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http://japanese.engadget.com/2014/01/21/de-ios-android-win-8/


マイクロソフトがタクシー会社横断配車アプリ「スマホ de タッくん」開発協力、iOS / AndroidとWin 8対応 - Engadget Japanese

東京ハイヤー・タクシー協会が、タクシー会社を問わずにタクシーを手配できる共通配車サービス「スマホ de タッくん」を2014年1月21日から開始しました。

これは、スマホやタブレットから同名の専用アプリを使って、会社を限定せずに一番速く来てくれるタクシーを呼べるというもの(目安としては5~6分以内)。ユーザーからの声が多い「会社は問わないから、なるべくすぐにタクシーを呼びたい」という要求に応えたサービスです。

アプリはiOSとAndroid、Windows 8の3バージョン、対応するタクシー台数はエリア内約45%を予定


専用アプリの対応OSは、iOS、Androidに加えてWindows 8(ストアアプリ)を加えた3種類。いささか唐突にWin 8ストアアプリが入っているのは、このシステムをマイクロソフトが開発に協力したからですが、一方でWindows Phoneは対応を見送られています。

団体名に「東京」と付くことからそれとなくおわかりのように、サービスは東京23区と武蔵野・三鷹両市に限定されています。また現時点で対応する配車台数は、約6500台。会社ごとの内訳としては、日本交通が約3300台に、大和自動車が約2400台、共同無線が約500台に、チェッカー無線を使用するタクシーの一部約300台とされています。2014年4月中には、日の丸自動車やグリーンキャブなどが加わり、計9200台にまで拡大する予定です。

この数字は発表会(後述)で「エリア内の全車両のうち約45%」と発表されていますが、「東京都にあるすべてのタクシー会社が対応しているわけではない」点は使う際に知っておきたいところです。


アプリのレスポンスは上々、しかし配車料金には注意

アプリを使ったサービスであるからには、あれこれ言うより使うのが一番......ということで、実際にiOS版をiPad miniで使い、タクシーを手配してみました。



まず起動すると表示される、中央にイメージキャラ(これが「タッくん」です)が描かれた「タクシーを呼ぶ」ボタンをタップ。すると自動で位置情報を元にした近辺の地図が表示されるので、地図上でタクシーを呼びたい場所を指定し、「乗車場所を指定する」をタップします。



すると地図が拡大して停車位置指示になるので、「この場所へタクシーを呼ぶ」をタップ。続く注文入力画面で、建物名の入力や車を付ける場所(大きな建物の場合)などを指定します(初回使用時はここで、タクシーを呼ぶ人の名前や使用規約の同意手続きがあります)。


確認ダイアログで「注文する」をタップすると、サーバーが自動で近くのタクシーを検索し、手配。検索終了後に手配された会社と無線番号、そして車のおよその現在位置を示す地図を表示します。

手順自体はかなり簡単でレスポンスは軽快ですが、現状では、注文結果画面の到着予定時刻を表示しない点や、注文結果を閉じてしまったら再表示できない(配車した車の地図を再表示できない)点など、いくつか気になる点もありました。

気になる結果ですが、最初に呼んだ車が15分ほど経過しても来なかったので再手配しようかと思ったら、タクシーがちょうど到着。運転手さんに「反対側の道路で7分ほど待ってしまった」旨を謝られました。こうした細かな点は電話で呼んだ場合と変わらないようです。

そして忘れてはならない注意点としては、タクシーの迎車料金が掛かる点。今回は大和自動車なので400円が運賃に加算されています。また、クレジットカードや電子マネーの対応は、当然ながら配車されたタクシー会社固有の制限が掛かります。

ただし、こうした細かな問題はありますが、一番重要な「呼んですぐに来てくれるかどうか」という点では、アクシデントを除けばしっかり役目を果たしてくれました。時間に関しても、待った時間を除けば5~6分以内という目安に合っています。日時とともに改良が進んでいけば便利なサービスとなりそうな手応えがあります。

記者発表会ではタクシー会社代表とマイクロソフト樋口社長のレア(?)ショットも



なお同日にサービス開始を告知すべく、東京ハイヤー・タクシー協会は日本マイクロソフトと共同で記者会見を開催しました。マイクロソフトは、システムのサーバーをWindows Azure上で構築し、またクライアントアプリの開発を担当した点をアピールしています。記者会見では、発表会場となった日本マイクロソフト本社前に実際にタクシーを呼び、開発に協力した日本マイクロソフトの樋口社長とタクシー会社6社代表が記念撮影をするというデモンストレーションも行いました。

同協会では今回のサービス開始を東京オリンピックに向けての取り組みとしても位置づけていますが、質疑応答では日本語以外のアプリはまだ開発中など、いくつか課題があることも伺わせました。

しかしこういった課題はありつつも、とにもかくにも「会社を問わずに、タクシーに来て欲しい」というユーザーの希望に直球で答えるアプリが出てきたのは、まずは喜ばしいことと言えるでしょう。今後はさらなるアプリの洗練や(もちろん別サービスになるでしょうが)東京以外での類似サービス開始など、今後の発展を期待したいところです。