勇者「嫌だ……もう死にたくない……」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:49:44 ID:qnhlQd6.
- 王様「……なーんてこと考えてたらどうしようかのぅ」
大臣「何の話ですか? 王様」
王様「いやあ、最近勇者が死んで戻って来ないじゃん? だから心配になって」
大臣「ああ、そういえば……」 - 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:50:29 ID:qnhlQd6.
- 王様「文字通り死ぬような痛みを受けてる勇者に、いっつも『死んでしまうとは情けない』とか言っちゃってたからなあ。嫌になったんじゃろか」
大臣「いやいや、死なないくらい強くなったということでは?」
王様「それならそれで活躍が耳に届きそうなもんじゃろ。それも最近はぱったり」
大臣「ふうむ」
王様「だから、もう死なないように危険なモンスターと戦うのをやめちゃってたりして」
大臣「いやいや、まさか。勇者様に限ってそんな……」
王様「分からんぞー。そうやって決めつけるから、男女の心はすれ違うんじゃ」
大臣「……何の話ですか。ともかく、心配なら調査団でも派遣しますか」
王様「ほ?」
大臣「酒場から腕ききを何人か集めて、勇者探しの旅に出てもらってはいかがですかな」
王様「良いね、大臣。それサイコー。採用」 - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:51:11 ID:qnhlQd6.
- 魔法使い「わ、私たちがお城に呼ばれるなんて、な、な、なんでしょうね」
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドッテイル
僧侶「なんでも重要な使命だとか……。しかしそれほどの使命ならば何故勇者様に頼まないのか……。なんだか嫌な予感がするわねえ」
武闘家「難しく考えるなって。聞けばすぐに分かるんだからよ。オレみたいにどーんと胸張れよ、どーんと」
僧侶「張れる胸が無い人に言われても」
武闘家「あ”?」
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドッテイル
魔法使い「ふ、二人とも。落ち着いてください。王様が来ましたよ」
王様「良く来たのう、実はおヌシらに頼みたいことがあるんじゃ」
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドッテイル
魔法使い「(あの遊び人さんはなんなんでしょうか……)」
僧侶「(さあ……)」
武闘家「(王様を前にしてのあの態度……できる……!)」
王様「実は、勇者が行方不明になってのぅ。その捜索を頼みたいのじゃ」
魔法使い「……………なんですと?」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:51:58 ID:qnhlQd6.
- 王様「死んだというのはあり得ぬ。しかしながら順調に冒険が進んでいるとも言えぬ。わしとしても非常に困っているのじゃ」
僧侶「ま、待って下さい王様!」
王様「む、なんじゃ?」
僧侶「そ、そのような重要な任務を、なぜ私たちのような者に!?」
王様「だって、おヌシらしか居なかったんだもん。ルイーダの酒場に」
魔法使い「………………」
僧侶「………………」
武闘家「なるほど! 選ばれし者たちってことですね!」
遊び人「………………」アソビニハタノシソウニオドッテイル
僧侶「(あたしが魔法使いなら、今頃この二人はメラで燃やしてるわ)」 - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:53:10 ID:qnhlQd6.
- 魔法使い「あ、あの、お、王様……恐れながら……」
王様「む?」
魔法使い「レベル1の私には、とてもそのような任務がこなせるとは思えません」
僧侶「魔法使いだけではありません。私もレベルは2。武闘家もレベル1です」
武闘家「やる気なら! やる気なら! 百億千兆万を超えてるぜ!」
僧侶「黙れ」
遊び人「………………」アソビニンハスコシオドリツカレテイル
王様「なあに、わしも無駄死にを命じているわけではない。危険を感じたら、素直に戻ってきてそこまでの報告をしてくれればよい」
魔法使い「そ、そうなんですか。それなら、まあ……」
僧侶「そうですね。私たちにできる程度でよい、ということなら」
王様「うむ。それではさっそく、勇者が最後に訪れたらしいところへ行ってくれ」
僧侶「かしこまりました。して、その場所はどちらでしょうか」
王様「サマンオサ」
僧侶「無理です」
王様「早っ!?」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:54:00 ID:qnhlQd6.
- 僧侶「サマンオサって超激戦地じゃないですか! ガメゴンキラーアーマーがいこつけんし! 辿り着くことすら不可能ですよ!」
武闘家「チョーゲキセンってなんだ? うまいのか?」
僧侶「だからお前は黙れ」
遊び人「………………」アソビニンハトツゼンハゲシクオドリダシタ
僧侶「お前は止まれ」
王様「ああ、それなら大丈夫じゃ。そのために、遊び人も呼んだのじゃよ」
魔法使い「ど、どういうことですか?」
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドッテイル
王様「その遊び人、話によると昔、サマンオサに行ったことがあるらしくてな」
僧侶「ああ、なるほど。キメラの翼でうひゃう!?」
遊び人「………………」アソビニンハスバヤクソウリョノシリヲナデマワシタ
僧侶「この男、コロス」
遊び人「………………」アソビニンハマンゾクソウダ
王様「その通りじゃ。城の前まで移動できれば、まず危険はあるまい。そういうわけで頼んだぞ。これはせんべつじゃ」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:54:29 ID:qnhlQd6.
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僧侶「で……渡されたのが銅の剣と100Gってどうなのよ」
魔法使い「あはは……ま、まあ、勇者様と同じ待遇と思えば」
僧侶「勇者様もよくこれで投げ出さなかったもんだわ」
武闘家「オレ、装備できるぞ」
僧侶「攻撃力下がるでしょ」
遊び人「………………」アソビニンハモノホシソウニコチラヲミテイル
僧侶「……まあ、選択の余地はないか。はい、遊び人」パス
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドッテイル
僧侶「危なっ! 振り回さないでよ!」
武闘家「そういえば……遊び人はどうしてサマンオサに行ったことがあるんだ?」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:55:27 ID:qnhlQd6.
- 魔法使い「ああ、そういえば……。あそこってよそ者に厳しいから国交も少ないし、モンスターも強いから相当行くの難しいと思うんですけど」
武闘家「そうそう。行ってもたいしたものもないしな」
僧侶「考えてみればそうよね。アリアハンからは船も出てないし。そもそもどうやって行ったのかしら」
遊び人「………………ナイショ」
魔法使い「喋った!?」
武闘家「意外と美声!」
遊び人「………………」アソビニンハタノシソウニオドリダシタ
僧侶「ぬう、なんか釈然としない」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:56:12 ID:qnhlQd6.
- 魔法使い「まあ、言いたくないこともあるでしょうし、あまりしつこく聞くのはやめましょうか。それよりキメラの翼を買いに行きましょう」
僧侶「……そうね」
遊び人「………………」フルフル
武闘家「ん? どした? 行きたくないん?」
遊び人「………………」フルフル
僧侶「??? 分かんないわね。何が言いたいのよ」
遊び人「ルーラ」バヒュン
全員「!!!???」
サマンオサ
僧侶「な、何これ……。え……?」
魔法使い「な、なんで遊び人さんがルーラ使えるの……?」
武闘家「すっげぇ! 遊び人マジカッケー!」
遊び人「………………」テレテレ - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:56:54 ID:qnhlQd6.
- 魔法使い「いやいやいやいやいやいやいやいや、カッケーとかそういうレベルの話じゃないですから」
僧侶「ちょっと、遊び人! あんた一体……」
まほうおばばが現れた
僧侶「……しまった!」
モンスターは突然襲い掛かってきた
武闘家「ちょ……! 皆! 身を守れ!」
まほうおばばはベギラマを唱えた
魔法使い「いやあああああああ!」
遊び人は皆の前に立ち、攻撃を一身に受けた
全員「!!!???」
遊び人は41のダメージを受けた
遊び人は36のダメージを受けた
遊び人は40のダメージを受けた
遊び人は38のダメージを受けた
僧侶「な、何、今の技!?」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:57:20 ID:qnhlQd6.
- 遊び人の攻撃
まほうおばばを倒した
魔法使い「一撃!?」
武闘家「カッケー! 遊び人マジカッケー!」
僧侶「な、なんだってのよ……」
武闘家はレベルが上がった
武闘家はレベルが上がった
魔法使い「遊び人さん、ただの遊び人さんじゃないんでしょうか……」
僧侶はレベルが上がった
僧侶はレベルがry
僧侶「ともかく……ここにいたらまたモンスターに襲われるわ。町に入りましょう」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:57:52 ID:qnhlQd6.
- 町の中
僧侶「さあ、説明してもらうわよ。遊びに……あれ」
魔法使い「いませんね」
武闘家「遊び人ならさっきあっちに走ってったぞ」
僧侶「なんで止めないのよ!?」
武闘家「いやあ、ものすごい素早さで……。オレも追いかけようとしたけどあっという間に見失っちゃったよ」
魔法使い「武闘家さんより素早い遊び人って……」
僧侶「さっきの戦いであいつ一人だけレベル上がらなかったし……。もしかしてかなりの腕前なんじゃ……」
魔法使い「気にはなりますが……どうしましょう。探しますか?」
僧侶「……いえ。勇者の情報を集めましょう。運が良ければその途中で合流できるでしょ」
魔法使い「分かりました。じゃあ、行きましょうか」 - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:58:22 ID:qnhlQd6.
- ・
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武闘家「駄目だなぁ……」
僧侶「そうねぇ……。分かったことと言えば、数ヶ月前、魔物に支配されていたのを勇者様が助けたってことだけ」
魔法使い「王様に話を聞きたくても、門前払いだし」
???「………………」
武闘家「誰が田舎もんだ! あの門番め!!! ……ん? 今、なんか気配感じなかったか?」
僧侶「へ? 別に何も」
???「………………」
武闘家「いや、なんかこう視線というか邪心というか……不穏なものを感じるんだが」
魔法使い「別に周りを見てもなにもないし……気のせいじゃうひゃう!?」
僧侶「ど、どうしたの、魔法使い!?」
魔法使い「だ、だ、だ、誰かにお尻触られましたぁ」
僧侶「はぁ!? 誰かって誰よ。周りに誰も居なうひゃあ!?」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/15(水) 18:58:57 ID:qnhlQd6.
- 武闘家「だ、大丈夫か二人とうひゃはふぅん!」
僧侶「だ、誰なの!? 一体誰が!?」
きえさり草の効力が切れた
遊び人「………………」
僧侶「………………」
魔法使い「………………」
武闘家「………………」
遊び人「テヘ」ペロ
僧侶の攻撃
遊び人はダメージを受けなかった
僧侶の攻撃
遊び人は1のダメージを受けた
僧侶の攻撃
遊び人はダメージを受けなかった
僧侶の攻撃
遊び人はダメージを受けなかった
遊び人はヘラコメント一覧
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- 2014年03月12日 17:57
- ちょっと変化の杖探してくる
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- 2014年03月12日 17:58
- 何故にサマンオサの王様がエジンベア人みたいになってんだ
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- 2014年03月12日 18:16
- 遊び人がハイスペックだった
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- 2014年03月12日 18:24
- ラストまでみた後にタイトルを振り返ると
死にそうなほど、いや死ぬほどヤったのかという気分になる
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- 2014年03月12日 18:41
- 脱獄してからバラモス城に着いた時までの時間が気になる
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- 2014年03月12日 18:52
- 魔法使いがドキドキしてるので興奮してしまって自分が処○厨だと再確認させられた
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- 2014年03月12日 19:00
- 王様「勇者から『自分の進むべき道がわかりました』と訳のわからん知らせが来たんじゃが・・・ そちら何かしらんか?」
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- 2014年03月12日 19:33
- 俺も変化のつえでセクシーギャルにされてチョメチョメされたい
-
- 2014年03月12日 19:43
- ┏(┏ ^o^)┓
-
- 2014年03月12日 20:14
- サマンオサとエジンベアが混ざってんな
でも普通に面白かった
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- 2014年03月12日 21:07
- TSスキーとはまた重症な
-
- 2014年03月12日 22:09
- システムに忠実なSSだなあと思いました
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- 2014年03月12日 23:57
- スレタイが風評被害過ぎる
-
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