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毎年恒例のナショナル・ジオグラフィック・フォトコンテストが終了し、2013年度の入賞者が発表された。この一年で世界中で撮られたベストな作品の一部をちょっと拝見してみよう。
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コンテストには大きく分けて「people、places、nature (人、風景、自然・動物)」の3つの部門が設けられている。このコンテストのすばらしい特長の一つは、視覚に訴える優れた構図に加え、背景の重要性もしくは興味深さの二つを兼ね揃えた作品が選ばれるという点だ。
グランプリ、奨励賞いずれも美しく意味深長だ。単なる"風変わりな珍しい写真"とは一味違うソウダースの作品は、"急速に解ける北極の氷で生活しなければならない白熊"という危機的な状況も伝えている。タンの写真が伝えるのはワーキングマザーとその子供だけではなく、中国の急速な近代化が迫る小さな田舎町のたたずまいを表現している。
グランプリ及びNature部門/最優秀賞
「ハドソン湾で解けつつある海氷の下からこちらを見上げる白熊。その向こうでは記録的な暖かい天候が続く中、ぼんやりと光る大気を背景に沈みゆく真夜中の太陽が赤く光る。今は白夜なのだ。世界最北端のカナダのマニトバ州に生息する白熊は、温暖化と解氷によって特に深刻な絶滅の危機に瀕している。」写真及び説明:ポール・ソウダース
Nature部門/奨励賞
「晴れた平原で鳥の群れに出会う。無数の白鷺が舞い踊る。ハンガリーのドナウ川の干潮域にて。」写真と説明:Reka Zsimon
Nature部門/奨励賞
「故郷から遠く離れ、トロント動物園の冬の終わりの寒さから逃れられないインドサイ」写真と説明:Stephen De Lisle
Nature部門/佳作
「ハンガーで営巣する東京に生息するカラス。こういった大都市では樹木が少なく、カラスが巣を作るのに必要な天然の材料が不足している。結果的に彼らは時折近くの住宅に暮らす人々のところからハンガーを持ち去り、それらを用いて丁寧に巣をこしらえる。完成した巣はまるでリサイクルをテーマにしたアート作品のような仕上がりになる。」写真と解説:ヨウスケ・カシワクラ
Places部門/最優秀賞
中国の経済成長の波に押され、この古い町(老城区。中国語で古い町を指す。 )はまもなく新しい町に姿を変えるだろう。それは同時にこの美しく素朴な風景がまたたく間に失われることを意味する。私は2012年の夜も明けきらないほどの早朝に、子供が入っている籠を背負うワーキングマザーが、その深い霧の中を通って行く姿を撮影できたことを嬉しく思う。」写真と解説:アダム・タン
Places部門:奨励賞
「私がビーチ沿いの高速道路でドライブしてた時、誰もいない浜辺で日光浴をする牛達に気づきました。初めは何かと思いましたが、本物の牛がひなたぼっこしてたんです!!かなり離れた場所に駐車しないといけなかったので、35度を超える浜辺に沿って歩くはめになってしまいました。でも絶対その眺めを撮る気でいたのでそれも気になりませんでした。彼らに近づく時には怖がらせないように気を配って、良い一枚を撮ろうと熱い砂の上を腹ばいで進みました。そして見事やり遂げたんです!頑張ったかいがありました!」写真と解説:Andrew Lever
Places部門:奨励賞
「私がこの景色を目にした時に感じた不気味な雰囲気は説明し難いものです。私は巨大な嵐を何百kmも追跡して"何か特別な一枚を撮れたら"と思ってましたが、この光景にはギョッとしました。この世のものとは思えないミルキーグリーンの水は、水面に落雷した際に電磁気がもたらす自然現象です。そこは雨は降っておらず風もさほどありませんでしたが、はるか遠くの空は電気を帯び、普段はカラカラに干上がり"枯れ果てた木々の墓場"になってる湖底に向けて猛烈な怒りをぶつけていました。最高の作品の一つに入る珍しい連続写真を撮ることができました。」写真と解説:Julie Fletcher
People部門:奨励賞
「これはデンマークのフュン島に住む一卵性双生児(ニールズとエミール、共に15歳)のポートレートです。"自分以外の人と強い結びつきを持ち、しばしば自分自身を個、つまり'me'と考える代わりに'we'と考える人々"を表現する写真シリーズの一つです。この写真では、家族の間における双子の兄弟の"異なる役割"を表そうとしたものです。」写真と解説:Cecile Smetana Baudier
People部門:奨励賞
「世界屈指の大都市NYに生まれたアラビック。市内ブロンクス区のただ中で育ち、学校に通う。彼女が13歳になると、父親は彼女を家族の住む小さな町Bajakunda(西アフリカのガンビア共和国)へ送り込んだ。現在彼女は電気も届いておらず、最寄りの都市からバスで2時間かかるような場所で暮らし、早朝から夜遅くまで働く日々を送る。ここを離れるチャンスは無い。この小さな町で正式なアメリカのパスポートを持っているのはアラビックだけだ。しかし彼女は周囲の人々が憧れるそのパスポートを使うことはできない。家族のしきたりがあるせいだ。」写真と解説:Maurin Bisig
People部門:奨励賞
「愛車を運転し、一時停止場で車を止めた私のガールフレンド。」写真と解説:Michele De Punzio
People部門:奨励賞
「この写真は私の取り組んでいる写真シリーズ、"Frumoasa(フルモアサ。ルーマニア語で"美"を意味する)"の一部で、ラウレンティウとその家族を中心にした作品です。私がベルギーのゲント・ダンポールト駅近くの線路わきの掘っ建て小屋で暮らす彼らに会ったのは2012年12月のことでした。彼らは日常のあらゆる種類の問題に対処しなければならず、正規の住所が無いために行政上の問題や、まともな仕事に就けないなどの困難を抱えています。そんな住居が愛味な状況下にありながらも、この一家は愛情たっぷりで仲良く幸せに生活しているのです。」写真と解説:Aurelie Geurts
People部門:奨励賞
「夕暮れのダッカ(バングラデシュの首都)にて。ゴミ捨て場から煙が立ち上る中、ブリガンガ川のそばで風船で遊ぶ少年。」写真と解説:Andrew Biraj
via:boredpanda・原文翻訳:R
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コメント
1. 匿名処理班
ナショジオはノンフィクションチャンネルを謳っているくせに
CM枠がうそくさいダイエットサプリばっかりなのはどうなのか
2. 匿名処理班
13歳まNYで生活してたのに急に電気の通ってない場所国に移住とか辛すぎる。。。
テレビもゲームもあってNYがすぐ横にある様な都会で育ったのにこれはひどい。
3. 匿名処理班
※2
ジュン、裏で水汲んできてください!
4.
5.
6. 匿名処理班
白黒に逃げる奴
7. 匿名処理班
People奨励賞のガールフレンド写真は何で選ばれたのか分からん
選考理由を聞いてみたい
8. 匿名処理班
白黒だからおしゃれですね
コルクのボードにピンで刺したいです
ところで
雷のミルキーな水って何か科学ですかね
9. 匿名処理班
もう一枚なかったっけ?女の子のやつ
10. 匿名処理班
牛のひなたぼっこの写真で、中空に飛んでるものは何?
11. 匿名処理班
※10
形的にパラグライダー。