ネット上の「キャラ設定」は、現実世界の行動にも影響を与える
MMORPGやノベルゲーム、FPSなど、世の中には数え切れないほどのネットゲームがあふれています。こうしたバーチャルの世界において、自分の思い通りのキャラクター(アバター)を作成して「現実とは違う自分」を演じて楽しんでいるという人は、筆者も含めて少なくないのではないでしょうか。
しかしこのたび、ネットを始めとする仮想空間上での「キャラクター設定」は、現実世界での行動にも影響を及ぼす可能性があるとする研究結果が、イリノイ大学のGunwoo Yoon氏らの研究によって発表されています。
Yoon氏らはまず最初に、被験者に敵を倒すシューティング・ゲームを5分間だけプレイしてもらいました。それぞれのプレイヤーには、スーパーマンやヴォルデモート(悪党キャラ)などのアイコンがランダムに割り当てられていますが、当然被験者は、その意味については何も知らされていません。
この後、被験者は2つ目の実験(最初の実験とは無関係であると周知している)に参加します。こちらの実験はいわば「味見テスト」のようなもので、被験者は目隠しされた状態でチョコレートとチリソースの二種類のフレーバーを味見し、次の順番に並んでいる被験者に味あわせたい方を容器に注ぐように指示されます。
前もって「次にやってくる被験者は、容器に注がれた方の飲み物を全て飲み干さなければならない」といったことが伝えられているため、フレーバーを選択している被験者は、次の被験者がオイシイ思いをするかツライ思いをするかが自分たちの手に委ねられていることを知っている状態です。
次の被験者に与えるのは、甘いチョコレートか、辛いチリソースか?
この結果、最初のシューティングゲームでスーパーマンのアバターを使用してプレイしていた被験者ではチョコレートを選択する人数がチリソースを選択する人のおよそ2倍になっていました。これに対して、ヴォルデモートのアバターでプレイしていた被験者ではチリソースを選択した人数がチョコレートの2倍にのぼり、加えて、ヴォルデモートが容器に注いだチリソースの量は他のアバターよりも多くなる傾向が認められたしています。
つまり、ゲームの中で「正義の味方」として活躍していたプレイヤーは仲間を救う方向に意識がはたらくく傾向にあり、対して「敵キャラ」としてゲームを進めていたプレイヤーは仲間(?)を陥れる方向に意識が傾きやすくなった、というわけです。
Yoon氏らによると、こうした傾向はゲームへの熱中度によって変化しうるものと考えられるとのことですが、いずれにしても「仮想空間での振る舞いが現実世界での行動に影響を与えている可能性があることは知っていたほうが良い」としています。
…なるほど、日常生活の中で外出ひとつするにも億劫に感じてしまうのはゲーム中で芋砂プレイばっかりしているせいだったのか!と筆者は勝手に納得していますが、心当たりのある方は普段の行動にちょっと意識を向けてみると、バーチャル世界との意外な共通点が見つかるかもしれません。
[Psycological Science via Medicalpress] [CNET]
自己催眠?
>日常生活の中で外出ひとつするにも億劫に感じてしまうのはゲーム中で芋砂プレイばっかりしているせいだったのか!
ワロタ
…なるほど、日常生活の中で筋トレばかりしてしまうのはゲーム中で脳筋プレイばっかりしているせいだったのか!
あれ、なんか影響が逆の方向のような気も・・・。
アバター→エルフ
現実→サボテンすら枯らす
うん…
基本的に美少女キャラしか使わない僕が現実で美少女になるのはいつですか?
PBWで10キャラくらい演じてる俺はどうなるんだ
そんなこと言ってたアニメの主人公がいたな。
SNSのアニメアイコンのキモい奴率
ゲームでは死体撃ちとかしないけど、現実ではきっちりしとめる私は……?
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
アバターを設定するのは最後の行に当たりそうだし結構リスキーだなw
そんなことすでに兼好法師が徒然草に書いている。
「狂人の真似とて大路を走らば、則ち狂人なり」
いつからネットが現実ではないと錯覚していた?