「幻のエスカルゴ」ダブルマイマイの繁殖に成功 仏これは嘘ニュースです
殻を2枚持つカタツムリ「ダブルマイマイ」(ウィキペディアより)
仏高級紙「ラ・ミスティフィカシオン」が同日付記事で伝えた。ダブルマイマイはフランス東部ブルゴーニュ地方原産の食用カタツムリ(エスカルゴ)の一種。生息数が極めて少ないことから「幻のエスカルゴ」と呼ばれてきた。
体長は一般的なエスカルゴの約2倍と大きく、殻が2枚あるのが最大の特徴。味はエスカルゴの中でも特に濃厚とされており、その食感からフランスでは「森のマッシュルーム」との異名を持っている。フランス料理店ではガーリックバターで焼いて調理されることが多い。
今回、世界初となるダブルマイマイの人工繁殖について、仏科学院のエマニュエル・ギロチン院長は「雌雄同体のダブルマイマイは、オスとメスの異体が不完全融合を起こすことで生まれることは分かっていたが、その変態のメカニズムが長らく不明だった」と説明する。しかし2010年、ダブルマイマイが融合時に分泌する体液が弱酸性の粘性液であると判明したことから、変態に関する研究は大きく進展。その後、この体液を用いた不完全融合実験を繰り返してきた。
12年秋には、初めてダブルマイマイの人工不完全融合に成功。さらに融合と分離を確実なものにするための検証実験を続け、今月11日、ついにダブルマイマイの人工繁殖プロセスを完全に確立したと宣言するに至った。
今後は現在1匹10ユーロ(約1400円)前後で取引されているダブルマイマイの価格を1ユーロ(約140円)にまで引き下げることを目標にする一方、この技術を応用し、さらに殻を3枚持った「トリプルマイマイ」や、殻と殻の間にチーズを挟んだ「ダブルチーズマイマイ」の開発に乗り出したいとしている。
「ラ・ミスティフィカシオン」紙は、早くも日本の格安レストランチェーンがフランス政府に対し、ダブルマイマイ養殖事業への資本参加を打診したとも伝えている。