2013年12月中旬、クリエイティブメディアが直販限定でBluetooth多機能スピーカーSound BlasterAxx AXX 200を発売しました。先着で200台については、30日間の使用期間中に「満足できなかったら全額返金!」キャンペーンを実施するほどの自信作。さっそく試してみました。
Bluetoothスピーカーはオマケと思えるほどの多機能
Bluetoothスピーカーは、出力、再生・停止などのコントロール、そしてマイク入力の機能が一般的です。これらの機能はA2DP(ワイヤレスステレオ)/AVRCP(リモートコントロール)/HFP(ハンズフリープロファイル)といったBluetoothプロファイルによって作動しています。音楽を聴いたり、映画を観たり、ハンドフリーで通話をするなど、通常だとこれだけで十分なのですが、Sound BlasterAxx AXX 200は加えて、PCやMacにUSBで接続して音源としての「SoundBlaster」、メガホン機能の「Super Megaphone」、ボイスチェンジャーの「VoiceFX」、microSDカードを使った「ミュージックプレイヤー」(WMA/WAV/MP3に対応)/「ポータブルカラオケ」、そしてこのmicroSDカードに対して録音もできます。
更に面白いのは、パーティーなどで注目を集めるための「サイレン」、そして内蔵しているバッテリーを使って、モバイルデバイスを充電もできます(5V1A出力)。もうこうなってしまうと、Bluetoothスピーカーはオマケではと思えてしまいます。
Sound BlasterAxx AXX 200
外形寸法(幅x奥行x高さ) | 約72.3x64x200.6mm | |
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重量 | 約0.5Kg | |
インターフェイス | USB 2.0、Bluetooth 2.1+EDR(通信距離約10m) | |
Bluetoothプロファイル | A2DP、AVRCP、HFP | |
オーディオコーデック | SBC、aptX、AAC | |
内蔵マイク | 無指向性クアッドアレイマイク | |
オーディオ入力 | Aux入力/外部マイク入力端子 (3.5mmミニステレオ) |
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オーディオ出力 | ヘッドホン出力端子 (3.5mmミニステレオ) |
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端子 | Aux入力/マイク入力端子 ヘッドホン出力端子 外部機器充電用USB出力(5V1A出力) microSDカードスロット マイクロUSB端子 |
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電源 | 内蔵充電式リチウムイオンバッテリー(最大約15時間) USBパワーアダプター(5V2.1A) |
主な仕様は表を参照してください。対応しているオーディオコーディックはSBC/aptX/AACとフルサポート。aptXやAACでは、送信側も対応していれば、標準のSBCと比較してハイクオリティの再生が可能です。また、無指向性のクアッドマイクを搭載していますので、どの位置から話してもうまく音を拾います。
特徴的なのはそのルックスです。多くのBluetoothスピーカーは、ステレオ感を得るため、スピーカーを左右に離して配置していますが、このSoundBlasterAxx AXX 200は、掲載した写真からも分かるように縦長です。
フロント / リア
フロントにあるスピーカーは「スタックステレオスピーカーデザイン」と呼ばれ、配置は上下に積まれそれぞれ少し左右に向いています。
リアは、上のメッシュ部分にリアマイク / 電源ボタン / 再生一時停止ボタン / 前・次 / 音声録音・再生 / マイクON・OFF / シャッフル・リピートオール / メガホンON・OFF / 低音用チューブ/ microSDカードスロット / 外部機器充電用USB / ヘッドホン・マイク端子 / Micro-USBと並びます。
電源ボタンは約2秒長押しするとBluetoothのペアリングモードになり、フロントの青いLEDが点滅します。約5秒長押しで電源OFFです。
トップ / NFCでタッチしてペアリング
トップパネルは、静電式タッチコントロールでスムーズに機能します。中央はボリュームとVoiceFXのプリセット選択、周囲のボタンは、マイクミュート・VoiceFX・スクロールダウン / 通話・VoiceFX・スクロールアップ / VoiceFX ON・OFF / ノイズリダクション・サイレン ON・OFF / SBX Pro・VoiceFX ON・OFF / スピーカーミュートとなります。
リア向かって左側にNFCマークがあり、NFCによるBluetoothのペアリングにも対応しています。Nokia Lumia 920で試したところうまく機能しました。
持ったところ
冒頭に書いたように、メガホン機能やカラオケ機能もありますので、持って使うケースも考えられます。サイズ的にはこのような感じです。マイク替りとしてはギリギリでしょうか。何とか手に収まる範囲です。またカバンやバッグにも収納可能でしょう。
メガホンは、リアのメガホンボタンをONして、マイクに向かって話します。サイレンは、メガホンボタンをONにして、トップのノイズリダクションボタンを二回タップすれば鳴ります(もう一回タップでOFF)。最大出力時は、かなり強烈な音となりますので、公共の場はもちろん、自宅などでもお勧めしません。
オプションのドッキングベース / 本体裏
本体リアにあるMicro-USBから充電できますが、オプションとして置くだけで充電できるドッキングベースも用意されています。ドッキングベースを使う時には、本体裏側の丸いパネルを外す必要があります。
本体裏のパネルを外す / 合体時
外すと端子がでてきます。バッテリー駆動で最大約15時間使えますので、屋外へ持ち出したり、屋内で都合の良い場所へ一時的に置いたりした後、ドッキングベースの上に置くだけで充電が始まり、取り扱いも簡単です。
iOS、Android、Windows、OS Xフルサポート
本体だけでも十分多機能なのですが、無料のアプリケーションを使えば、iOS/Android/Windows/OS Xからコントロールも可能です。iOSとAndroidはBluetooth接続時、WindowsとOS Xに関してはUSB接続時に有効となります。iPhone版、ホーム / SBXプロファイル / SBX編集
ホーム画面には、SBXプロファイル/CrystalVoiceプロファイル/バッテリー/リモート、そしてメイン/プレイヤー/アラーム/リソースと並んでいます。SBXプロファイルは、ミュージック/ムービー/ゲームの3つのカテゴリに3つずつプリセットがありますが、編集機能を使って好みのサウンドにも設定できます。
iPhone版、CrystalVoiceプロファイル / バッテリー / リモート
CrystalVoiceプロファイルは、音声通話/VoiceFocus/VoiceFXのプリセットです。SBXプロファイル同様、編集機能で調整できます。バッテリーはバッテリーの状態表示、リモートは、トップパネルのコントロールをモバイルデバイス側で操作するものです。
OS X版、ホーム / SBXプロファイル
OS X版、CrystalVoiceプロファイル / スピカー・ヘッドホン
OS X版、ミキサー / 高度な設定
WindowsとOS Xは、先のモバイル版の機能に加え、スピーカー/ヘッドフォン、ミキサー、高度な機能が追加され、音源として十分使えます。
肝心の音質は、USB接続とBluetooth/AACで試しましたが、1万4800円という価格を考えると無難なところでしょうか。癖の無い中域を中心に、低域と高域をバランスよくつないだ感じです。パワーは十分にあり出力不足になることは無いでしょう。
スピーカーが上下に積まれている関係上、ある程度幅を持つBluetoothスピーカーよりはステレオ感がありません。逆にフットプリントが小さいので、場所を選ばず設置できるのが利点です。
Bluetoothスピーカー以外のプラスαの部分に興味があるかどうかで評価の分かれそうなガジェットと言えるでしょう。