神谷奈緒「神衣紅血!」
- 1 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 00:57:23.19 ID:BoiLe3VR0
- 奈緒が出ない記念。
- 2 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 00:58:10.11 ID:gDmdos+/0
- 事務所
モバP「困った…」
加蓮「こればっかりはねぇ…」
凛「どうしたの?」
加蓮「奈緒の次の衣装がきまったんだけどさあ…」
凛「この前打ち合わせしてたやつ?」
P「ああ…」
凛「それがどうかしたの?」
加蓮「あの衣装ってかなりフリフリっていうか、メチャクチャ可愛い感じの奴だったでしょ?」
凛「あー、確かにフリフリだったね。それがどうかしたの?」
加蓮「奈緒がさあ…」
- 3 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 00:58:52.45 ID:gDmdos+/0
- ――――――――――――――――――――
奈緒「流石にこれは恥ずかしいって!」
P「でも絶対奈緒に似合うって!!」
奈緒「似合っても恥ずかしもんは恥ずかしいんだよ!!!」
加蓮「プロデューサーが、奈緒のために、とってきてくれたお仕事だよー?」
奈緒「うー…それでも恥ずかしいし、そんなの着て人前何て立てねえよ!!」
P「だ、駄目か?」
奈緒「…ちょっと、考えさせて」
P「分かった…」
――――――――――――――――――――
- 4 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 00:59:40.63 ID:RKzWrL5g0
- 加蓮「というやり取りがあったのよ」
凛「ふーん。でも奈緒の事だから、恥ずかしながら着てくれるんじゃないの?
っていうか恥ずかしがってる奈緒って可愛いから、それで正解なんじゃないの?」
P「それがどうにもいつもと違う嫌がり方なんだよ…」
加蓮「いつもはちょっと嬉しいけど恥ずかしいって気持ちが強いからツンってしちゃうんだろうけど、
今回のはただひたすらに恥ずかしくて逃げ出したいって感じ」
凛「あの衣装着てる奈緒、見たかったんだけどな」
P「な!絶対似合うと思うんだ!!似合うと思うから、ちょっとでも前向きに着てくれたらなと…どうしたもんかなぁ」
比奈「話は聞かせてもらったっス!!」バーン!!
P「人類滅亡されても困るが、何か解決策でもあるのか?」
比奈「ふっふっふ。実はでスね…」
- 5 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:00:17.42 ID:RKzWrL5g0
- 後日 事務所
奈緒「…うーす、って誰もいない。はぁ、衣装、どうしよう…」
…てくれ
奈緒「?」
…着てくれ
奈緒「な、何!?誰かいんのか!?」
…私を着てくれ!
奈緒「はぁ!?どっ、どこから聞こえてくんだよ!!」
…ここだ、私はここにいる!
奈緒「ってこれ、今度の衣装じゃん…ってかなんで机の上に放置されてんだよ…」
…奈緒、私を着てくれ!!
奈緒「ひぇっ!?」
- 6 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:01:06.33 ID:RKzWrL5g0
- 別室
P「…なあ比奈」
比奈「なんスか?」
P「ほんとにこんなので上手くいくのか?」
比奈「いやー、今奈緒ちゃんのはまってるアニメの設定が、服が意志を持ってしゃべるんスよ。それで考えてみたっス!」
P「いや、その設定はいいんだが、それで奈緒が衣装を着てくれるのか?」
比奈「それはプロデューサー次第っスね。プロデューサーが上手く奈緒ちゃんを乗せられるかがこの作戦の鍵っス!」
P「はあ…しかし晶葉は凄いな。この声が伝わるシステムはどうなってるんだ」
比奈「詳しくは分かんないんスけど、骨伝導スピーカーと小型マイクを超絶魔改造して
奈緒ちゃんの頭のどっかに張ったらしいっスよ」
P「晶葉スゲー。ってかそれって危なくないの?」
- 7 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:01:59.53 ID:RKzWrL5g0
- 比奈「さあ?でも衣装を着たらなるべく早く頭に張ってある奴は剥がしたいらしいっス」
P「…危ないのか」
比奈「いや、ばれないようにするためらしいっス。
あとは衣装を着れば、衣装のスピーカーとマイクで会話が可能になるっス」
P「でも衣装脱いだら会話出来ないんじゃね?ってか骨伝導って服着ただけで聞こえるのか?」
比奈「骨伝導に関しては全く分からないんでなんともっス。まあ衣装脱がれたら仕方がないっス。
でも、服と会話したいが為に衣装を着てくれるかもしれないっスよ?」
P「そんな上手くいくか?」
比奈「奈緒ちゃんの妄想力ならそれぐらい余裕っス。
もちろん凛ちゃん、加蓮ちゃんや他の人の協力は必要になるとは思いまスけど」
- 8 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:02:30.11 ID:RKzWrL5g0
- P「徹夜で見たそのアニメの服のように頑張って話してみるか…」
比奈「ちなみにこのマイクはボイスチェンジャー搭載で、
奈緒ちゃんには関○彦さんボイスで伝わるようになっているっス!」
P「これも晶葉が?」
比奈「モチっス!」
P「晶葉ってホントスゲーな。あとで何かお礼しなきゃ」
比奈「さて、そろそろ仕掛け人の二人を事務所に投入っス!」
P「比奈、お前ノリノリだな」
比奈「こんな面白いことなかなかないっス♪
こうして隠しカメラで奈緒ちゃんのアワアワしてる姿見るのも楽しいっス!」
P「よーし、凛、加蓮、よろしく頼んだ」
凛・加蓮「はーい」
- 9 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:03:02.91 ID:RKzWrL5g0
- 事務所
バタン
凛「お疲れ、って奈緒だけ?」
奈緒「う、うん」
加蓮「どうしたの?顔色悪いよ?」
奈緒「いや、それがさ…」
…早く私を着てくれ!
奈緒「ほら!!」
凛「?」
加蓮「ほら?」
奈緒「へ?」
凛「どうしたの、お腹痛いの?」
奈緒「違う違う!今声聞こえなかったか!?」
凛・加蓮「声?」
- 10 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:03:34.94 ID:RKzWrL5g0
- 別室
P(…あいつら演技上手いな)
比奈(多分あの二人かなり楽しんでまスね)
P(ドラマのオーディションでも受けさせるか…)
比奈(良案っス)
- 11 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:04:35.92 ID:RKzWrL5g0
- 事務所
…お前にしか私の声は聞こえないのだ。早く私を着てくれ!!
奈緒「ほら!!今結構デカい声で話しかけてきたじゃん!!」
凛「奈緒、どうしたの?悩み過ぎて幻聴聞こえるようになっちゃったの?」
加蓮「奈緒、無理は体に毒だよ。ゆっくり休みなよ」
奈緒「そ、そんなんじゃないんだって!ほら今も!!」
…奈緒、そんなに私が嫌か?
奈緒「もう、ほんとなんなんだよ!!ってかどこから聞こえてくるんだよ!!」
…お前の目の前にいるじゃないか。私はここだ!!
奈緒「…はあ?!」
凛「衣装がどうかしたの?」
加蓮「それこの前プロデューサーが奈緒にって言ってた衣装だよね?可愛いじゃん」
奈緒「か、可愛すぎるよ…」
凛「ラブリーだね。でも衣装睨み付けてどうしたの?」
- 12 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:05:06.34 ID:RKzWrL5g0
- 奈緒「…声がよぉ、この衣装から聞こえるみいたいなんだよ」
加蓮「何それ?!怖いんだけど…」
凛「いくら衣装が嫌だからって、そんな妄想するぐらい嫌なの?」
奈緒「だから違うんだって!!ほんとに声が聞こえるんだよ!!」
凛「じゃあちょっとスマホの録音回して確認してみようか?」
奈緒「頼む!!」
加蓮「面白そーだからアタシも録音しよー」
…私の名前は神衣紅血。お前の目の前にある、その衣装が私だ!!
奈緒「ほら!今しゃべった!!もっとしゃべってみりょよ!!
凛・加蓮「…」
- 13 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:05:32.48 ID:RKzWrL5g0
- 別室
P(…噛んだな)
比奈(可愛いっスね)
P(…ああ、最高だ!)
- 14 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:06:14.87 ID:Z5hWJgAC0
- 事務所
…何故私を拒む?私はお前に着られるためにここにいるのに、着られなければ私の意味がなくなってしまう!
奈緒「ほら今も!!どうだ!?ちゃんと録音できてるか!?」
凛「うーん、私のには奈緒の声しか録音されてないよ?」
加蓮「アタシのも奈緒の叫び声しか録音されてないや」
奈緒「ウ、ウソダドンドコドーン!!」
別室
P(ほんと面白い反応するな。さて、俺も事務所に行くわ)
比奈(その間の会話はお任せッス!イヤモニはつけといてくださいっス。
何か言ってほしいことがあればメールでお願いしまス)
P(了解。よろしく頼んだ)
比奈(がってんっス!)
- 15 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:06:58.57 ID:1auDTpD/0
- 事務所
ガチャ
P「おーっす、お疲れ」
奈緒「プ、プロデューサー!!これどういうことだよ!?」
P「どうかしたのか?」
凛「奈緒がこの衣装がしゃべりだしたとか言い出すんだ」
加蓮「私たちには聞こえないし、スマホで録音してたんだけど何にも聞こえないんだよ?」
P「そうか…幻聴が聞こえるぐらい奈緒は今回の衣装が嫌だったのか…」
奈緒「ち、違うんだって!!ほんとに聞こえるんだって!!」
P「…その衣装はなんて言ってるんだ?」
奈緒「何って…」
- 16 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:07:32.73 ID:OwKhOj5g0
- …一度でいい。私を着てくれ。私を着たらきっと私の事が好きになるはずだ。
奈緒「…一回でいいから着てくれって」
P「…一回ぐらい着てやったらどうだ?奈緒が本当に嫌だったら今回の衣装は破棄するから…」
…破棄!?そんな、私は…私は…。
凛「そうだね、可愛いけど、奈緒がいやいや着るんだったら衣装も可哀想だし」
加蓮「最初で最後の一回ってことで来てみちゃいなよ♪」
奈緒「で、でも…」
…一度でいいんだ。私を着てくれ、奈緒!!
奈緒「い、一回だけだからな!!」
…奈緒!!
- 17 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:08:08.55 ID:OwKhOj5g0
- 凛「手伝ってあげるよ」
加蓮「さ、更衣室にれっつごー♪」
奈緒「ちょ、ちょっと押すなよ!!」
P(凛、加蓮、頭のスピーカーの回収よろしく!)
凛(`・ω・´)ゝ
加蓮(`・ω・´)ゝ
比奈(いい感じっス!あとは衣装の方の音量設定をすこーし上げてっと)
- 19 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:08:37.61 ID:IUlUYx5Y0
- ガチャ
P「おお!!やっぱり凄く似合ってるぞ!!」
奈緒「は…恥ずかしい」
凛「顔真っ赤」
加蓮「可愛いわぁ」
…奈緒、奈緒!!
奈緒「ふわぁ!?」
P「どうした!?」
奈緒「こ、声が、声が全身を駆け抜けた!!」
凛・加蓮「?」
P「さっき言ってた声か?」
- 20 : ◆LV1QS555XE 2014/03/09(日) 01:09:17.98 ID:lbiaUd7z0
- 奈緒「そう!聞こえなかったのか?」
P「聞こえるも何も、さっきから全く俺には聞こえなかったからなあ」
凛・加蓮「私たちもー」
…どうだ奈緒、私の着心地は。ああ、今私は奈緒に着られているんだな。
奈緒「ちょ、気持ち悪いって!」
P「どうした!?」
奈緒「いや、さっきの声が気持ち悪いこと言ってきたから…」
P「すまん、俺にはやっぱりその声は聞こえない。どうだ着心地は」
奈緒「着心地は、ふ、普通かな。ただ、さっきの声が近くなった感じがしてなんか変な感じ」
…私も変な感じだ。しかし、叫び続けたせいで力を使ってしまったようだ。
私はお前に着られた時だけしか、お前と会話出来ないかもしれない。私と話したいときは私に袖を通してくれ。
奈緒「…」
- 22 : ◆LV1QS555XE 2014/
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