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薄暮れの道に「にゃ」と現れた温いもの 続・妄想的日常

続・妄想的日常

おかえり。 
132 名前:可愛い奥様 投稿日:2014/02/23(日) 01:55:25.76 ID:5jOZczHF0
夫の単身赴任で自分が一人暮らしだった頃、近所のとある外飼い猫♂に異様になつかれた。
高価そうな首輪をした子猫だったが、エサもやらない我が家に、夜毎に来ては爆睡していった。
そんなある冬、泊まりがけの出張中に予想外の大雪が。
猫が心配で心配で、大急ぎで家を目指した。
家に着いたのは薄暮れ時、ドアノブは氷のように冷たい。
向こうに待つのは、一人きりの暗い部屋・・・
「猫は」と見回したら、早くも「にゃ」と後ろで待っていた。地面の雪に、一直線の足跡。
撫でようと伸ばす手を待ちきれないかのように、猫は目一杯伸び上がって手のひらに
頭をゴッチンスリスリ。
不意に幼児の姿が浮かんだ。「おかーさん帰ってきた」と、つないだ温かい手を嬉しくて
ブンブンする幼児。
「子供、いいかもなぁ」何かがフッと灯ったように感じた。

選択小梨夫婦だったのだが、夫に「子供をもってみないか」と相談してみた。
そこから亀裂は始まった。
夫は「契約違反だ、そんな人間は信用できない」と。
休まず働き続けて家に収入を入れる条件だったと。
私は、件の猫を連れて家を出ることになった。
猫も成猫となって、飼い主の引越しに置き去りにされたのだ。

一人と一匹の暮らしはうっすら温かで、この大柄な猫はとても賢く優しく、
決して私に怪我をさせなかった。
しかし外飼い時代に猫白血病と猫エイズに感染しており、そう長くは生きなかった。

猫を送った頃には、私もさらに年齢を重ねていた。
「ああ、また一人だ。これからも、多分」そう思った。薄暮れの道を、一人で歩いていくのだ、と。
その頃、動物好きな今の夫と出会った。望外の妊娠。夫は「おお、生き物が増える」と素朴に喜んだ。
無事に息子が生まれ、夫がつけた名前は、さきの猫の名とよく似ていた。
(例えば、猫「タマ」息子「タクマ」のような)夫は猫の名前までは知らず「画数で」と言ったが。

タクマはもう幼稚園児になった。お迎えにいくと「おかーさん」と大きな体で腕にぶらさがってくる。
先生によると、タクマはお友達にも決して乱暴せず、誰かが泣いていると
そっとついててあげるそうだ。
タクマがタマの生まれ変わりというのは無理があるし、そうすると不思議な話でも何でもないのだが
薄暮れの道に「にゃ」と現れた温いものが人生を変えた、
猫の日に間に合わなかったが、そんな話を。



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コメント
この記事へのコメント
創作臭がプンプン
2014/02/26(水) 17:51 | URL | #-[ 編集]
え?
勝手に猫ぱくっていったの?
2014/02/26(水) 17:51 | URL | #-[ 編集]
前夫悪いように書いてるけど別にそんなことないような
2014/02/26(水) 17:58 | URL | #-[ 編集]
共働きで選択小梨って得するの男だけだよな
寄生虫と別れて家族が持てて良かったな
2014/02/26(水) 18:18 | URL | #-[ 編集]
※2
>飼い主の引越しに置き去りにされたのだ
ちゃんとレスを読め
2014/02/26(水) 18:18 | URL | #-[ 編集]
創作でもいい。心が温かくなった。
2014/02/26(水) 18:28 | URL | #-[ 編集]
読みやすかった。
読んでよかったと思った。
2014/02/26(水) 19:27 | URL | #-[ 編集]
今が幸せなら回り道もよかったさね
2014/02/26(水) 19:38 | URL | #-[ 編集]
小説を読んでいるような気分になった
2014/02/26(水) 19:42 | URL | #-[ 編集]
誰にも迷惑かけてないんだから創作でも本当でもいいよ
本当なら幸せな思い込みというか偶然でいいじゃないか
2014/02/26(水) 20:54 | URL | 名無し #-[ 編集]
猫でも人でも。
素晴らしい人格の猫と人。
2014/02/26(水) 20:56 | URL | #-[ 編集]
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