早稲田大学国際教養学部の池田清彦(いけだきよひこ 66才)教授が寄せた「大麻」

関する論評が賛否両論となっています。

画像:【池田清彦・早大教授】
池田清彦・早大教授
http://www.b-b.co.jp/talent/culture/entry-284.html

「週刊朝日(2014年1月31日号)」に掲載されたというもの。

それによると・・・

米国コロラド州は2012年11月の住民投票により嗜好用大麻の使用が合法化されたことを受け、2014年1月1日に大麻の販売を解禁したようだ。何であれ個人の自由を侵害する制度に反対の私にとってはうれしいニュースである。人は他人の恣意性の権利を侵害しない限りアホなことをする自由がある。

画像:【アメリカで販売が解禁された大麻】
アメリカで販売が解禁された大麻
http://www.independent.co.uk/news/world/americas/pot-smokers-in-colorado-welcome-green-wednesday-as-marijuana-sales-become-legal-9032624.html

私の早稲田の第一期生の教え子の一人は「日本で大麻特区を作ってそこだけ大麻を合法化したらどのくらいの経済効果があるか」といった旨の卒論を書いたが、日本にもそういう人はいる。コロラド州の当局者はこの卒論を読んだんじゃないかと思うくらい、良くできた卒論だった。コロラド州では大麻解禁により年約600億円の収益が見込まれ、税収も70億円に達すると試算されている。観光客の増加による経済効果も相当なものだろう。日本でも福島県に大麻特区を作って震災の復興費に充てたらいい

大麻はタバコや酒よりも社会的な害が少ないのは欧米の常識だ。タバコは良くて大麻はダメという科学的な根拠はない。厚労省は「ダメ。ゼッタイ。」と言って、大麻が悪の権化であるかのようなキャンペーンをやっているが、世も末だ。

そもそも大麻取締法は戦後GHQの命令により米兵が大麻を吸って働かなくて困るという理由で急遽作らされた、前文もないいい加減な法律なのだ。アメリカに押しつけられた憲法を変えようと言っている人たちも、アメリカに押しつけられた大麻取締法を廃止しようと言わないのは不思議だ。法律を押しつけた当のアメリカでは医療用の大麻の合法化に続き、嗜好用大麻の合法化の流れも止まらないだろう。今のところ、連邦政府は大麻の合法化を認めていないが、大麻が儲かる産業ということになれば話は変わってくるに違いない。そうなった時、日本はどうするのか。ちょっと見ものだねえ。まあそれまで生きていればの話だけどね。


池田清彦
生物学者。山梨大学名誉教授。
東京教育大学理学部生物学科動物学専攻卒業。
都立高校教諭を経て、東京都立大学大学院理学研究科博士課程(生物学専攻)単位取得満期退学(修了)。
その後、山梨大学教育学部講師、助教授、教授などを経て、現職。

今回の件に【ネットの声】は・・

  • 問題ないのか?
  • 中毒性とか強いんじゃないの?
  • タバコより毒性低いんだよな
  • 経済効果は大きいけど、弊害も多そう
  • 日本で解禁になることは絶対ないだろう
  • 大麻解禁より、酒・タバコの税額上げた方がいい
  • そんなことよりパチンコ潰せ
  • 小鳥のえさの麻の実は不発芽処理されているんだよな
  • まあタバコが合法なんだから、タバコより毒性が弱い大麻を合法としてもいいのかもな
  • 国民の支持が得られない限り、無理だろ

などがあるようです。

アメリカでは一部の州で大麻解禁となっており、常習者もいるようですが、もし日本でも実現するとしても

少なくとも数十年先になると思います。

とはいえ、日本はアメリカのようなドラッグが蔓延した国ではないので、実現すら怪しいですが・・