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歴史上残忍な10の人体実験 : カラパイア

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 かつて人類は、医学の進歩向上を目指すが為、同類である人間を実験材料として様々な研究を行ってきた。そこに今のような人道的配慮や倫理観は一切なく、動物実験の延長線上に人体実験があった。

 ここでは海外サイトがまとめた、歴史上残酷とされる10の人体実験を見てみることにしよう。
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 このまとめを作ったのがアメリカのサイトであるため、ランキングに含まれるほとんどのものはアメリカでの実験となっている。もちろんロシアや中国など、当時の社会主義国家も様々な人体実験が行われたということは想像に難しくないが、言論規制がいまだ水面下で行われている中、表面化されるにはもう少し時間がかかりそうだ。

 以下は海外サイトにまとめられていたものをそのまま抄訳したものである。

10.無作為なワクチン接種実験(アメリカ)

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 医学の歴史を紐解くとワクチン接種に関する数多くの実験が存在する。あまりにも数が多いが突出しているものをいくつかあげるとすれば以下のものがある。

・1896年、アーサー・ウェントワースが、ボストン小児病院の29人の患者に対して行った脊椎穿刺。この処置が無害かどうかを試すためのものだった。

・1913年、フィラデルフィアの児童養護施設で行われた、結核菌の抗原であるツベルクリンの「テスト」。この実験で何人かの子供が失明した。

・1915年、ジョセフ・ゴールドバーガーが、アメリカ公衆衛生局の指令の元に行った、ペラグラ (Pellagra: ニコチン酸欠乏症) 感染実験。ペニグラの治療方法を発見するために、ミシシッピ州の12人の受刑者にこの病気を故意に感染させようとした。最もペラグラはナイアシンの不足により起こる栄養欠乏症であり伝染性はない。この後1916年にゴールドバーガーは自身を被験者に含む実験により感染症ではないことを示した。



9.フィリピン人に対する人体実験(アメリカ)

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 1900年、アメリカのある医師団はフィリピン滞在期間中に、腺ペストに感染させるための5人のフィリピン人受刑者を選んだ。その他の受刑者29人には脚気を発症させ、うち4人は死亡した。

 6年後、ハーバード大学のリチャード・ストロング教授は24人の受刑者をコレラ菌に感染させた。この病原菌株はどういうことか腺ペスト菌に汚染されていた。彼の実験には悪意があり、被験者はこの実験に対する同意も知識もないままに執り行われている。結果として、この実験により24人中14人が病に倒れた。


8.強制不妊術(アメリカ)

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 断種としても知られているこの人体実験は、アメリカで特定人種の人口管理のために行われた。まずターゲットにされたのは精神病患者や視覚障害者、聴覚障害者、ハンセン病患者や肢体不自由者だった。

 多くのネイティブアメリカンやアフリカ系アメリカ人の女性に対しても、不妊術と知らされないまま執り行われており、またいくつかの刑務所でもそうした手術が行われたという事実がある。

 1897年、ミシガン州は初めて断種法案を発表したが、票数が足りず州議会を通過しなかった。1905年にはペンシルベニア州で同様の法案が議会を通過したが拒否権が発動された。その4年後、インディアナ州が初めて断種法を制定させて、多くの州が後に続いた。最後の強制不妊術は1981年に行われている。最終的には33州で65000人以上がこの非人道的なプログラムを受けさせられた。


7.ジェイムズ・マリオン・シムズの婦人科実験(アメリカ)

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 シムズ鏡の開発や直腸検診の際の姿勢であるシムズ位など、多くの人がジェイムズ・マリオン・シムズを婦人科医学の父であるとしている。しかし彼は実験のために当時の奴隷を被験者としており、その手術は今日では社会的不適切だったとされる。

 シムズは先進的な治療法の開発や研究のために、3人の膀胱膣瘻 (膣と尿管の間に孔が開く)を患った女性の奴隷に対して麻酔なしの手術を5年にもおよび行った。女性の一人は30回も手術を受けている。


6.ステートビル刑務所での人体実験(アメリカ)

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 この研究は1940代、アメリカ陸軍とシカゴ大学内科学教室の共同でイリノイ州ステートビル刑務所の囚人を対象に行われた。この実験は、ドイツはニュルンベルクの医学的臨床試験に大きな影響を与えたと言われている。

 第二次大戦期、アメリカ陸軍はマラリアや様々な疾病に悩まされており、陸軍は人体実験による新薬テストの必要性を感じていた。刑務所内の囚人441を対象に、マラリアの疑似感染実験が行われた。参加者はボランティアであり、このうち一人が亡くなったが心臓まひによるものと考えられている。この研究は29年間続けられた。


5.731部隊(日本)

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 731部隊は旧日本軍の極秘部隊で生物兵器や化学兵器の研究を行い、日中戦争と第二次大戦中に人体実験を行ったとされている。この部隊は公式には関東軍防疫給水部本部とされる。憲兵隊から組織され、第二次大戦終了まで石井四朗陸軍軍医中将により指揮されていた。

 実験のために、捕虜たちは予防注射といわれて特定の病気に感染させられた。研究は性病を未治療状態にしたらどうなるのかを調べるもので、梅毒と淋病が選ばれた。ほかの捕虜はノミによる感染症の研究のために故意に吸血させたといわれている。また、これらの研究はより効果的な生物兵器の開発が目的だったとも言われている。


4.ロックフェラー医学研究所の感染実験(アメリカ)

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 1911年、この研究機関で野口英世は進行性麻痺性疾患である梅毒の病原体を発見した。彼は146名の患者にこの病気を感染させた。何人かは子供であったとされる。1913年、患者の脳に進行性の麻痺が確認された時、彼の病原体発見は証明された。ただしその後、病気に感染させられたということで、当時子供だった患者に訴えられている。


3.アウシュビッツの医学実験(ドイツ)

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 強制収容所にいたユダヤ人は残酷な医学研究の犠牲になったと言われている。すべての実験は麻酔なしで行われていたそうだ。

 カール・クラウベルク医学教授は不妊実験を「調査」のために行った。彼は女性の生殖器にひどい炎症を引き起こす化学溶液を注入することという非外科的な手法を行った。注入後しばらくすると体に拒否反応が起こり、卵管が閉じてしまう。何人かの女性はこの実験のために亡くなった。ほかの女性も解剖のために亡くなった。

 ホルスト・シューマン医師は、多人種の生物学的根絶を目的に不妊化の実験を行っていた。彼はユダヤ人の卵巣と睾丸をX線に曝すことで致命的なやけどを負わせるなどしたが、結果は満足のいくものでなかった。

 1941-1944年、医師たちは新薬の耐性と有効性を調べるために、故意に伝染病を感染させた。また、飢餓の影響を調べる研究も行われていたという。


2.性感染症実験 (グアテマラ・アメリカ)

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 2年に及ぶ、グアテマラ衛生局とアメリカ合衆国の共同実験は、アメリカの公衆衛生局医師であるジョン・チャールズ・カトラーを中心に行われ、兵士、売春婦、囚人、そして精神障害者およそ1500人を同意なしに病気を感染させた。不幸なことに83人がこの研究で命を落とした。

 この件が明るみに出たのは、半世紀以上を経た2005年に、ウェルズリー大学のスーザン・レバビー教授がアメリカ政府に告発したことによる。

 グアテマラでの実験の目的は健康な人への感染、どのようにペニシリンを使えば性病の予防、治療になるかであった。この実験に関するうわさやゴシップ記事がでるようになる1948年には実験は終わったが、1950年代初頭までは患者の観察が続けられた。

 2010年、アメリカ政府はグアテマラに対して、この件を「人道に対する犯罪」であるという公式の謝罪を発表している。


1.タスキギー梅毒実験

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 この実験は間違いなく米国史上最も悪名高き医学実験である。貧乏な黒人男性たちを対象に、梅毒がどのように進行するかを観察していたという。対象となった男性たちは、政府による無料の医療サービスの一環であると思い込んでいた。

 1932年、アメリカ政府はアラバマ州メイコン群の貧乏な小作人 を600人名簿記載した。600人のうち、すでに感染していた399人と残りの健全な201人による対照実験が行われた。参加意欲を煽るために、無料で健康管理、食事、そして埋葬保険に入れる権利を提示していたが、病気にかかっているという事実は伝えられることがなかった。参加者に伝えられたのは「悪い血」を持っているということだけで、診断も貧血や疲労としていた。

 実験は40年続いた。1947年まで医師たちは治療をすることも事実を伝えることもせず、また患者たちは梅毒や処置に関する適切な情報を一切遮断された。実験は1972年に政府の偶発的なリークにより幕を閉じた。生存者の多くの後遺症に悩まされ、実験の最中命を落とすものもいた。

via:akorra・ 原文翻訳:R.Y.T

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