止まらない時間の流れの中で、終わりある人類はまた新たな歴史を紡いでいく。そこにあるのはいっこうに変わらぬ本能と絶え間なく揺れ動く愛の在処。
国際審査員によって選ばれた、フォトジャーナリズム9部門の受賞写真が2月14日に発表された。これらの写真は、4月18日のアムルテルダムを皮切りに、一年間45ヶ国100都市以上を巡回展示される予定だ。
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1.2013年世界報道写真賞
ジョン・スタンメイヤー（アメリカ）ナショナル・ジオグラフィック
この写真のタイトルは「シグナル」。夜、ジブチの海岸で、隣国のソマリアからの弱いシグナルを携帯電話でひろおうとしているアフリカの移民たち。ジブチはソマリア、エチオピア、エリトリアなどから、いい暮らしを求めてヨーロッパや中東など海外へ出ようとする人々の中継地点となっている。
2.ニュース速報部門第1位
ゴラン・トマセヴィック（セルビア）ロイター
“反政府勢力の攻撃”シリーズの一枚。シリア、ダマスカス近郊で、政府軍の戦車の攻撃を受け、がれきや手榴弾が飛んでくる中、避難する反政府勢力の兵士たち。2013年1月30日、ダマスカスで政府への攻撃を計画していた反政府軍グループは奇襲を受けた。胸を撃たれ負傷した戦友を避難させ、ロケット弾で攻撃し返したが、政府の戦車が応戦してきた。結局、戦友は亡くなり、抵抗軍はその死を悼むために撤退した。
3.演出写真第1位
ブレント・スティルトン（南アフリカ）ゲッティイメージズ
2013年9月25日、インド、西ベンガルのヴィヴェーカーナンダ。盲人向けのミッションスクールで撮られた盲目のアルビノの少年たち。インドでは盲学校はほとんどない。
4.自然部門第3位
クリスチャン・ジーグラー（ドイツ）ナショナル・ジオグラフィック
“ボノボ─知られざるわたしたちのいとこ”シリーズから。2011年1月25日、コンゴ共和国の保護区にいる5歳の野生のボノボ。人間のもっとも近い親戚であるのに、ボノボの習性についてはほとんど知られていない。生息地が失われたり、野生動物の肉の不正取引のせいで、絶滅が危ぶまれている。
5.観察写真第1位
カーラ・コーゲルマン（オランダ）
“わたしは森の一部”からの写真。2012年7月19日撮影。オーストリア、メルケンブレヒツの村に住むハンナとアレーナの姉妹のひとコマ。
6.演出写真第2位
デニス・ダリュー（フランス）フランス通信社
“母と息子”シリーズの一枚。2011年2月3日、エジプト、カイロ。母親と一緒にカメラに向かう若いエジプト人ボディビルダーのアリ。
7.スポーツ部門第1位
ピーター・ホルガーソン（スウェーデン）
ナジャ・カサデイ──七種競技とガン”からの一枚。2013年12月19日、スウェーデン、リディンゴでの最後の治療直前に喜びを表す、七種競技トップアスリート、ナジャ・カサデイ。2013年秋、彼女はガンの診断を受け、今年1月、化学療法を完了した。病気の間も治癒する希望を捨てず、リオ・デ・ジャネイロでの夏のオリンピックに向けてずっとトレーニングを続けた。
8.観察写真第1位
マーカス・シュライバー（ドイツ）AP通信社
“さよなら、マンデラ”からの一枚。2013年12月13日、南アフリカ、プレトリア。棺におさめられたネルソン・マンデラ元大統領を見送る最後の日、悲しみにくれる女性。
9.自然部門第1位
スティーヴ・ウィンター（アメリカ）ナショナル・ジオグラフィック
“クーガー”シリーズの一枚。2013年3月2日、ロサンゼルス、グリフィスパークのトレイルを歩くクーガー。この2年間、パークはクーガーの住処になっているが、そこまでたどり着くには、交通量の多い高速道路を横切らなくてはならない。クーガーは非常に順応性が高いせいか、ロスやハリウッドの町中や周辺で頻繁に見られるようになっている。この密やかな大型の猫をむやみに恐れ、一般人に適切な知識がないことから、毎年多くのクーガーの射殺が暗黙の了解になりつつある傾向にある。
10.現代社会の問題部門第1位
サラ・ナオミ・レウコヴィクズ（アメリカ）
“ドメスティック・バイオレンス”シリーズの一枚。オハイオ州に住むシェーンとマギーの喧嘩の最中、部屋に駆け込んでくるマギーの2歳の娘メンフィス。シェーンがマギーにどなりちらしているところにメンフィスが割って入った。
11.日常生活部門第1位
フレッド・ラモス（エルサルバドル）エル・ファロ
“行方不明者の最後の服”シリーズから。2013年8月10日、エルサルバドル、サンサルバドルの砂糖農園で見つかった身元不明の女性が着ていた服。北中米トライアングル（ホンデュラス、グアテマラ、エルサルバドル）は、世界でもっとも暴力のはびこる地域。多くの場合、見つかった服だけが犠牲者の身元をつきとめる唯一の手段になる。
12.現代社会の問題部門第3位
クリストファー・ヴァネガス（メキシコ）ラ・ヴァンガーディア/エル・ガーディアン
“組織犯罪の犠牲者たち”シリーズから。2013年3月8日、メキシコ、コアウィラ州サルティヨ。警察が現場に到着したとき、2体の遺体が橋から吊るされ、あとの3体は地面に放置されていた。彼らはほかの犯罪組織に対する報復として殺された。
13.ニュース速報部門第2位
タイラー・ヒックス（アメリカ）ニューヨークタイムス
“ウェストゲイトモールの殺戮”から。2013年9月21日、ケニア、ナイロビのウェストゲイトモールで身を隠す女性と子供たち。銃を持った男たちによって高級モールが銃撃され、この女性たちは逃げてきたが幸いなことに無傷だった。
14.スポーツ部門第3位
クイン・ルーニー（オーストラリア）ゲッティイメージズ
“世界競泳”シリーズから。2013年4月27日、オーストラリア、アデレードでの2日間に渡る国内水泳選手権で、男子100メートル背泳ぎを競うオーストラリアのダニエル・アーナムナート
15.ニュース速報部門第1位
フィリッペ・ロペス（フランス）フランス通信社
2013年11月18日、フィリピン、トロサで祈りながら行進するハイエン台風の生存者たち。フィリピンを襲ったハイエン台風は史上最大のサイクロン。8000人が死亡、行方不明、400万人以上の人たちが家を失った。
16.一般ニュース部門第2位
ウィリアム・ダニエルズ（フランス）タイム
“中央アフリカ共和国のカオス”から。2013年11月17日、バンギの通りに集結するデモ参加者たち。別のクーデターが引き金になったこの国の危機は、ムスリム軍が完全武装して始まった。彼らはこの国の大部分を占めるキリスト教徒を守るキリスト教徒自警団に対抗して武装解除を拒否している。国連は大量虐殺になる可能性を危惧して警告し、市民を守り、ムスリム軍を武装解除させるためにフランスは1600の部隊を送り込んだ。
17.一般ニュース部門第1位
アレッサンドロ・ペンソ（イタリア）オン・オフ・ピクチャー
2013年11月21日、ブルガリア、ソフィアの“シリア難民のための仮設施設”より。2013年9月、ソフィアの廃校跡に緊急難民センターがオープンした。子供390人を含む約800人のシリア難民のための住まいを提供している。このときブルガリアは経済危機に見舞われていて、政情が不安定で、難民を受け入れる準備が完全にはできていなかった。
18.スポーツ部門第2位
アンドレイ・グリギエル（ポーランド）Polska Agencja Prasowa
“スラロームの躍動”より。ポーランドのSzczyrkでの国際スキー選手権大会の出場者。
via:buzzfeed・原文翻訳：konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
ドメスティックバイオレンスのはどうやって撮ったのだろう？
2. 匿名処理班
少し前の記事「あの映画のあのシーン、視覚効果を外してみると？実際のシーンとCG処理前のシーンを比較してみた。」を見た後だとほとんどがCGに見えてくるから困る
3. 匿名処理班
12番の写真が衝撃的だった・・・
まるで映画ような殺しだよ
こんな事があるんだな・・・
4.