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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:32:05.00 ID:kyP49X9w0

ディオ「そういう君はジョセフ・ジョースター」

ジョセフ(何だか随分気取った野郎が来ちまったな)







2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:33:00.97 ID:kyP49X9w0

ジョセフ(さっきの馬車の降り方といい、こういうイチイチかっこつけたキザ野郎っつーのが大ッ嫌いなんだよね僕チンはさァ~)

ジョセフ(ま、これからずっと一つ屋根の下で一緒に暮らしていくわけだし、多少の事は多めに見て仲良くしてやっか!)

ジョセフ「ぼくのことはジョジョって呼びな。周りの奴等は皆そう呼んでる」

ディオ「フン……」



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:34:15.47 ID:kyP49X9w0

ジョージ「ようこそディオくん。歓迎するよ。今日から君は私達の家族だ。私の息子、ジョジョと同じように生活してくれたまえ」

ディオ「ジョースター卿。ご厚意に感謝いたします」

ジョージ「ジョジョ。お前とディオくんは同じ年だ。仲良くしてやりたまえ」

ジョセフ「わかってるよ、父さん」

ジョージ「ディオくん、着いてきたまえ。君の部屋に案内しよう」


※ダニーの件はカット。ダニーはあくまでジョナサンの相棒であるべきだと思うので



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:37:05.89 ID:kyP49X9w0

ジョセフ(いけ好かねえ野郎だが、鞄持ちくらいしてやるか。長旅で疲れてるだろうしな)

ディオ「おいッ!」ガシィ!

ジョセフ「ヌッ!?」

ディオ「何してんだ? 気安くぼくの鞄に触るんじゃあないぜッ!」

ジョセフ「何ィ~? 運んでやろうとしただけじゃねえか!」

ディオ「小汚い手で触るなと言っているんだ間抜けがッ!」ビュンッ!

ジョセフ「うおぉ!?」パシィ!

ディオ「むッ!?」

ジョセフ「て、てめえ! いきなり何しやがんだァッ!!」

ディオ(完全に不意をついたぼくの一撃を止めるとは……こいつ、貴族の甘ちゃんのくせにケンカ慣れしている!?)



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:38:15.69 ID:kyP49X9w0

ジョセフ「上ォ等だてめえ! やるってんなら相手になってやるぜ!!」

ディオ「いいかジョジョ、最初にひとつ言っておく。ぼくは一番が好きだ。ナンバーワンだ」

ディオ「誰だろうとぼくの前では威張らせはしない」

ディオ「この家にやっかいになるからといって、ぼくの前ででかいツラをするんじゃあないぜッ!」

ジョセフ「やかましい! 入居初日にケンカ売ってくるたァ頭沸いてんじゃあねえのかこのタゴッ!!」

ジョージ「何をしているんだ二人とも!」

ディオ「も、申し訳ありませんジョースター卿。ぼくが何かジョセフくんの気に触る事をしてしまったみたいで」ペコォ~

ジョセフ「にゃ、にゃにィーーーッ!!?」



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:40:36.13 ID:kyP49X9w0

ジョージ「ジョジョ!! さっき仲良くしてやれと言ったばかりだろう! どうしてお前はそう喧嘩っ早いのだ!!」

ジョセフ「ち、違うぜ父さん! 今のはこいつが!」

ジョージ「慣れない場所に初めて来てディオくんには不安がある。多少の無礼も働こう。何故寛容な精神でそれを許してやれない」

ジョセフ「た、多少ってレベルじゃ!!」

ジョージ「言訳無用ッ! お前には後で罰を与える!」

ジョセフ「が、がーーーん」

ディオ「フン…」

ジョセフ(や、野郎ォ~。ディオ! 何てヤツだ! 一発で嫌いになったぜあの野郎ッ!!)

ディオ(ジョセフ……予想外に激情の性格だ。奴にはこのディオが上なのだということを徹底的にわからせる必要がある……)



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:41:53.57 ID:kyP49X9w0

 ジョセフ、自宅で勉強中―――――

ジョージ「フンッ!」ビシィッ!

ジョセフ「だぁーーーッ!! いってえ!!」

ジョージ「また間違えたぞジョジョ! 学校をサボって遊びまわっておるからこんな問題もわからんのだ!」

ジョージ「ディオを見ろ! 20問中20問正解だ!」

ディオ「フン…」

ジョセフ(ケエ~、つまんねえ学校の勉強なんか真面目にやってられっかよォ~。早く抜け出して遊びに行きたいぜ!)

ジョージ「この問題集が終わるまで一歩も家から出さんからなジョジョ」

ジョセフ「が、がーん。マジかよォ~~」



 ジョセフ、自宅にて夕食中―――――

ジョセフ「」ムシャムシャバクバクズビズバァー

カツン バシャアー

ジョセフ「いっけね。ドリンクをこぼしちまった」フキフキ

ジョージ「」ツクエダーン!

ジョージ「ジョジョ! お前それでも紳士か! 作法がなっとらんぞ作法が!!」

ジョージ「もうよい。召使、ジョジョの食器を下げたまえ」

ジョセフ「うえっ!?」

ジョージ「ディオを見ろ! 彼の作法は完璧だ。彼を見て私が今までお前をどれだけ甘やかしてきたかを悟った。私は親として恥ずかしい」

ジョージ「今のお前は紳士失格だ! 部屋に戻って反省しろ!!」

ジョセフ「ぐ、ぐぅ…!」

ディオ「ふん、マヌケが」モグモグ



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:43:44.05 ID:kyP49X9w0

 ――――深夜

ジョセフ「ちっくしょお~。ディオが来てから家でいい事がまるでないぜ」ゴソゴソ

ジョセフ「あいつマジでぼくにとっての疫病神なんと違う? お、これもも~らい」ゴソゴソ

ジョセフ「へへへ、息子を飢えさすのも父親として失格だと思うわけよこの僕チンはァ~」ムシャムシャ

スージーQ「あ! ジョジョ! また勝手に食材をつまみ食いして!!」

ジョセフ「げっ、スージーQ! オメエこんな時間に起きてきやがって! 便所くらい寝る前にちゃんと済ましとけ!」

スージーQ「サイッテー! もう! 食材管理が甘いって叱られるのは私なんだからね!!」

ジョセフ「チクんじゃねーぞスージーQ! もし父さんに告げ口したらお前のパンティのローテーションを皆に言いふらすからな!!」

スージーQ「ギャアアアア!! もうホンットにサイテェーーー!!!!」



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:45:11.37 ID:kyP49X9w0

 そしてしばらくの時が経ち―――ある広場では少年達によるボクシングが行われていた。

司会の少年「それじゃあ選手の紹介をしよう!! まずは不動のチャンピオン!! 我等がジョセフ・ジョースターだあーー!!」

ジョセフ「はっピーうれピーよろピくねー!!」

司会「そして挑戦者は最近になって我々の仲間となった彼! 我々はまだ彼のことをよく知りません!」

司会「今日のこの闘いは彼を知るためのいいきっかけとなるでしょう!! 挑戦者はディオ・ブランドー!!」

ジョセフ「なにッ!?」

ディオ「フフフ」バァーーン!

司会「ディオ。初めてここで試合をする君に伝える事がある。ここで試合をする者は自分自身に金をかけてもらうんだ。いいかい?」

ディオ「もちろんだ」チャリチャリーン

司会「グッド。それではルールの説明をしよう。顔面にパンチをもらえばその時点で負け。ボディはいくらもらってもいいがダウンは10カウントで負けだ」

ディオ「顔面に一撃でも入れば勝負は決まる…ふん、素手でのケンカと一緒だな」

司会「それじゃあ試合開始だ! ゴングを鳴らせ!!」

 カァーーーン!!



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:46:00.57 ID:kyP49X9w0

ジョセフ「……」スッ…

ディオ「フフ…」キュッ キュッ

ジョセフ(コイツ…さっきの言動…なにやら随分喧嘩慣れしてるとみたぜ。初対面の時もいきなり殴ってこようとしやがったしな)

ジョセフ「まずは小手調べ…大振りはせず、様子を見るとするか!」シュッ!

ディオ「フンッ!」サッ!

ジョセフ「それそれィ!!」シュッ! シュッ!

ディオ「ヌウッ!」サササッ!

ジョセフ(野郎…なんて奴だ! こっちはとりあえず当てるために威力度外視でとにかく速くパンチしてるってのにかすりもしねえ!)

ディオ(ジョジョ…! コイツ、生意気にもこのディオを観察している…! 長引くと面倒になりそうだ!!)

ディオ「ここは奴がこちらのフットワークに慣れていないうちに畳み掛けるのが正解よッ!!」シュバッ!

ジョセフ「おーッとォ!!」

ディオ「大仰にかわして隙だらけだ!! そのがらあきのボディに喰らえ!!」ボッグゥ!

ジョセフ「げふッッ!?」

ディオ「そしてあらためて!! その苦悶の顔面に一撃よォー!!」



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/08/16(金) 10:47:08.51 ID:kyP49X9w0

ジョセフ「ケッ!!」バシィッ!

ディオ「ナニッ!?」

ジョセフ「この試合のルールとてめえの性格! 最終的にゃあ必ず顔面を狙ってくるなんてこたァお見通しよォーッ!」

ジョセフ「そして腕を払いのけられて今度はディオ!! お前の顔面ががら空きだぜェーーッ!!」シュバッ!

ディオ「うおぉぉおお!!」グワァ~ム

ジョセフ「な、なにィ!? 上体をそらしてよけた!? こ、このタイミングでの一撃をかわすとはッ!!」

観客の少年「な、なんだディオのあの動きは!! み、見た事無い動きだ!」

ディオ(スウェーイング……貧民街ブース・ボクシングで磨かれた防御テクニックよ。こんなお遊戯で満足してる猿共じゃあ知る由もあるまい!)

ディオ「そしてジョジョ! 貴様を屠るのはフットワーク、スウェーイングに続く第三のテクニック!!」

ディオ「コンビネーションパンチよォーーーッッ!!」バヒュバヒュバヒュッ!

ジョセフ「うおおおおッ!!!?」



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします