マルハニチロホールディングスの子会社アクリフーズ群馬工場の製造した冷凍

食品に「農薬」マラチオン(※)が混入していた事件で、両社は”毒性”の評価について、

説明が間違っていたと謝罪しました。

画像:【アクリフーズの冷凍食品】
アクリフーズの冷凍食品
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00260486.html

(※「マラチオン」は殺虫剤などに使用される農薬の一種)

31日未明、両社は記者会見を開き、毒性の評価を間違っていたと謝罪。

最も多い農薬が検出された冷凍食品のコーンクリームコロッケについて、体重20キロの子供が一度に

1/8以上を食べただけで、吐き気や腹痛などの症状が出る可能性があると訂正しました。

画像:【コーンクリームコロッケ】
コーンクリームコロッケ
http://www.beeboo.co.jp/shopdetail/4571268290596/

なお、両社は29日に60個食べないと急性中毒の症状は出ないと説明していました。

また両社は60個の急性中毒の基準を「実験で投与した動物の半数が死ぬ量」(LD50)としていまし

たが、厚生労働省が30日、この基準を用いるのは不適切であり、「健康に悪影響を及ぼさないと推

定される限度量」(急性参照用量=ARfD)を基準とすべきと指導しました。

マルハニチロの久代敏男社長は

「消費者に大きな誤解を与える情報を示した。深くおわび申し上げる」

と謝罪し、同社の基準選定責任者の佐藤信行品質保証部長は

「ARfDの知識がなかった。事前に厚労省や県にも相談していない。完全に失念していた」

と説明しました。

現在、両社は「農薬」が混入した原因を調査中で、群馬県も製造工場で立ち入り検査中ですが、30日、群馬

県は

「工場内で使用している薬剤リストに「マラチオン」がなく、高濃度で原材料に由来するものでもないことから製造工程で混入した可能性は低い」

と発表。

群馬県警は何者かが農薬を意図的に混ぜた可能性もあるとみています。

画像:【回収対象の市販品一覧リスト】
回収対象の市販品一覧リスト
http://sankei.jp.msn.com/affairs/photos/131231/crm13123111080006-p1.htm

■異臭苦情があった都道府県

千葉県、大阪府、愛知県、三重県、福岡県、東京都、岩手県、岐阜県、広島県、静岡県、長野県、神奈川県、秋田県、不明1

■製品から農薬マラチオンが検出された都道府県
福岡県、大阪府、愛知県、東京都、静岡県、神奈川県、不明1

(30日時点での報告)

動画:【マルハニチロ・アクリフーズ、冷凍食品混入「農薬」の”毒性”評価を訂正・謝罪】

「毒性」の評価について、最初の会見での説明が間違っていたことで別の問題を引き起こしています。

少量を食べただけで中毒症状の可能性があるというのは怖いですね・・

原因の特定が急がれます。