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【タイムマシン】探検家が「100年前に南極に残した写真のネガ」が発見、奇跡的に復元される | DDN JAPAN

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【タイムマシン】探検家が「100年前に南極に残した写真のネガ」が発見、奇跡的に復元される

 
 
 
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今から100年前『南極探検の英雄時代』

各国が最後の秘境を目指し過酷なレースを繰り広げていた

世界初の南極大陸横断を目指し、1914年にイギリスのプリマスを出航した探検家 アーネスト・シャクルトン(Ernest Shackleton) 率いる「帝国南極横断探検隊」のエンデュアランス号は、1915年に大陸まで320キロの洋上で氷塊に囲まれ座礁してしまう

そのまま10ヶ月間漂流を続けたが、南極の春に緩み出した氷の打撃で船が崩壊を始めたために撤退を決意。徒歩で氷上を、ボートで氷洋上を渡り、時には標高2,000mを越える山脈を越えて約1年8ヶ月にも渡る漂流の末に約1300km先のサウスジョージア島に到達。生還ということだけでも奇跡的だが、なんと27人が全員生存という偉業を成し遂げ、シャクルトンは優れたリーダーとして賞賛される

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発見されたネガは塊状になっていたため、写真修復に多くの時間を費やした

2010年、ニュージーランドに拠点を置く南極遺産基金のチームが、1908年に建てられた補給基地の床下から「氷の層に包まれた木箱」を発見。そのなかにあったネガを一枚一枚慎重に剥がし、クリーニングを行い、金型を外し、ニトロセルロースの画像層を統合したところ

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帝国南極横断探検隊の補給部隊「ロス海支隊」のクルーたちの姿が1世紀という時を経て我々の前に現れた

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シャクルトン隊とは反対の航路で南極へと向かったロス海支隊のオーロラ号も、嵐により沖合に吹き流され座礁

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岸に取り残された19人の隊員は「自分たちの行う食料基地設営が本隊のシャクルトンの生死を分ける」という使命感のために、想像を絶する過酷な状況にも関わらず基地に補給基盤を設置する目標を達成し、シャクルトン隊が撤退を余儀なくされたのを知らぬまま彼らを待ち続けた

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1916年12月、シャクルトンは座礁したロス海支隊の救出に向かうこととなるが、指揮官のアエネアス・マッキントッシュ(Aeneas Mackintosh)、この撮影を行った写真家 アーノルド・スペンサー=スミス (Arnold Spencer-Smith)を含む3人が帰らぬ人となる

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現在、南極遺産基金は南極海のロス海地域に拠点を構築。20世紀初頭の探検家たちが遺した偉大な足跡を長期的に保護するため、国際社会を代表して活動を行っている

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