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アンドレア・ハスラー氏の彫刻作品は二つのメッセージ性がこめられている。それは嫌悪と愛情だ。肌色の肉質溢れる素材は人に気持ち悪さを抱かせるも、見たくないけどちょっと見てみたいという不思議な愛着を感じさせる。
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スイスのチューリッヒで生まれたハスラー氏は繊維ガラスをワックスで固めた、人体を模したかのような作品で名を博した。彼女の最新作は英バークシャーのグリーンナムコモンにある、ニューグリーンナムアーツのために出展した「エンブレイス・ザ・ベース」である。
この地は1980年代前半に、女性たちが米軍基地の外で核保持反対運動のキャンプを行った場所でもあり、今では文化会館となっている。
ハスラー氏の今回の作品の目玉はその女性活動家たちがキャンプを行った際にたてたテントを連想させられる形のものである。
「グリーンナムコモンの歴史、主にグリーンナムコモン女性平和キャンプのテントに着想を得て作品を作り上げた。かつて米軍基地だった歴史のある場所であるという特性を生かし、テントの形を比喩的に使って、肉体が感情の入れ物であるということを表現し、作品を人体化してみた。」と語るハスラー氏。
ハスラー氏はこの「エンブレイス・ザ・ベース」を、歴史的背景を踏まえながら肉体について考えてほしいと語るが、この人肌のような外観の作品は、女性家長とその近親者を暗喩している。
テントのレプリカのうち、ひとつが実物大であるのに比べ、もう片方が小さ目であることから、母と子の関係性を表現しているようである。肌を何かに喩えて作品を作るハスラー氏は、「肌の下に心・感情があるように、テントの下に感情を内包するもの、心を包みこむ入れ物を作りたかった。」と伝えた。
via:beautifuldecay・原文翻訳:Yucaly
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