ホッキョクグマが”赤外線ステルス”になる仕組みが明らかに
ベルギー・ナミュール大学の研究グループはこのたび、ホッキョクグマの体毛は、これまで考えられていたよりも複雑なメカニズムによって体熱を保持していることを明らかにしたとする研究結果を発表しました。このメカニズムは、極地において彼らが赤外線カメラから見えなくなる現象を説明する一助にもなるとのことです。
全ての動物は、食事や運動・基礎代謝などによって発生した熱の一部を、体の外に放出しています。こうした熱の放出に伴って発生するのが “赤外線” という電磁波で、この赤外線をとらえることが出来るカメラ(”ナイトビジョン” などとも呼ばれます)を用いると、太陽や照明のない暗い場所でも対象の姿形をとらえることが可能になります。
この赤外線カメラ、動物の健康状態や生態を知るためにも使用されているのですが、ホッキョクグマなど一部の極地動物は、北極などの非常に寒い環境下では赤外線カメラに非常に写りにくくなることが知られています。「周囲が寒いから赤外線イメージで差がつかないのは当たり前じゃないか」と突っ込みたくなるところですが、例えばペンギンなどでは、以下のように体の輪郭=体表の温度差がはっきりと輪郭として浮き出てきます。
赤外線カメラで撮影したホッキョクグマ。顔面や四肢末端といった体毛が薄い部分に比べ、
体幹部分の放射温度が低いことがわかる。極地では、さらに見えにくくなる。(引用元)
皇帝ペンギンの赤外線像。かなりの低温下でも、体の輪郭がはっきり映る。(引用元)
この理由について多くの科学者は、ホッキョクグマの体毛中に含まれる空気が断熱材の役割を果たしているものと考えていました。しかし、マイナス40℃の環境下でも体温を37℃に保つことが可能なホッキョクグマの断熱能力は、わずか5cmの厚みしかない体毛に含まれる空気だけでは不十分であり、その詳細なメカニズムについては明らかになっていませんでした。
Simonis氏によると、ビル断熱材の場合ではマイナス5℃の環境下で内部を20℃に保つだけでも厚さ60cmの断熱材が必要になるとのこと。
今回Simon氏らは、外気とホッキョクグマの体、それらを隔てる体毛の配置関係を模したシンプルなモデルを構築。これら三者間での熱の伝わり方を様々に設定・シミュレーションすることで、ホッキョクグマの断熱機能の謎に迫っています。
その結果、彼らの体毛は、これまで考えられていた単なる空気ギャップとしての役割だけではなく、太陽熱によって入ってきた赤外線を閉じ込める「輻射」シールドの役割を果たしており、これによって熱の発散を抑制していることが明らかになりました。つまり、寒い環境下でホッキョクグマが赤外線カメラから見えなくなるのは、彼らの体毛によって赤外線が外に出て行かなかいためだった、というわけです。
熱が伝わる原理には、大きく分けて「熱伝導」「輻射(熱放射)」「対流」の三つがあります。熱伝導は、互いに接触した物体の間で分子振動が伝搬することで熱が移動する仕組み(exa.ヒーターとヤカン)であるのに対し、輻射では熱は電磁波として移動します(exa. 太陽熱)。対流は、エアコンが最もわかりやすい例でしょう。
今回使用されたモデル。クマの体(赤)と外気(青)を体毛(黄)が隔てている。
今回の研究成果は、ホッキョクグマのみならず、極地に生息しているキツネやウサギといった哺乳類や、鳥類などにも適用可能であるとのこと。また研究グループでは、この体毛構造を住宅の遮熱材などへ応用することにも興味を示しているとのこと。
進化の過程で、彼らがどのようにしてこうした断熱機能を獲得していったのかということについては明らかになっていませんが、いずれにしても、厳しい自然界に生きる動物たちの隠された能力には、ただただ驚かされるばかりです。
[Optic Express via livescience] [Phys.org]
くまむんにも赤外線ステルス機能があるのだろうか?
よくそう言われるのですが、私は一応人間なんです。クマ見たいな外見ですが(* ̄(エ) ̄*)
(΄◞ิ౪◟ิ‵ )
ʕ; •`ᴥ•´ʔ
最近よく偽物が出ますねw
そうですね。みなさんお気をつけてください(´(ェ)`)
ʕ ◟ิ(ꈊ) ◟ิʔ
い、いったいどれが本物のくまむんなんだ!!
わたしでふ~! ( ^(ェ)^)
逆に考えるんだ、全部本物でいいやと考えるんだ
ホッキョクグマの体毛を使えばうちのアローズも赤外線ステルスになるん?
人気的には今さらステルスもくそもないし、
輻射でもなんでも使って放熱していかないとダメだろ、そのスマホ。
>Simonis氏によると、ビル断熱材の場合ではマイナス5℃の環境下で内部を20℃だけでも厚さ60cmの断熱材が必要になるとのこと。
20℃に保つだけでも
にした方がいいと思います。
ありがとうございます!修正いたしました。
どういたしまして(^.^)/~~~
No.663892だけどお前誰だよw
あるときはNo Name
またあるときは謎のくまむん
しかしてその実態は!?
なんで分かったんだよwびっくりしたな
よくわからないけれど、「熱は逃げていってるから、赤外線センサーで確認できるほどの保温力があるわけじゃないけど、赤外線だけでも閉じ込めることで、赤外線分の保温力は保たれてる」ってこと?
「赤外線カメラで補足できないくらいの熱は逃げているけど」が正しいかな。体熱の発生に関わる電磁波は赤外線くらいのもんだろうし(紫外線の寄与は知らん)、太陽から得た熱をほぼ丸々閉じ込めてるってことなんじゃないかとおもたけど、間違っていたら誰か指摘プリーズ。
次は、摂氏60℃以上の水を飲んでも身体の中で直ぐに冷却出来る現象の解明だな…
分厚い熊の毛皮の帽子、手袋、コート、ズボン、ブーツに包まれてる美女は某国スパイということ!?
温暖化状態なのか。具体的にどういう仕組みなんだろう
衣類とかに応用できないだろうか
赤外線を反射できれば夏でも涼しく過ごせるのだろうか
人類も熱対策はこれから超重要になってくるからこの構造が応用できれば余計なエネルギーを消費せずに済むかもしれないね