戦記もの:「ガルパン」「艦これ」ヒットで注目 人気の理由 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
ここ数年、テレビアニメ「ガールズ&パンツァー(ガルパン)」や、ブラウザーゲーム「艦隊これくしょん-艦これ-」など実在した兵器やパイロットをフィーチャーした戦記ものコンテンツが人気だ。現在までに2回のテレビシリーズと劇場版が公開された「ストライクウィッチーズ」も大戦中の空軍兵器をモチーフとしており、テレビアニメが放映されるなど「歴女」(歴史好きの女性)ブームを呼んだとされる「戦国BASARA」シリーズも日本の戦国時代がテーマであり、広い意味では“戦記もの”だ。
<中略>
戦記ものが作られ続ける理由は分かりやすい。歴史上の事件や人物は、版権や使用料に気兼ねせずに使える「貴重なフリー素材」というのがまず一つ。すでに数十年から数百年も人々に親しまれた「原作」でもあり、新作の懸念材料である知名度をクリアする上でも申し分ない。
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◇オタク知識が教養に
視聴者・ユーザー視点から見れば、戦記ものは、嫌う人がいないコンテンツである。一国の武将や無名の庶民までが生きる群像劇であり、主人公も子供時代から晩年までの人生が描かれ、年齢性別を問わず誰もが「自分」を重ねられる物語だ。
優れたコンテンツは間口の「広さ」と内容の「深さ」を備えている。ゲームやアニメはパッケージの購入や月額課金の負担を背負い続けるリピーターを引きつける「深さ」に重きが置かれるが、戦記ものはドラマやキャラクターから「史実」へとつながっており、歴史家が一生をかけるほどの「深さ」は保証されている。
ひいては生涯学習にも通じる。戦記ものは「現代と地続きの歴史」をベースとしているから、閉ざされがちな「オタク的な知識」は、開かれた「教養」に近づく。家族やオタク以外の友人とも話ができる教養は、イコール「時間を無駄にしていない」という感覚になる。時間消費型のコンテンツであるアニメやゲームにとって貴重だ。
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