佐天「バイツァダストで爆弾にされる能力かぁ……」
- 2014年01月23日 12:00
- SS、ジョジョの奇妙な冒険
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- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 17:58:19.60 ID:5sFu3okd0
仗助「スイッチを押させるなァァァ――――――!!!」
吉良「いいや、限界だ! 押すねッ!! 今だッ!!」
カチッ
ドゴォォォォオオオオオオン
―――
吉良「……ふふ」
吉良「はははははは!! やったッ! 発動したぞ!!」
吉良「これで私は、もう奴らと『出会う』事すらなくなった……フフフ、私の完全勝利だ」
吉良「……しかし、ここは何処だ? 一時間前なら私は通勤途中の筈だが……こんな道、杜王町にあったか?」
吉良「……『違う』……ここは、杜王町じゃあないッ!?
なんだ、何が起こったんだ……私は勝ったんじゃあないのか?」
吉良「クソッ……なんだって言うんだ一体……」
吉良「……ともかく、ここが何処だろうと私が奴らに追われることはあり得ない。
ひとまず表に出て地図の見られる店でも探すか」
―――
吉良「……見渡す限り、ビル、ビル、ビル、か。杜王町じゃあない事は確かみたいだな。
じゃあここは何処だ? S市……いや、もっと首都圏に近い場所か」
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:03:11.02 ID:5sFu3okd0
吉良「……なんだこの街は……本当に『日本』か? 『自律行動をする掃除ロボット』なんて見たこと無いぞ……」
吉良「なんにせよ情報が欲しいな……日本語が通じればいいが」
―――
―――
吉良「学園都市……か。にわかには信じられないな、科学技術が二十年進んでいるというのも、『超能力者』が居るというのも。
しかし……『超能力者』が表立って集められている都市……マズいな。
空条承太郎は『スタンド』に関して強い『横』のつながりを持っているようだった……もしかするとそれが、『学園都市』なのかも……」
吉良「奴ら自体は『バイツァ・ダスト』で撒く事が出来たが……奴らは早人の事を知っていた……『私』が『川尻浩作』だという情報を知るのは時間の問題だろう……
クソッ、忌々しいデカブツ空条承太郎め……」
吉良「しかし『能力者』ばかりを集めているというのは気になる所だな。
そんなに掃いて捨てるほど居るモンなのか、スタンド使いっていうのは……
そもそも、ここでいう『能力者』は『スタンド使い』と同じなのか? スタンド使いは『弓矢』でしか増えないんじゃあないのか……?」
吉良「出来る事ならこの『学園都市』にいる『超能力者』というのを見てみたいものだが……」
ドゴォォォォオオオオオオオオオン!!!!
吉良「……なるほど、分かりやすくて吐気がするほどの超能力アピールだ」
吉良「関わり合いになりたくはないが情報が無いと今後の動きも決めづらい……野次馬にまぎれて遠巻きに見てみるか」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:10:03.52 ID:5sFu3okd0
吉良「……なんだあの知性がまるで感じられない顔の男と馬鹿丸出しな髪飾りの女は。アレが能力者か?
東方仗助や虹村億泰といい、学生の超能力者ってのは頭が悪そうな風体をするっていう共通点でもあるのか」
犯罪者「炭ッカスになりたくなきゃあそこをどくんだなぁ!!」
初春「じゃじゃじゃ、『ジャッジメント』が、はいそうですかなんてのけるわけないじゃないですか!!」
吉良「……何?」
初春(うぅ……ただ私は、気になってた可愛いお洋服見たかっただけなのに……どうしてこんな事に……こんな事なら教室でお昼ごはん食べてればよかったぁ……)
吉良(ジャッジメント……なんだ、ジャッジメントってのは……
judgementなら『裁き』って意味だろうが今の髪飾りの台詞から考えるに『チーム名』かなにかか?)
犯罪者「そうか、じゃあ!!俺の能力で燃えろォォオオオ!!!!」
ゴオオオオオオオオ!!!!!
初春「ひへああああああああああああ!!」
吉良(炎か、厄介な能力だな。しかし今、『スタンドの像』が見えなかった……やはりこの都市の『超能力』は『スタンド』とは別物なのか?
いや、重ちーのような『群れ』を作るスタンドで、炎に見えるアレの一粒一粒が奴のスタンド像なのかもしれない……
出来る事ならあっちの髪飾りの能力も見たいところだが……)
初春(ひーん!! 助けて白井さん!!)
犯罪者「ホラホラ! どうしたァァァ――――!!」
ドゴゴゴゴゴゴァァッ!!
吉良「……しかし五月蠅いな、あの馬鹿面男」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:17:11.40 ID:5sFu3okd0
初春(これ以上能力を使われたらマズいですよね……街の壊れ具合的にも、私の身の安全的にも……)
吉良(あっちの髪飾りは能力を使わないのか? 涙目になってひんひん鳴きながら逃げ回ってるだけだが……
……いや、『使わない』んじゃあなくて『使えない』のか?
『ジャッジメント』ってのが『無能力者機関』という事なのかもしれないな)
犯罪者「おいそこのスーツ!!!!」
吉良「……ん?」
犯罪者「俺はテメーみてーなスカした奴が大っ嫌いなんだよ!! このうざってージャッジメントの前にテメェを炭ッカスにしてやる!!」
吉良「……」
初春「えええええええええ!!? だ、駄目です!! 一般人に迷惑をかけるのは」
犯罪者「ウルセェェェエエエエエ!! なんならテメェの方から消し炭にしてやってもいいんだぜ、お優しいジャッジメントさんよおお!!」
吉良(……成程、『ジャッジメント』ってのは警察みたいな組織なのか。
しかしなんだあの馬鹿面、いきなり私の方に喧嘩フッ掛けてくるとは……足りないのは頭のネジか、それとも教育の量か?
髪飾りの方は『一般人』に手を出されようとしているのに能力を使わないってことは、能力者じゃあないと見るべきだな)
犯罪者「出て来いスーツのジジイ!! それともその場で炭ッカスになりてーかァァ!?」
吉良「……やれやれ、私が出て行けばいいのかな?」
初春「ああ! で、出てきちゃダメです! ダメ!!」
吉良(出なきゃあ燃やされるって言われてるのに『出るな』……遠まわしに『死ね』って言ってるのか、あの馬鹿髪飾り)
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:23:59.31 ID:5sFu3okd0
吉良(出来れば『キラー・クイーン』を使うのは避けたい……私の『キラー・クイーン』は目立ち過ぎるしな……
ここで『第一の爆弾』や『第二の爆弾』を使えばこの後馬鹿髪飾りの機関に引っ張られてしまうかもしれない)
吉良「それで、私に何か?」
犯罪者「聞こえなかったか? 俺はテメーみてぇなスカしたヤローが大嫌いなんだよ!!
そうだなぁ……まず、土下座しろよ」
吉良「……一応聞くが、なんで私が土下座しないといけないのかな?
私は君に迷惑をかけたかな? 迷惑をかけているのは現在進行形でそちらの方だと思うんだが」
犯罪者「あっあ~、いいのかそんな事言って……『燃やすぞ』?」
吉良「……」
犯罪者「理由が欲しいか? じゃあ、そうだな。『俺の前にスカしたスーツで立ってた罪』だ。
ほら、さっさと土下座しろォォ――――!!!」
吉良「…………『やめ』だ」
犯罪者「あぁ?」
吉良「見ていて一つ気付いた事があるんだ。君、いつも『右手』を前に出して炎を放っていたね。
もし右手が使えなかったらどうなるのかな」
犯罪者「テメー、ゴチャゴチャ言ってんじゃッ!!」
ボキッ!
犯罪者「……へ?」
- 9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:29:45.78 ID:5sFu3okd0
吉良(『キラー・クイーン』を使わずに切り抜けるのはやめだ。こんなゴミクズみたいな男の言いなりになる義務が何処にある。
運がいいのか悪いのか、ここは本当に『超能力都市』のようだ……誰も突然現れる炎を見て悲鳴すらあげていないんだからな。
爆破能力を使わなくても殴ればいい。発火能力(パイロキネシス)があるなら念力(テレキネシス)だって存在するはずだ。
いざとなればそれで押し通す。疑われたら……その時は、『その時』だ)
犯罪者「なァァァ――――――!?」
吉良「さて、聞かせてもらおうか。どうなるのかな?」
犯罪者「なにしやがんだテメ」
ボキッ!!
犯罪者「ぐあああああああああああああ、ああ、ええええええええええええ!!?」
吉良「左手を構えるってことは左手でも撃てるのか。それじゃあ両手が折れたらどうするんだ? 口からか、足からか、いや尻から出すってのも面白いかもな」
犯罪者「な、え、なぁッ!? え、嘘、え!?」
初春「あ、あ、ああああ……」
初春(『念動力』使い……しかも腕を折るほどの強度の力をいともたやすく……)
吉良「さて、どうするね? お望みとあらばその馬鹿面が誰の顔か判断できなくなるまでブチ込んでやってもいいが……今日の私は少々機嫌が良くてね」
犯罪者「じゃ、じゃあ、た、た、助けてくれますよね!? ほら、俺もう両腕使えませんし!! なんなら土下座でも何でもしますから!!」
吉良「……」
犯罪者「え、えへへ」
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:36:23.46 ID:5sFu3okd0
ボガァッ!!
犯罪者「げぴっ!」
吉良「一撃で許してやる」
犯罪者「そ、そんにゃ……」
吉良「さて、と。これでもう私に用はないかな?」
吉良(……しかし、『学園都市の超能力者』と『スタンド使い』は別種の『超能力』を操っているのか?
この馬鹿面は能力を使った時私の背後にいた『キラー・クイーン』ではなく、私を見ていた。
つまり、『スタンドが見える』『スタンド像が存在する』という『スタンド使いの原則』から外れているものが『超能力』であり『超能力者』……
表に出た甲斐があったな、これが真実なら、大きな収穫だ)
初春「あ、あの!!」
吉良(さて、ここからの問題は『どうやって杜王町に帰るか』……そして『杜王町に帰れないならどうするか』……
……考えるべきは後者からだろうな。今この『川尻浩作』の顔で杜王町に帰れば東方仗助達に見つかる可能性が高い)
初春「あの!!!」
吉良「……なんだ」
初春「ひ、え、えっと……ありがとうございました、えっと、でも、あなたほどの実力者なら何も両腕を折らなくても……」
吉良「……私だって不本意ながらやったにすぎない。炭ッカスにはなりたくないからね。
もっとも、ジャッジメントさんが彼を取り押さえられていれば私も実力行使なんてしなかっただろうが」
初春「うう……」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:42:28.29 ID:5sFu3okd0
吉良「それじゃあ私はこれで」
初春「あ、あの」
・ ・ ・ ・ ・ ・
初春「……行っちゃった……」
黒子「ジャッジメントですの! ってあら、もう終わってましたの? 通報を聞いてすぐに駆けつけましたのに。
……あら、初春、このお方は?」
初春「えっと、銀行強盗さん……でした」
黒子「あらあらまぁまぁ、両腕とも見事にグチャグチャですわね。初春いつの間にこんな荒業を?
もしや佐天さん対策で何か格闘技を始めた、とかですの?」
初春「え、いや、えっと……スーツを着た男の人が……」
黒子「……ふむ。その話、詳しく教えていただいてもよろしいかしら?」
―――
吉良「ホテルに泊まるには手持ちが少ないし、かといって野宿は嫌だし……さて、どうしたものかな……」
常盤台生徒A「でさー」
常盤台生徒B「ふんふん」
吉良「……」
- 18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/07(水) 18:49:05.82 ID:5sFu3okd0
吉良「……そう言えば、何か懐が軽いと思ったらいつの間にか『彼女』が居なくなってるじゃないか……成
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