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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 00:13:02.78 ID:y6/mSGSL0
ピトー「! ……うっ」

レオリオ「おいおい無理すんなよ、傷口開くぜ」

ピトー「……ッ」

レオリオ「びっくりしたぜ、森ん中で全身ズタボロで倒れてるんだもんな。
おまけに耳や尻尾まで生えてるしよ、猫かと思っちまったぜ」

ピトー「……」

レオリオ「そんなに睨むなって、取って食おうだなんて思ってねぇよ。
見たところワケアリだろ? 深くは聞かねぇよ。 まぁ治るまでゆっくりしていけ」

レオリオ「あ、オレはレオリオ。 よろしくな」

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46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 00:29:55.99 ID:y6/mSGSL0
ピトー「この怪我はお前が……?」

レオリオ「おう、そうだ」

ピトー(……念の気配が残っている。 こいつ、念能力者……。
ボクの事を狙っている? けどこの人間は大したことはなさそう)

ピトー(とは言っても、"玩具修理者"どころか動くことさえできない……どうすれば)

レオリオ「とにかく、今は寝てろ。 怪我にゃそれが一番だ」

ピトー「……」

ピトー(……いつ不審な動きをするか分からない。 それまでに出来るだけ体力を回復させなければ)


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 00:39:50.44 ID:y6/mSGSL0
ピトー「――……!」

ピトー(寝てしまった、いつの間に……)

レオリオ「おう起きたか。 飯持ってきたぜ、食えるか?
っつっても起きれねぇか。 ほら口開けろ、粥ぐらいなら腹も受け付けるだろ?」

ピトー「……」

レオリオ「食わねぇと治るモンも治らねぇぜ? 毒なんか入ってねえ、ほら」

ピトー「……〜〜〜!! あ、熱いニャ……」

レオリオ「おいおいコレでも冷ましてあるんだぞ、すげー猫舌だな」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 01:09:15.11 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「御馳走さんでしたと。 んじゃ包帯でも取り替えるか」

ピトー「……」


レオリオ「おお、大分良くなってきてるな。 人間離れした回復力だ」

ピトー(それでもまだ、何も出来ない……)

ピトー(こんなことをしている場合じゃない、早く治して王の所に……)

ピトー「…いニ゛ャ!!」

レオリオ「おっと 悪ぃ」


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 01:16:22.51 ID:y6/mSGSL0
ピトー「……ボクをどうする気だ、束縛して生きた研究材料として差し出すか?」

レオリオ「はぁ? そんなことしねーよ。 怪我人がいたから治す、それだけだ。 例え人間じゃなくてもな」

ピトー「……」

ピトー(……周囲から人間の喧騒、電波によるノイズは聴こえない。 他の念能力者の気配も無い)

ピトー(完全とまではいかなくとも、信用してもいい……か?)


ピトー「……ボクは、ネフェルピトー」

レオリオ「ん、ネフェ…?」

ピトー「……ピトーでいい。 ……ニャ」

レオリオ「そうか、ピトーだな」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 01:45:47.96 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「さて、どうする。 音楽でも流すか?
ここは田舎でな、テレビどころかラジオも聴けねぇんだ」

ピトー「耳障りだニャ」

レオリオ「じゃあ本でも読むか? なんならオレ秘蔵の……」

ピトー「……カーテンを」

レオリオ「ん、ああ、今日はいい天気だな。 日向ぼっこでもするのか、流石猫」

レオリオ「じゃ、オレは横の部屋に居るから、何かあったら呼んでくれな」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 02:04:19.40 ID:y6/mSGSL0
ピトー「――……」

ピトー(また、寝てしまった。 もう夕方……)

レオリオ「おう、夕飯だぜ。 まぁ病人にはまだ粥だけどな」

ピトー「……それ嫌いニャ」

レオリオ「大丈夫だよ、ちゃんとふーふーしてやっから」

レオリオ「ほれ、あーん」

ピトー「……」

レオリオ「どうだ、レオリオさん特性粥は美味えだろ」

ピトー「……」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 02:28:19.36 ID:y6/mSGSL0
ピトー(いつまでこんな状態が続く?)

ピトー(まだ身体は碌に動かせない。 いやそれよりも"玩具修理者"が使えないことが問題)

ピトー(円や凝は使える。 なのに何故玩具修理者や黒子舞想は使えない?)


レオリオ「ん、どうした真剣な顔して? やっぱりまだ痛むか?」

ピトー「……僅かに、念の気配を感じる。 どんな能力を?」

レオリオ「! 念を知ってるのか。 いや俺はな、正直まだ使いこなせてないんだよ。
放出系らしいから、操作系と合わせて手術の手助けに使いたいとは思ってるんだけどな」

レオリオ「今はそれより、医者になるための勉強だ」

ピトー「……そうか」

ピトー(この男が何かをやったとは考えにくい……)


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 02:47:48.79 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「念を感じることができるなら、ピトーもそうなんだろ? どんな能力なんだ?」

ピトー「ボクは……いや、ボクも、まだ使いこなせていないんだ」

レオリオ「そうか。 難しいよなーこれ」


ピトー「……ところで」

レオリオ「ん」

ピトー「向こうから良い匂いがするニャ」

レオリオ「ああ、俺の晩飯だな」

ピトー「……」

レオリオ「な、なんだその目は、病人の胃にゃ悪い、やらねーぞ!」

ピトー「……」

レオリオ「ちょ、ちょっとだけだからな!」


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 12:58:13.21 ID:y6/mSGSL0
―――――
―――


レオリオ「お、もう立って歩けるのか」

ピトー(目覚めてから5日、怪我のほうは大分いい。 けどまだ完全とは言えない……)

ピトー「……外に行ってもいいかニャ?」

レオリオ「大丈夫か?」

ピトー(念能力も殆ど使えない今、狙われたら危険……円を巡らせるか、絶をするか…)

レオリオ「おい! 屋根の上は危険だって! 降りろ! おい!!」

ピトー(…危険は早めに察知しておいたほうがいい、やはり円で)

ピトー「大丈夫だニャ〜」

レオリオ「まったく……これだから猫は」


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 13:02:06.67 ID:i3ERd0Qx0
冨樫さんアリ編途中から無かった事にしてこういう展開にしてくだしあ


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 13:14:08.11 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「おーい、飯だ、降りて来い」

ピトー「ニャ」


ピトー「……!」

レオリオ「そろそろ粥や雑炊に飽きてきただろ! だから今日からは普通の食事だ」

ピトー「ぁ」

レオリオ「? なんだよ」

ピトー「あーん」

レオリオ「もう動けるだろうが甘えるな! 自分で食え!」

ピトー「ニャ……」


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 13:55:50.81 ID:y6/mSGSL0
ピトー(ボクの面倒をみるメリットは何も無い。 殺すにしても捕獲するにしても弱っている時にするはず)

ピトー(また、ここはテレビもラジオもない。 外部からの情報がほとんど入らない)

ピトー(……こいつは、本当にボクや王のことを知らない……)

ピトー「っ……熱いニャ」

レオリオ「だったら自分で冷ませ、もう俺は食事の手伝いはしないぞ」

レオレオ「おいおい、あまりがっつくなよ、よく噛まないと胃に……」

レオリオ「ってやっぱり! 水飲め水! 水!」


120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 14:11:12.48 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「今日は買出しに行こうと思う。 留守番よろしくな」

ピトー「……ボクのことは」

レオリオ「ん? なんだ寂しいのか? 照れるだろ〜」

ピトー「違う、他の人にボクのことは……」

レオリオ「…ああ、大丈夫だよ。 他人を売るようなことはしねぇ」

レオリオ「そんじゃな。 飯までには戻ってくる」


121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 14:13:33.41 ID:y6/mSGSL0
ピトー「……」

ピトー「……」

ピトー「……」

ピトー「……遅いニャ〜」

ピトー「……」

ピトー「……zzZ...」


124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 14:33:43.30 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「帰ったぞー」

ピトー「!」

ピトー「なんか良い匂いがするニャ?」

レオリオ「お、気付いたか? 流石だな」

レオリオ「でも先に飯済ませないとな! 腹減ったぜぇ」



レオリオ「ごちそうさんでしたと。 さて……」

ピトー「……!」

レオリオ「お待ち兼ねのマタタビだ!」


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 14:43:04.77 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「いやー、町を歩いてたらペットショップに目ついてな。
ふらふらと中見てたら、猫のコーナーに置いてあったわけだ」

ピトー「いいからっ さっさと寄こせニャっ」

レオリオ「ほれほれ、どうだ、欲しいだろ?」

ピトー「〜〜〜っ!」

レオリオ「ヘッヘ! そう簡単にはあげな……あれ!?」

ピトー「ぅニャ〜っ♪」

レオリオ「なんて速さだ……」


129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 15:03:59.62 ID:y6/mSGSL0
ピトー「もっとっ もっとあるニャ?」

レオリオ「あるにはあるが……与えすぎは駄目だって書いt うぼあ!!」

ピトー「〜♪」

レオリオ「お、重……上に乗るな! 涎汚え! 顔に…!」

ピトー「♪」

レオリオ「おふっ……お、おい、そこは……!」

ピトー「うにゃ〜」

レオリオ「あ、あ……!」


132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 15:07:10.26 ID:y6/mSGSL0
ピトー「……ニャ」

レオリオ「…? ど、どうした?」

ピトー「飽きたニャ」

レオリオ「え」

ピトー「もう寝るニャ〜」

レオリオ「あ、そうですか」


レオリオ「……」

レオリオ「……もう使わねぇ、マタタビ…」


133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 15:16:20.04 ID:y6/mSGSL0
ピトー「ニャッ」

ピトー「ニャッ!」

レオリオ「うーんやっぱり猫と遊ぶならこういうのがいいな。 名前通り、猫じゃらし」

レオリオ「しかし……」

ピトー「ニャ!」

レオリオ「動きが速過ぎてこっちが疲れる…!」


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 15:21:55.67 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「はぁ、はぁっ……ストップ、もう止めだ。 疲れた」

ピトー「ニャ」

レオリオ「……お前、それだけ動けるならもう元気なんじゃないのか?」

ピトー「! ……いや……」

ピトー「まだ、治っていない、まだ、身体は痛い……」

レオリオ「それなら無理して動くなよ」

レオリオ「ほら、俺は飯の準備するから。 休んでろ」

ピトー「……」


137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 15:45:22.60 ID:y6/mSGSL0
レオリオ「飯だ飯! いただきますっと」

ピトー(本当はのん気にしている場合じゃない)

ピトー(身体は大分治った、それなのに念は全く回復しない……)

ピトー(今は匿ってもらえているが、それだっていつまで続くか――)

ピトー「…!!!」

レオリオ「? スプーン落としたぞ」

ピトー「ぁ……」

レオリオ「おい、大丈夫か? 顔が真っ青だが――」

レオリオ「っと……すまねぇ、電話だ」


138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/17(木) 16:03:59.30