「私は、王に忠誠を誓った身だ。騎士としての使命を全うしなければならない」
JK「…………」
女騎士「祖国の平和を取り戻すために、魔物どもを殲滅しなければならない」
JK「そうだよね……ごめん、さっきの、忘れて」
- 49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 15:55:47.32 ID:UHrUofnr0
女騎士「だが」
JK「……へ」
女騎士「オークに殺される寸前だった命だ。一度死んだも同然。ここにいる私はあの時王に忠誠を誓った私ではない。生まれ変わり、あなたから恩を受けた私だ」
JK「えっと……?」
女騎士「受けた恩は返さねばなるまい。あなたが望むのならば、私はあなたの傍にいよう」
- 50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 16:01:55.20 ID:UHrUofnr0
JK「…ばか。最初からそう言えばいいじゃない」
女騎士「少しいじめたくなった」
JK「よし。明日のあんたの食事はなしで」
女騎士「そ、それは困る」
JK「……ふ」
女騎士「あ」
JK「え」
女騎士「笑った顔、初めて見た。……可愛いのだから、常にそうしていたらいいのに」
JK「…この、女たらしめ」
おわり
- 62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 16:14:10.55 ID:UHrUofnr0
胸囲格差社会
JK「これはね、箱じゃないの。テレビっていうの」
女騎士「なるほど。……で、この箱の中には小人が入っているのか?」
JK「全然わかってないね。あと小人は入ってない。電波に乗って映像が届いてる」
女騎士「でんぱ……えいぞう……それはなんだ?」
JK「いや、私もわかんない」
女騎士「そうか。お前にも分からないことがあるんだな」
- 64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/12/28(土) 16:15:40.21 ID:UHrUofnr0
JK「コメント一覧
-
- 2013年12月28日 22:17
- 平和で良かったわ
-
- 2013年12月28日 22:21
- 暖かい気持ちになった
-
- 2013年12月28日 22:23
- いいですわゾ〜
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- 2013年12月28日 22:25
- ラノベでやれ
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- 2013年12月28日 22:25
- 素晴らしいね
-
- 2013年12月28日 22:27
- すごく良いと思います
-
- 2013年12月28日 22:42
- 久々にこういうの読んだわ。オリジナルSSまた増えないかなぁ
-
- 2013年12月28日 22:48
- 女騎士の時点で変態を想像した俺は…
-
- 2013年12月28日 22:54
- いいねー 長さも丁度良い
-
- 2013年12月28日 23:05
- なんとゆー新ジャンル
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- 2013年12月28日 23:05
- 乙
ええはなしやった
-
- 2013年12月28日 23:06
- あら^~
-
- 2013年12月28日 23:26
- いい・・・
-
- 2013年12月28日 23:34
- 良いと思う
-
- 2013年12月28日 23:35
- 素直に良かった
-
- 2013年12月28日 23:40
- ええねこういうの
-
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