【仮面ライダーSS】少女「泥棒さん、私を盗んで」
- 1: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 01:19:52.58 ID:gugP5QzSO
仮面ライダーディエンド主人公のお話です。あくまで海東だけで、他のライダーはでません。
元ネタはありますが、クロス等はありません。
- 2: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 01:28:24.29 ID:gugP5QzSO
夜。
暗闇に紛れて、一人の男がとある洋館に忍び込んだ。
セキュリティも難無く通り抜け、目的の部屋のドアを静かに開ける。
海東「みーつけた」
忍び込んだ男一一海東大樹は、部屋内の戸棚から目的の品を盗み出した。
- 3: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 01:39:27.71 ID:gugP5QzSO
海東「さて、目的のお宝は手に入れた。さっさと退散しようか。」
部屋の窓を開け、バルコニーに出る。
あとは、庭に飛び降りて外へ逃げるだけ。
と思っていたその時。
「ねぇ泥棒さん」
何と上空から声がした。
海東「ッ!?」
とっさに声のしたほうを見る。
すると…
少女「よーいしょ、っと」
自身にめがけてダイブしてくる少女が海東の視界に入った。
- 5: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 01:57:12.43 ID:gugP5QzSO
数多の世界を渡ってきた海東だったが、なかなかに珍しい状況に驚いていた。
海東(まさか盗みに入った先で、女の子をお姫様だっこする羽目になるとはね)
ダイブしてきた少女をとっさに受け止める。
少女が腕の中で器用に体勢を整えたため、お姫様だっこが完成した。
そんな状況に多少の驚きを感じながら、しかし取り乱した風も見せず、海東は少女に尋ねた。
海東「きみ、変なところから現れたね。こんな時間に屋根の上にのぼってたの?」
少女「ん?まあね、そういうことにしておくね。
それより泥棒さん、私を盗んで。ここから連れ出してくれない?」
海東の質問に曖昧に答えた少女は、反対に奇妙な提案をしてきた。
- 6: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 02:15:34.37 ID:gugP5QzSO
海東「私を盗んで、か…もう少し大人になってから言いなよ、そういう台詞」
少女の外見からするに年は10才から12才くらい。
たしかに男に言い寄るには幼過ぎる。あるいは、ませているというべきか。
海東「残念だけど、僕には君よりもこっちのお宝のほうが魅力的でね。」
少女「失礼しちゃう!
でもね、このままだと世界が生まれちゃうの。」
またしても少女は奇妙なことを言い出した。
『世界が生まれる』
まるでファンタジーの台詞だが、海東にはひっかかるものがあった。
彼はこれに似た言葉を聞いたことがある。
海東「ふむ、『世界の破壊者』ってのは聞いたことがある、というか知り合いにいるけどね」
- 7: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 02:31:28.37 ID:gugP5QzSO
海東「壊れるならともかく、生まれるならいいんじゃないの?」
海東は少女を下ろして答えた。
この言葉は気になるが、いつまでも話しているわけにはいかない。
少女「でも、恐怖と混乱と絶望の世界が始まるよ…」
海東「?」
急にトーンを落とした少女の声に、そして物騒な内容に、退散しようとした海東の足が止まった。
海東(もう少し話してみるか。長くなりそうなら、この子をつれて離れればいい。)
そんなことを思い浮かべた海東だが、今度は別の声に遮られた。
?「娘を返してもらおうか、コソドロ」
少女の父親と思しき男性が立っていた。
- 8: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 02:56:26.89 ID:gugP5QzSO
少女「お父様…」
父親「もう安心だぞ、少女。今から父さんが助けてやるからな。」
少女「い、いや…」
父親が助けにきたと言っているのに、怯える少女。海東の後ろに隠れる始末だ。
海東「どういうことかな。
ひょっとして世界が生まれる云々はでたらめで、お父さんと喧嘩して家出するつもりだったかな。」
少女の怯えようから、そんな冗談のような話ではなさそうだが、声をかけてみた。
少女「ちがう…お父様の作ろうとしている世界は…怖い」
父親「何を言う、そうでもしなければ…む!」
バンッ、と音をたてて、父親の横で火花が散った。
海東がディエンドライバーを発砲したのだ。
海東「なかなか気になる話になってきたね。
もともとこの子から依頼されたことだし、ご要望にお答えしてみようか」
- 9: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 03:16:26.06 ID:gugP5QzSO
少女「泥棒さん…!」
父親「困ったコソドロだ、宝だけでなくわが娘まで盗むというのか。これは…」
父親は海東に近づきながら不敵に笑った。
少女「ああっ!だめ、泥棒さん、逃げて!」
少女が悲痛な声で警告する。
そして…
怪人「退治しなければなぁ!」
何と…少女の父親が怪人に姿を変えた。
少女「泥棒さんッ」
なおも逃亡を促す少女。
しかし、海東は持っていた盗品を少女に渡すと、怪人に向き合った。
海東「逃げるときは君を連れて逃げるさ。だからお宝をもっていてくれよ」
少女「え」
海東「まぁ、まかせたまえ」
- 10: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/14(金) 03:25:47.72 ID:gugP5QzSO
海東「まさかこんなところで怪人と出くわすとはね。これはますますお嬢ちゃんから話を聞かなきゃいけないな。」
海東は素早くディエンドライバーにカードをセットすると、銃口を上空に向け、引き金を引いた。
海東「変身!」
カメンライド
ディエーンド!!
- 16: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 03:43:33.22 ID:YG2bbJXSO
少女「!?」
青い仮面ライダー、ディエンドに変身した海東を見て、驚く少女をよそに戦闘が始まった。
ディエンド「さあ、始めるとしようか。」
怪人「ふんッ」
先手必勝とばかりに、ディエンドライバーを発砲するが、怪人も素早く身を翻し、回避しつつディエンドに接近する。
ディエンド「速いな。いったい何の怪人だい?」
これまでディエンドが戦ってきた怪人は、その多くが虫や動物をモデルにしたものだった。
だが、眼前の怪人はフォルムに特徴がなく、人型のものだった。
しいていえば、アポロガイストのようなタイプか。
怪人「残念だが、私には特徴がなくてな!」
- 17: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 03:52:01.46 ID:YG2bbJXSO
ディエンドの問いかけに答えながらも、怪人は接近して徒手空拳で攻撃してくる。
シンプルな人型フォルムゆえ攻撃の動作も滑らかだ。
ディエンド「ふん、特徴が無いのが特徴か」
ディエンドライバーによる遠距離攻撃はできずとも、格闘戦で応戦するディエンド。
いつしか屋外へ飛び降りての戦闘になっていた。
- 19: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 04:09:34.96 ID:YG2bbJXSO
ディエンド「よっと…今だ!」
一瞬の隙をついて距離をとり、怪人めがけて発砲するディエンド。
怪人「くっ」
被弾した怪人はよろめきながらも、しかし次の行動に移った。
怪人「やるな…だが…
こんな噂を知っているか?」
ディエンド「?」
突如、語りかける怪人。
その時、二人を追いかけて庭にでた少女が叫んだ。
少女「泥棒さん!周り!気をつけて!」
ディエンド「何っ、犬?いや、こいつは…」
ディエンドの周囲から屋敷の番犬が襲い掛かった。
そして少女の声に構わず、怪人は語り続けた。
怪人「この屋敷の番犬は、人の顔をしているという噂を!」
ディエンドに襲い掛かった番犬は、犬の体に人の顔、いわゆる人面犬だった。
- 22: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 04:27:17.24 ID:YG2bbJXSO
ディエンド「人面犬…」
人面犬1「何見てんだよー!」
人面犬2「侵入者、排除する」
人面犬3「くらえ、抜刀牙ぁ!」
ディエンドの周りから人面犬たちが襲い掛かる。
ディエンド「くっ」
怪人「それだけではないぞ。この家の庭でツチノコの目撃もあるらしい。」
怪人が言い終わるが早いか、突如地面から巨大なツチノコがディエンドに襲い掛かった。
ディエンド「うわっ」
火花を散らして吹き飛ぶディエンド。
少女「ど、泥棒さん…」
ディエンド「驚いたな…ここは化け物屋敷かい?」
怪人「化け物か…正確には違うがな。
ここで倒されるお前には関係ないか」
- 23: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 04:35:35.14 ID:YG2bbJXSO
再度、人面犬たちに攻撃命令をだそうとする怪人。
だがディエンドの行動がそれを遮る。
ディエンド「勝手に決めないでくれたまえ。
お宝と、あのお嬢ちゃんを盗み出さないといけないんでね。
こちらも力を使わせてもらうよ。」
ディエンドライバーにカードを差し込み、引き金を引く。
ディエンド「化け物には化け物だ!」
カメンライド
キバ!
- 24: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 04:52:49.48 ID:YG2bbJXSO
ディエンドの能力により召喚された仮面ライダーキバは、巨大ツチノコに向き合い戦闘を開始した。
一方ディエンドは、人面犬の排除にかかる。
ディエンド「さて、化け物退治だ」
アタックライド
ブラスト!
光弾で人面犬を吹き飛ばす。
しかし、人面犬は次から次へと湧いてくる。
ディエンド「ふむ、きりがないな」
少女「泥棒さん、お父様は『友達の友達』なの!いくらでも都市伝説を呼び出すわ!」
ディエンド「友達の友達?
やっぱり詳しく話を聞く必要がありそうだな。」
- 25: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/15(土) 05:03:07.52 ID:YG2bbJXSO
ディエンド「『友達の友達』に都市伝説…か。
ここはいったん退散しようか。」
怪人「逃がすか」
ディエンド「逃げるさ」
ディエンドは、まず少女を傍に寄せ、次にツチノコの相手をしているキバを呼び寄せた。
そして再びカードを装填し、銃口をキバの背中に向け、発砲した。
ディエンド「痛みは一瞬だ」
ファイナルフォームライド
キ、キ、キ、キバ!!
- 30: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/16(日) 04:09:39.79 ID:Vh7fK5TSO
キバを巨大な弓にFFRさせたディエンドは、照準を巨大ツチノコと人面犬の中心に合わせた。
ファイナルアタックライド
キ、キ、キ、キバ!
キバアロー「キバって、いくぜー!」
敵集団の中心に光の矢が放たれる。
爆発と閃光で、離れたところにいた怪人の視界も遮られた。
怪人「む、このような大技を持っているとは…」
- 31: ◆p03Oqrq3Q6:2014/02/16(日) 04:22:43.14 ID:Vh7fK5TSO
怪人「だが、いくら末端を倒したところで…」
再度、人面犬や巨大ツチノコを呼び出す怪人。
しかし、爆発による煙幕が収まりかけた中、ディエンドがカードを使用した。
ディエンド「さぁ、これでさよならだ。
じゃあお嬢ちゃん、しっかりつかまって。」
少女「う、うん。」
アタックライド
インビジブル!
煙幕がおさまると同時に、少女を抱き抱えたディエンドの姿は消えていた。
怪人「おのれ…逃がしたか…
コソドロめ、少女は連れ戻すぞ。
我らの存在する世界を始めるために、な。」
残された怪人は、人間の姿に戻り、館の中へ戻っコメント一覧
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- 2014年03月03日 23:24
- いいSSだ 感動的だな
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- 2014年03月03日 23:27
- 何だ、ホモライダーか
そっ閉じ
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- 2014年03月03日 23:32
- やめてくれないか、それっぽい事言うの
-
- 2014年03月03日 23:33
- 人面犬に熊狩ってそうなのが混じってねーか?
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- 2014年03月03日 23:38
- (^U^)「いいssだ、感動的だな。だが無意味だ」
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- 2014年03月03日 23:53
- わからん やっぱ
仮面ライダーv3やな ダブルタイフーン
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