深海にロマンを求めて止まない人々の夢がついに実現しそうだ。は高さ60mにも及ぶ海洋探査のためのフローティングプラットフォーム、シー・オービター(SeaOrbiter)の建設が、この春いよいよ始まる。
これはフランスの「海の建築家」ジャック・ルージュリによって発案され、長い年月の情熱をかけて温められてきた構想だ。彼はこの30年、海中建造物について研究してきた人物だ。
ルージュリは約48億円の建設費のうちの70%をなんとか調達、そして残りの30%(14.4億円)をネット上で資金を募るクラウドファンディングによって達成し、すぐにでも建設が開始されることになったのだ。
シー・オービターは、建物の約半分が水面下に沈む。中は8階建ての構造になっていて、研究室や居住区に分かれている。基本構造の株にはダイビングピット、特別加圧された居住区、そして水面下のガレージがある。
大気の中で生きている人間のダイバーは水面下50mまで潜れる。一方で加圧されている部屋に住んでいる飽和潜水者はさらに下、100mまで潜ることができる。その下には、1000mまで潜ることができる潜水艇と、6000mまで潜ることができるすごいドローンが格納されている。
ルージュリは48億円の建設費のうちの70%を調達し、残りの30%を、ネット上の資金調達クラウドファンディング・サイト「キスキスバンバン」で呼びかけたところ、なんとすぐに資金が集まり、すぐにでも建設できることになったのだ。
ルージュリのゆるぎない意欲がこのプロジェクトを成功させたのだ。彼はこのシーオビーターの建造と研究は人類にとって極めて重要なものであり、いくつかの統計を要点を十分に納得させるものだと感じている。
この星の71%は海であり、その90%がまだ探検されていない。これはて海の生物の三分の二がまだ発見されていない計算となる。
「 海はこの惑星の仕組みの中では心臓部を成すものであり、同時に、エンジンであり、肺である。私達は海を日々の考えの中で中心に捉えるべきである。海の謎を解き明かすことで、まだ見ぬ未来に光明が差し込むことになるだろう。
ルージュリがプロジェクトについて説明しているオリジナル動画
via:core77・原文翻訳:LK
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