楓「お父さんって活躍してるの?」虎徹「え?」
- 2014年01月05日 17:40
- SS、TIGER & BUNNY
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:10:32.61 ID:hOcsARW80
楓「お父さんってさ、いっつもバーナビーさんの足を引っ張ってばかりじゃない?」
虎徹「い、いやあそんなことはないぞ!」
楓「この前もやっとテレビに映ったと思ったらバーナビーさんにお姫様抱っこされてたし」
虎徹「う、いやあれはな楓」
楓「わかってるけど……なんかね」
虎徹「……すまんな、パパ恰好悪くて」
楓「バーナビーさんに迷惑かけてるんじゃないかって」
虎徹「あ、そっち? そっちの心配?」
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:11:28.72 ID:hOcsARW80
楓「だいたいワイルドタイガーってランキングでもここ数年はずっと下の方だったし」
楓「もしかしてみんなに迷惑かけっぱなしだったんじゃないのかなって」
虎徹「い、いやあ、そんなことは……パパも結構頑張ってだなあ。それにほら! 一次リーグの最後は上位にだな!」
楓「それはバーナビーさんと一緒だったからでしょ。頑張るのと迷惑かけてるのは別だよお父さん」
楓「そもそもお父さん他のヒーローさんとは結構仲良かったの?」
虎徹「おお! そりゃもう!」
楓「ふぅ~ん、また嘘つくんだ」
虎徹「はい!?」
楓「だって仲良かったなら今日お父さんの誕生日なんだしみんなお祝いにきてくれるんじゃない?」
虎徹「い、いや今日は楓が電話くれるっていうからだな、ぜーんぶキャンセルしたんだ」
楓「じゃあ確かめてみてもいい?」
虎徹「え」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:12:32.93 ID:hOcsARW80
楓「私が直接そっちに行ってヒーローさん達に聞いてみるね」
虎徹「ええ? い、いやしかしだな!」
楓「嘘じゃないならいいよね」
虎徹「あ、あいつらもヒーローとして忙しいだろうし」
楓「ヒーローならファンには会ってくれるよ。それにお父さんが本当にみんなに人望があったなら娘の私に一目会うくらい時間を作ってくれるはず」
虎徹「おいおい本気なのか!?」
楓「なんでそんなに心配してるの? やっぱり嘘なの?」
虎徹「い、いやそうじゃなくてだな。来るってお前……結構遠いぞ!」
楓「大丈夫! 一人で行ったことあるの知ってるでしょ!」
虎徹「い、いやでも……せめて迎えに」
楓「大丈夫だったら! じゃあそのうち行くから!」ガチャ
虎徹「あ、おい! 楓!? 楓!? せめていつ来るかだけでも……!」ツーツー
楓「……仕方ないじゃない。こうでもしないと、お父さんと中々会えないんだもん」
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:16:38.03 ID:hOcsARW80
楓「さてと、ようやくシュテルンビルトに着いたわ」
楓「パパに連絡を取るのは最後にして一応他のヒーローさん達に話を聞いてみよう」
楓「……」クシャ
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楓「……私、ヒーローになりたいって言ったら、お父さんなんて言うかな」
楓「ま、まあついでに不精なお父さんの部屋も掃除してあげよっと!」
楓「どうせ本当はそんなに親しい人たちなんていないんだろうし」
楓「そこは嘘つかなくてもいいのに」
楓「お父さんは、それだけで……お父さんなんだから」
楓「えっと、まずは誰に連絡を取ろうかな……やっぱりここはバーナビーさんかな」
楓「バーナビーさんの連絡先だけは教えてもらってるし」
楓「ついでにサインもらおう。ついでに、うん」
- 9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:19:37.37 ID:hOcsARW80
バーナビー「やあ楓ちゃん、久しぶりだね」
楓「お久しぶりです」
バーナビー「今日は急にどうしたんだい? 虎徹さんに内緒で、なんて」
楓「え、えっと実はお話を聞きたくて」
バーナビー「なんだい?」
楓「え、えっと、バーナビーさんはお父さんと仲は良いですか?」
バーナビー「え? 急になんで?」
楓「お、お父さんが迷惑かけていないかなって」
バーナビー「ああ、そういうことか」
楓「い、今はお世辞とか抜きで聞きたいんです!」
バーナビー「んー、そうだな。最初は確かになんだこの人って思っていたよ」
楓(やっぱりお父さんの嘘だったのね)
- 11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:22:40.53 ID:hOcsARW80
バーナビー「あの人はいつも頼んでもいないお節介を焼いて来るし」
楓「……」
バーナビー「自分勝手に勘で動こうとするし」
楓「……」
バーナビー「人の話は聞かないし」
楓(お父さん、全然だめじゃない)
バーナビー「でもね」
楓「?」
バーナビー「僕はそんな虎徹さんだから信じようって気になれるようになったんだ」
楓「え?」
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:26:29.52 ID:hOcsARW80
バーナビー「虎徹さんはさ、スタイルは確かに古臭いし、今は能力の減退によって活躍の場も減ったよ」
バーナビー「でもあの人の良さは今も変わらない」
楓「良さ……?」
バーナビー「何ていうんだろうね、つい気持ちを開きたくなる心地よさって言うのかな」
バーナビー「いつも軽薄そうなのに、実際すごく責任感のある人だよ」
楓「あの、お世辞は……」
バーナビー「お世辞じゃないよ。どこが良いって聞かれるとすぐに答えられる人はきっといないと思う」
バーナビー「でも僕の知る限りレギュラーヒーローの中で虎徹さんを悪く思う人はきっといないと思うよ」
楓「ええっ? じゃあ他のヒーローと仲が良いってのは本当なの?」
バーナビー「うん、あの人はもしかしたら唯一……どのヒーローとも分け隔てなく接して誰とでも話せる人かもしれない」
バーナビー「僕たちは結局ライバルでもあるからね。どうしてもそれを意識してしまうけど、あの人はいつもそんなことは二の次だった」
バーナビー「最初は僕もそれで衝突してたけど、今は虎徹のやり方をすごく尊敬しているよ」
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:31:00.19 ID:hOcsARW80
楓(信じられない……あのバーナビーさんがここまで言うなんて)
楓(やっぱりお世辞なんじゃ……ううん、きっとそうよ。他の人に聞いてみればわかるはず!)
バーナビー「こんなところでいいかな」
楓「えっと、その」
バーナビー「まだ何かあるのかい?」
楓「もう一つ相談が……」
バーナビー「相談?」
楓「……もし、私がヒーローになりたいって言ったらお父さんはどう思うでしょうか」
バーナビー「……ヒーローになりたいのかい?」
楓「え? あ、その……少し」
バーナビー「どうして?」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:34:56.58 ID:hOcsARW80
楓「え? あの……それは」
バーナビー「もしも半端な気持ちならやめておいた方がいい」
バーナビー「きっと虎徹さんも同じことを言うと思うよ」
楓「え?」
バーナビー「ヒーローは……そんなに安い職業じゃないんだ」
楓「……」
バーナビー「特に君は……ヒーローにはなるべきじゃないのかもしれない」
楓「そんな……」
楓「……」
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:38:57.93 ID:hOcsARW80
楓「まさかあんなこと言われるなんて思ってなかったな」
楓「てっきり応援してくれると思っていたのに」
楓「うぅ」
楓「でもとりあえず他のヒーローさんの連絡先を教えてもらえた」
楓「次はスカイハイさんにしよう」
楓「ああ!? サインもらうの忘れてた!」
楓「最後そんなこと言いにくい雰囲気だったもんなあ」
楓「しょうがない。これは後でお父さん経由でお願いしよう」
楓「えっとスカイハイさんは、と」
- 20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:43:10.72 ID:hOcsARW80
スカイハイ「やあ! 君が連絡をくれた楓ちゃんだね! 久しぶりじゃあないか! こんにちは、そして、こんにちは!」
楓「ご無沙汰しています。その節はお世話になりました!」
スカイハイ「いやいや、こちらこそ助けてもらったからね。それで話というのは?」
楓「はい、実はいくつか聞きたいことがあって……」
スカイハイ「聞きたいこと? 私で良ければなんでもお答えしよう」
楓「お父さんは、ヒーロー達の中ではどんな存在だったんでしょうか」
スカイハイ「タイガー君かい?」
楓「足手まといだったとか」
スカイハイ「いやいやとんでもない。彼はヒーローの中のヒーローだったよ」
楓「え……?」
スカイハイ「私の知る限り、彼以上のヒーローはいない」
- 21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:49:22.12 ID:hOcsARW80
楓「だってランキングじゃ……それにいつも失敗ばかりで……」
スカイハイ「それは……彼が僕らの中で唯一ポイントに拘らなかったからだ」
楓「どういう、ことですか?」
スカイハイ「僕らはスポンサーのもと、ヒーローTVに出演して競う形でヒーローをしている」
スカイハイ「その為君も知ってのとおり活躍に応じてポイントが加算され順位をつけられる」
スカイハイ「だが彼のモットーは目立ってポイント稼ぐことではなく飽くまで事件解決、平和への渇望だった」
スカイハイ「無論我々とて市民の安全は第一だ。だが誰もがアピールすることは忘れない」
スカイハイ「しかしタイガーくんは違う。アピールすることを二の次にして助けることを選ぶ」
楓「そういえばお父さんだけ決め台詞とかほとんど聞いたことがない」
スカイハイ「そう、僕らはたいてい一つの事件に一回は言うがね、彼はそんなに使わない」
スカイハイ「口にするものは少なかったが、我々ヒーロー達の中ではそんな彼の生き方を尊敬していたよ」
スカイハイ(スポンサーやTV局には文句を言われてたことは……うむ、秘密にしておこう。そして、秘密にしておこう!)
- 22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:54:08.20 ID:hOcsARW80
楓「あの、ところでもし私がヒーローになりたいって言ったらどう思います?」
スカイハイ「む? 君はヒーローになりたいのかい?」
楓「え、えっとその、か、考え中です」
スカイハイ「ふむ」
楓「ネ、ネクストになったからには……そういうのもありかな、って」
スカイハイ「その心意気やよし!」
楓「! じ、じゃあ……!」
スカイハイ「しかし」
楓「?」
スカイハイ「タイガー君とはよく相談した方がいいだろうな」
楓「あ……」
スカイハイ「全てを決めた上で挑戦し、仲間になるのならその時は歓迎しよう!」
楓「……はい、ありがとうございます」
- 23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/05(日) 00:58:41.91 ID:hOcsARW80
楓(スカイハイさんまでお父さんを……)
楓(う、嬉しいけど、でも本当にそうなの?)
楓(えっと、次は折り紙サイクロンさんか……)
楓「この人は結局どういう人なのかよくわからなコメント一覧
-
- 2014年01月05日 18:12
- とっととブルーローズと結婚しろって感じ
-
- 2014年01月05日 18:14
- カリーナにハムエルフが憑依してるんですがそれは…
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- 2014年01月05日 18:27
- 懐かしいな…!
映画も見よう。
-
- 2014年01月05日 19:09
- 懐かしい
楓ちゃん何だかんだ言ってファザコンだし父親に似て男前だと思うの
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- 2014年01月05日 19:29
- 続編マダー?
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- 2014年01月05日 19:37
- 昨晩劇場版やってたの観たよ!
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- 2014年01月05日 19:42
- 良い話だった。
タイバニみたいなおっさんが主人公のアニメをまたどっかの会社が作ってくれないかなぁ。
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- 2014年01月05日 19:57
- ああなつかしや
すぐに目立たなくなっちゃったけどすげえ面白かったなぁ…
おっさんかっこよかったし話も面白かった
一期は特に最高だったな
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- 2014年01月05日 20:14
- こうゆうおっさん大好き
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- 2014年01月05日 20:14
- 楓ちゃんの信頼がなさ過ぎてw
しかしなぁ、二期の最後を汚されたのは誰を憎めばいい? 過去でも自分自身でもないのは確かなんだけども。
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- 2014年01月05日 20:26
- ※10
ものがたーりーは♪ってオイコラw
ライジング何だかんだで楽しみだわ
虎鉄の能力は弱体化してるんじゃなく変質してるだけであって欲しい…
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- 2014年01月05日 20:30
- 月華の剣士
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- 2014年01月05日 20:52
- ホァンちゃんは虎徹のことタイガーって呼んでた
タイガーでさん付けは折紙だけだな
平等に君を付ける人もいるけど
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- 2014年01月05日 21:34
- 映画やるらしいね
観に行こうかな
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- 2014年01月05日 21:53
- スカイハイが空気を読んでいる…だと!?
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- 2014年01月05日 22:13
- 二重持ちだった藤原さんと同じ眼の色に変わったから弱体化と思わせて変質であって欲しい。
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- 2014年01月05日 22:17
- 昨晩テレビで映画やってたのを見てからちょっとはまった
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