Cyanogen所属の開発者 Koushik Dutta が、Androidの画面出力を Chromecast にミラーリングするデモを公開しました。続きに掲載した動画では、Chromecast対応アプリのメディアだけでなく、Androidのホーム画面やゲームアプリなどをテレビに出力する様子が見られます。


Google が35ドルで販売中の Chromecast といえば、スマートフォンなどのアプリから映像や音楽などを「Cast」してテレビで見るためのHDMIドングル製品。ですが、Miracast のような無線映像転送とは異なり、アプリから指示されたメディアを Chromecast (の中身である簡易版 Chromeブラウザ) が直接ネットにアクセスして表示する仕組みです。このため、Googleによる説明も「お気に入りのオンライン・エンターテインメントをテレビで観るための製品」。

このような仕組みのため、Chromecast はホーム画面のミラーリングや非対応アプリの画面出力には(正式には) 対応していません。しかし Koushik Dutta 氏が公開したデモでは、Androidスマートフォン側をホストとしてChromecast にアクセスさせることでホーム画面ストリーミング表示を実現します。


開発した Koushik Dutta 氏といえば、ClockworkMod Recovery や ROM Manager、Helium などで知られるAndroidカスタムROM界の大物開発者。現在は会社化した Cyanogenに所属して Cyanogen Mod の表舞台デビューに貢献する傍ら、AllCast などAndroid アプリも公開しています。

現在 Google Play で配布中の AllCast は、 Android から Apple TV やPS3、 Xbox 360 / Xbox One、Chromecast (ベータ扱い)、ほかDLNAレンダラなどにメディアを飛ばすアプリ。Dutta氏によれば、今回のミラーリング機能もいずれ AllCast に統合したいとのこと。

現時点でのデモ動画を見るかぎり、手元での操作からテレビに反映されるまでの遅延が大きく、テレビ側を見ながらのゲームなどには向かないようですが、Chromecast に対応していない映像や音楽、応答速度が重要でないアプリを大画面で見られるのは便利そうです。