22世紀の未来からやって来た、『ドラえもん』の「ひみつ道具」。子供の頃、もしあの「ひみつ道具」があったらな…なんて夢は、誰しもが抱いたのではないでしょうか。
そんな「ひみつ道具」の一つに、富士ゼロックスと中堅・中小企業数社が「 四次元ポケットPROJECT 」で挑戦、ひとつの形となりました。
日本の技術者たちによる、子供のころ誰もが夢見た22世紀への第一歩を御覧ください。
富士ゼロックス「四次元ポケットPJセルフ将棋」篇(120秒)- YouTube
この動画は、富士ゼロックスが展開している「四次元ポケットPROJECT」で、「ひみつ道具」の制作に挑戦する、ドキュメンタリータッチの120秒CM。
22世紀の『ドラえもん』の「ひみつ道具」を形にしようと、日本中の中堅・中小企業が技術を尽くす姿は、きっと子供の頃『ドラえもん』に親しんだ人なら、ウルッとせずにはいられませんよ…!
四次元ポケットPROJECT第一弾で取り組むのは、「セルフ将棋」。
タイムマシンやスモールライトと比べてしまうと一見地味ですが、実は空間認識や将棋AI、多関節ロボットアームなど、数々の高度な技術が必要な、見た目以上に高度な装置です。
多くの高度な専門技術を必要とするため、いち技術者だけで完成させるのは到底不可能。そこでパーツごとに得意とする会社に担当を割り振り、技術者同士が力を合わせて取り組むことに。
使う側にとっては何気ない将棋の駒でも、ロボットアームがきちんと掴むためには、精密な設計は欠かせません。
この四次元ポケットPROJECTで富士ゼロックスが担うのは、複数企業間をつなぐ、コミュニケーション基盤の構築。言わば裏方ですが、異なる組織間で効率よく情報を伝達する環境をITソリューションによって支援する、とても大切な役割です。
設計は、外観を含めて原作にとことん忠実に。
アームの関節数も原作と同じようですが、しかしこの関節数で正確に位置決めをするとなると、とんでもなく精密な技術が必要なはずですよ…!
しかしそこは日本のスペシャリスト、世界も認める最高の技術で、厳しく複雑な要求を形にして行きます。
しかし制作には、難題が山積。
各社で知恵を出しあいながら、難題を一つ一つ片付けていかなければ、夢への挑戦はそこで終わってしまいます。
そして着々と見えてくる、夢の形。
そして数々の難題を超えて…
…アームが駒を…
掴んだ!
語らずとも多くを語る、技術者たちのその表情。
ここまでに費やした、途方も無い時間と労力が報われた瞬間です。
盤上の駒を認識し、持ち上げるアーム。
盤上をしっかりと認識する画像認識、そして正確に位置を合わせ、五角形の将棋の駒をどちら側からでもしっかりとつかむマニピュレーター。作中では何気ない動きにも、途方も無い時間と労力が注ぎ込まれています。
そして、挑戦の果てにようやく形になった、セルフ将棋。
遊ぶのは、のび太くん…ならぬ、のび太くんと同じ世代の多くの子供達。
その様子をじっと見守る、『ドラえもん』を見て育った大人たち。
その目はまるで、子供と同じようにときめいています。
原作と比べるとまだ異なる点があり、完成とは言えませんが、22世紀への確かな一歩は踏み出したであろうこの取り組み。今回は第一弾とのことですが、…ということは、また次の取り組みも…?
22世紀まで残すところ86年、全ての「ひみつ道具」を実現するにはまだまだ技術的課題が山積みですが、子供の頃のみんなの夢がこうして少しずつ形になるさまは、なんとも言葉に出来ない感動があるものですね。
なおプロジェクトのさらなる詳細は、こちらからどうぞ。